怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

起きてシャワー。新しいのできれいなのだが、いかんせんマナーは悪い。当然のように汚しっぱなしの奴がいるから気分が悪い。

上野の喫茶店で次に行きたかったところといえばギャバン。というわけで、ちょっとお高いのだが、頑張って行ってみる。店が開いた直後なのでいいところに座れた。お高いモーニングを満喫。一種のレジャーだと思うから出せるけど、普通に考えたらとても無理。あのゲストハウスに泊まっててこんなの食べるのはおかしいが、宿代を節約してるからできるとも言える。

開館前に着くよう時間を見計らい、東京都美術館へ。着いたらすでに大行列で、遅れをとったのは明らかだが、寒空を9時前から並ぶなんて選択肢はないからこれはこれで仕方ない。結局、お前らが来るからいけない。平日だぞ。

ほどなく開館、列は順に進んでゆき、10分もかからず展示室に入れた。まあ早いほうだな。チケットを持ってたのが大きいし、荷物をロッカーに入れてなければもう少し早かった。

当然、中は混み混みで、落ち着いて作品を鑑賞できる雰囲気はないが、まあ自分なりのペースで見てゆく。序盤の肖像画など初期作品がいい。目玉の「叫び」は、これぞ叫びのなかの叫びといった決定版の出来。いやこれは確かに見たいわ。ベルトコンベア方式と遠距離方式でストレスはあるが、まあそういうものなんだろう。そこは仕方ない。パリで見たムンク展の作品構成はあんまり覚えてないけど、そういやあっちも行列だったし、苦労するのはしょうがないのか。

満足して上野に戻り、ちらっとアメ横センタービルの地下を眺めて、日比谷線で日動コンテンポラリーへ。今回はグループ展だが、先日見た劉致宏が出ている。しかし過去作はあまりいいものとは思えず、どうも2017年以降くらいに何かを得たのだろう。ただ、黃品玲(ピンリン・ホワン) の作品がなかなかよくて、これは要注目。色と動きの表現は、きっと蓮輪さんはわかってくれるはず。というか、たぶんもう知ってるだろう。

ギャラリー小柳はミヒャエル・ボレマンスとマーク・マンダースの二人展。現代の不安感と不思議な安息とを感じられるこの二人、どちらも超絶素晴らしい。これを買う日なんて一生ないのだが、こうして見る機会があるだけでいい。

シャネルの展示はほぼ素通り。

ギャラリー58というところに初めて行って、池田龍雄を見る。かつてのフェスティバルホールに投影されたものの原画であるらしい。時代の雰囲気も濃厚で、また池田龍雄らしさも発揮された佳作。とてもよかった。

銀座SIXのザ・クラブを見て、銀座地区の最後は資生堂ギャラリー。福原信三関連の企画になってるので、今回は花椿を貰いに行ったようなもの。

夕方、時間が気になりつつも初台エリアへ。ケンジタキとハギワラを見てICC。今日は特別展の「イン・ア・ゲームスケープ」を見る。そもそもゲーム体験というものがあまりない人間なので、どうもピンとこない。ある程度意図の汲みとれるものもあるが、それをゲームで括る意味もないような。これはある程度ゲームに馴染みがある人間でないと展覧会が成立しないのだろうな。そういう人は今や少数なんだろうな。

時間がないけれども無理矢理つつじヶ丘へ。引っ越してからできたレコード屋を横目に、シャルル洋菓子店の健在を確認し、クルアタイへ。先客がいたので時間がかかりそうだが、繁盛してるのはいいことだ。ムー・カティアム・ラーカオとガイ・ヤーンとビール。今日もおいしかった。

食べ終えて山田さんとちょっとだけ話して、シェフと蘇州屋の跡を見る。シェフのあのご夫婦、店は無理でも健やかに暮らしていてほしい。蘇州屋のご夫婦はどこか別の場所でおいしい料理を作っていてほしい。そうあってほしいし、そうあるべき人たちだ。

ライフのビルも解体が始まったようだ。いろんなものが消えてゆく。たぶん他にもいろいろ消えてるんだろう。もしまた東京に住むことがあったらつつじヶ丘と思っていたが、あの頃のつつじヶ丘はもうない。それがさびしい。

急いで下北沢へ。急いでいるので迷路と化した下北沢で迷子になりかけたが、なんとかディスクユニオンへ。どうしてもというほどじゃないんだけど。クルアタイで飲んだせいで、正直余計なものまで買ったのは否めない。そもそも多すぎる。ただ、大阪ではインディーズの音源は手薄だし、ネットで買うという選択肢は僕にはない。こうして東京に来たときに漁るのが僕のやり方だから、これはもうしょうがないんだ。そもそもこの時代にCD買ってるのがおかしいんだし。

「幻の名盤解放歌集 ミノルフォン編~太陽に抱かれたい」980 円、「幻の名盤解放歌集 ビクター編 ~渚の歓喜1,215 円、余命百年と突然少年「マウストゥマウス」323 円、アルフレッド・ビーチ・サンダル「Dead Montano675 円、オウガ・ユー・アスホール「フォグランプ(初回)」408 円、「テニスコーツとセカイ」464 円、ノントロッポ「酒池肉林 LIVE AT HAWAII360 円、HomecomingsSYMPHONY510 円、坂本慎太郎「できれば愛を(初回)1,088 円。

買い込んだ末に440へ。少しは押してるだろうという希望虚しく、もう始まっていた。ここのスタッフは基本的に感じが悪いが、今日のスリーマンは魅力的。最初が沖ちづる。名前はずっと前から知っているが、ライブは初めて。これがとてもいいものだった。曲がいい、詩がいい、歌がいい。これまで見てなかったのは、たぶん対バンに興味がなかったせいだと思うが、この人が出てるなら見るべきだった。深く反省。僕としては、キーボードゲストより弾き語りのほうが好き。

続いてタテジマヨーコハラフロムヘル時代の曲もやっていたが、ハラフロムヘルでこそ光っていたのは否めないかもしれない。明るく元気なキャラはいいんだけど。

最後に企画者のCLOW。一番地味に思ってたけどそんなことはなく、これもよかった。

終演後、そんなに空腹でもないけど一応フーディウムでコロッケだけ買ってホテルへ。

なんとなく最上階のラウンジでもぐもぐ。居心地いいような悪いような、うまい使い方がわからないな。こういうとこに来るべき客じゃないのはまあわかってるけど。

さてベッドに戻ってみると、何度確認しても、どこをどう探しても、タオルがない。どういうことだよ。どうせ住み込んでる奴が盗んだんだろ。ていうかタオル盗むなよ。ハンガーもなくなってるし。

こんな夜中にほんと申し訳ないが、スタッフを呼び出して対処してもらった。そこで驚愕の事実発覚、スタッフはここに住んでる。

そういうことかよ。

いいのか悪いのか、うーん。