怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

携帯の充電が不調で冷や冷やする。充電コードが断線したのだろうか。買うしかないのか。

朝は隣の喫茶グレース。店主は耳が遠いのか呼んでもなかなか反応しないし、トーストも小さい。コーヒーだけはおいしいのだが。空いてて居心地はいいのだが。

まず東京国立近代美術館で窓展と鏑木清方を見る。窓展はついでのようなもので、もともと期待してなかったとはいえ、所詮東京国立近代美術館とはいえ、ろくでもない展示。「窓」を切り口に美術を考察するというコンセプトがまずおかしい。どうしてそんな企画が通ったのか。作品はいいものもあるし、こういう企画でもなければ出てこなかったりもするだろうから、その点はよし。

コレクション展のほうはいつも通りだが、日本画のエリアが今回鏑木清方特別展となっており、有体に言えば別料金を取られるというわけだ。たしかに作品は絶品である。しかしこんな商売を許していいものか。けしからん。しかし見てよかった。

お昼はエリックサウス。ビリヤニがなかったのでランチミールスを食べた。店員の質はまた落ちたかな。味は変わらずおいしい。

東京ユマニテ、ギャラリー小柳。ギャラリー小柳では柳瀬安里の映像作品を展示しており、これが圧倒的だった。辺野古の反対運動の現場で、戯曲を暗唱しながら歩く。歩き続ける。制止できぬままもどかしげに周囲をうろつく連中に目もくれず、ただ暗唱しながら歩く。ひたすら歩く。「線を引く」で見られた熱量と強さは倍加してここにある。並居る大家を押しのけて、強烈な印象を残す。素晴らしい作家だ。

ながらく懸案だった奥野ビルへ。306号室を見学させてもらったのだが、今日がたまたま月に一度の開室日だったらしい。ラッキーなことだ。建造当時の面影を残した部屋は、元住人の愛着を感じさせる。数年前に亡くなられたそうだが、彼女のおかげでこの部屋があるし、こうして見学することは彼女の弔いでもある。共用部分なども見もので、同潤会ビルと同じ設計者とのこと。銀座という場所にまだこうして残っているのがうれしい。利潤ばかりではない、ほんとうの資産家のおかげだ。ありがたい。

メグミオギタ、日動コンテンポラリーとまわり、六本木エリアへ。いつものところをいつものように回ったが、ペロタンで村上隆ドラえもんを見ている時、どう見てもテイトウワな人が入ってきて緊張した。チラッと見たらギラリと睨み返されて、ものすごい威圧感があった。背が高いし。もちろん本人かどうかなど聞けるわけもないので、本人ってことにしておこう。

タカイシイfilmで奈良原一高を見てから、本日の締めはひかりのうまへ。少し地味めの日はとたんに客が少なくなるのだが、そのほうがのんびり見れていい。

最初が坂口沙子。平常心の淡々としたライブ。これがこのひとの良さだと思う。少ないお客さんの前だからこそ真価が出るタイプなのではないだろうか。

次にホノベミナミ、最後は一番知名度の高いらしいStout Sprout。坂口さん、以前話をするのが苦手と言っていたのだが、そうはいっても一言くらいなにか言ったほうがいいかと思い、終演後にいちおう坂口さんに挨拶だけしてさようなら。

エスニック系が食べたい気分だったので、近くのヒサルというトルコ料理屋へ。マントゥとケバブライスとビール。味はそれなりとして、明らかにつっけんどんな接客は接客以前で、来るな帰れと言わんばかり。帰りたいのはやまやまだがそうもいかなかったのがお互い不幸だったかもしれない。二度と行かないのでお互い幸せになれそうだ。