怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ちゃんと起きてバタバタして今日も京都へ。途中でパンを買った。ちゃんとお昼を食べると眠くなりそうだし、空腹でも困る。パン1個くらいがいい。

出町柳でバスに乗り換え、佛教大前へ。観光地へ行くバスや中心部を通るバスは満員で遅れもひどいが、このルートは来るのが遅れただけで問題なし。もっと遅れたら厳しかったろうが、早すぎても間が持たないので僕としてはベストな遅れだった。

SOLE CAFEに近づくと同類が数人見えて、少しテンションが下がる。まあでも他人から見たらそりゃ僕も同類なわけでさ。しょうがねえな。

開場前から来てるひとは数人だったので、スタッフはそんなにやかましいことはなかったし、前回ほどの感じ悪さはなかったが、それでも端々には違和感があり、やはり極力避けたい会場ナンバーワン。アオツキがいいってわけでもないが、バッファロー・ドーターを神戸で見てサインももらって、昨晩白波多さんというのがベストだった。早割してしまったのが間違いだし、見てると早割リストで来てなさそうな奴かなりいたし。まあいいけど。

ただ、そんなことは白波多カミンさんのライブの前では些細なこと。

定刻すぎ、髪を伸ばしたカミンさんが現れ、すっとギターに手を伸ばし、カバー曲ライブが始まった。

誰もが知る大ヒット曲、インディーズ、洋楽。意外といえば意外な選曲だが、選んだ基準になっているのはやはり歌詞だろう。ダンスナンバーとして知られる曲を、ゆったりと大切に、詞の端々まで包み込むように歌ってゆく。カバー曲というとどうしても耳目を集めるためという先入観があるが、カミンさんにはそれがない。歌うべき歌詞、知られるべき歌詞を巫女のように告げてゆく。

お昼すぎでまだ喉が開いてない時間なので時折悔しそうな表情を見せるが、徐々に調子は上がってゆく。それでも、カバーの宿命として難しい音はあるが、誤魔化すことなく詞とともにあるべき音で歌ってゆく。自分自身の曲ではないからこその向き合い方なのだろう。白波多さんらしい誠実さだ。

どの曲に惹かれるはそれぞれだろうが、僕が一番集中したのは笹口騒音ハーモニカ「プロポーズ」。笹口さんらしい、ほのぼのとした出だしからシリアスで狂気をはらんだ展開をみせるこの曲を、白波多さんはなにか使命感を帯びた眼つきで歌いこなした。歌い終えた彼女の満足げな表情も含めて、圧巻の一曲だった。ため息が出た。

1時間あまりの短いワンマンライブだったが、満足感は格別。足を運んだ甲斐があった。

帰りは少し雨が降り、そぞろ歩きする気持ちでもなく、出町柳で古本屋に立ち寄ったのみ。青柳圭介「東京、オーロラ」「夢の美術館」を各100円で。少し傷みはあれど格安。ここの3冊持っていくと1冊と交換できるというシステム、聞くとなんか面倒そうなので持っていった本は持ち帰ることにした。

17時ごろ帰宅、休みだから家に居るのは当たり前なのだが、この時間の帰宅とそれ以後のゆったりさはちょっと贅沢だった。いいライブ見たしね。