怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

お昼前に南森町方面へ。アートコートギャラリーという初訪問の画廊で新平誠洙「DIVISION」展。へえ、こんなところにギャラリーが、へえ、という気持である。作品は意図するところは伝わるしそれなりのアピールがあるけれども、作品を見る喜びが感じにくかった。
駅から向かう途中で見かけたハニーミツバチ珈琲でドーナツを購入。どうもおかしいな、と思ったらこれチェーン店だ。街のドーナツ屋じゃないし、そもそもドーナツ屋でもない。コーヒーショップだ。帰宅して妻と食べたけど、まあ悪くはないが何度も買いたくなるほどでもない。hanautaには全然負けてる。ミスドとはいい勝負かもしれないが、それにしては少し高い。喫茶店でコーヒーとともにのんびり食べるにはいいだろう。合計してもスタバと同じくらいだ。スタバの値段は知らないけど。
ここまで来たら久しぶりの天牛にも。天牛書店、以前はよく来てたけどもう何年ぶりだろうか。昔は2階にも入れたと思うが今は1階だけなのだろうか。それとのあれは別の古本屋だったっけ。以前と変わりない安めの値段設定と良さげな棚。ヤン・ファーブルの図録が安く売られていたので手に取ったが、「チェルノブイリ 春」という写真集が気になり、1280円で購入。中筋純という写真家は、アート的には名を成しているわけではなさそうだけど、人間の痕跡が薄らぎ野生に還りつつあるチェルノブイリの姿を魅力的にとらえている。不謹慎な言い方ではあるが、しかしおそらくその魅力があるからこそこの写真集は成り立っているのだと思う。
お昼ご飯を食べて今度はthick trunkへ。もはや靴修理では常連だ。よそに行ったって大した修理はしてくれないし格安でもないんだから、ここに持っていくのが確実だ。説明も丁寧だし。パラブーツの踵なので純正も考えなくはなかったが、値段は相当差が出るだろう。オールソールならともかく、踵だけならここでいいか。2200円でお任せした。
身軽になって若狭ビルへ。SAI GALLERYで大森裕美子展、Yoshimi Artsでdrawing/collage展、The Third Gallery Ayaで稲垣智子「デカルコマニー」展。Yoshimi Artsは安定のクオリティだが、やはり好きなのは 興梠優護と笹川治子。この二人は突出していると思う。何気ないような作品でここまで気持ちを揺さぶられるのは素晴らしい。稲垣智子は初見なのだが、このひとを見逃していたことは悔やまれる。5年前には京都芸術センターでも個展をやっていたようで、時期的にはもちろん見れるわけがないのだが、それにしても。「逃げてゆく女の子」をモチーフにしている各作品なのだが、鏡合わせを使って万華鏡のように行き止まりのない世界を表現している。そう書くと陳腐に聞こえてしまうのは僕の表現力がないからで、作品は実に雄弁だ。いい作家だと思う。今後も注目したい。
夕食は鶏むね肉をゆでて塩だれにする。たいしたものではないが、なにはともあれ妻に夕食を作るというのが重要だろうから。
夜はスピーカースタンドの気になっていたところを木工用ボンドで修理。木工用ボンドがあるならこんなのなんでもなかったな。