怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

東京2/4

起きて風呂に入り東京ステーションギャラリーに。御徒町から乗ればよかった。八重洲松屋で朝定食。一応平日だけどピークは過ぎてるからのんびりだ。
ステーションギャラリーには開館直後に到着、普通に券を買って見る。
「パロディ、二重の声 ――日本の一九七〇年代前後左右」展、出品作に面白いものが少ないし、切り口も陳腐。ひとつの単語からある時期のアートを読み解いてみるという企画自体は悪くないと思うが、なにしろそこで出てくるのがアートとは言いがたいガジェットものが多いわけで、これ美術展としてみたら相当がっかりする部類。百貨店の催し場企画とかなら面白いのかもしれないけど、ここでそれやるのかという。
丸の内ハウスで蜷川実花展。点数少ないし即売会的なものではあるけど、まあそこそこ見応えはある。金持ってる蜷川ファンも多いだろうに売れゆきはそんなによくはないようで、お前らほんとブランド品しか興味ないのかよという気分になる。丸の内の文化レベルなど所詮こんなものだ。
延々歩いてギャルリー東京ユマニテ加納光於 「《稲妻捕り》 Elements 1978 - 「言ノ葉」と色象のあわいに - 」。瀧口修造の文と併せとてもよいものだと思う。ポーラアネックス「繊細と躍動」は悪くはないけど、というところ。AKIO NAGASAWAの宮島達男 「Counter Skin」は、これもまた数字数字数字。別にいいけどさあ。。資生堂ギャラリー「椿会展2017 - 初心 -」は安定の面白さ。赤瀬川原平の初代iMacが懐かしかったのと、内藤礼作品が圧倒的。青木陵子さんのZINEは一般販売とかされないのだろうか。資生堂本社の展示ゾーンを見られるのは平日ならでは。再スタートの花椿も頂いたけど大阪でも貰えるらしいです。ガーディアン・ガーデン第16回写真「1_WALL」展。こういうの見るとやはり若い作家のエネルギーってすごいな。選評の垂れ流しビデオがうるさくて辟易したけど作品には満足したし選考も妥当だと思った。
新橋から浜松町へ移動しギャラリー916で上田義彦「Forest Memories」。やや不安に思いつつも行っとけという姿勢だったのだが、うーんこれはわざわざ見るほどでもなかったかな。見たから言えることだけど。御大がいらっしゃったのに言うかって話だけど。とりあえずフリーコーヒーで元気が出た。そこからモノレールでTERRADA-ART。空港以外の用事でモノレールに乗るのはなんか変な気分だ。5階SCAI PARKのグループ展とKOSAKU KANECHIKAの舘鼻則孝展「CAMELLIA FIELDS」3階YUKA TSURUNOで田村友一郎「G」これはいわゆる現代アートの悪しき側面になりそうなところを逃れて成立していて、なかなかいいものだった。山本現代で篠原有司男「我輩の絵にパンチが炸裂!」児玉画廊 | 天王洲で坂川守「終わりの日は近い!」 。ギャラリーが6つ集まっているから効率はいいがJRからモノレールか京急に乗り換えてさらに延々歩くなんて不便でしょうがないから東京住んでたら逆に全然行かなかったかもしれない。なかで、URANOでやっていた「Somewhere I Have Never Travelled - 切り火を持って」だが、タイの子供たちによる絵が素晴らしかった。日本の子供の絵もいいものだが、刷り込みが比較的薄いのか文化が違うこともあるのか、とにかく衝撃的。一番良かった絵も二番目もあれもこれも売れていたけどカタログから気に入ったものを探して購入。展示してないのでその場でお持ち帰り。これは予想外の成り行きだった。野村佐紀子ら高名な作家の作品ももちろんよかったが。
ちなみにこのURANO、infoに牧野貴さん葉山嶺さんの名前も見えるのが非常に興味深い。
恵比寿でMEMで本田健「ゆきつき」。NaDiffでAGAIN-ST 「 平和の彫刻 」。この展示、アプローチがなかなか非凡で興味深く、図録らしきものもあったので興味があったのだがなぜかサンプルがないため断念。少しくらいは見せてくれないとさすがに買いにくいです。MA2で大西伸明「鏡を通り抜けて彼女は何をみたのか」これもまずまずかな。関係ないけどMA2の前で拾い物をしてしまった。
渋谷から京王線に乗り換え。帰宅時間にかち合ってしまったのでそこそこ混んでいた。千歳烏山でコーヒー。つつじケ丘でシェフに行ってみて満席ならクルアタイという予定だったが金曜だというのになぜかお客さんいなくてそのままテールシチューを食べた。3日間煮込むそうで、火が強いとバラバラになるからその加減がコツらしい。お二人とも元気そうでよかった。つつじヶ丘ではライフや嵐がなくなってたりしてちょっと寂しい。そのうち何もかもが変わってしまうんだろう。シャルル洋菓子店だって営業しててほっとしたけど、いつかその日は来るだろうし。
そして渋谷へ。
サーティワンに来てみたら長蛇の列で渋谷恐るべし。希望すれば券をくれるシステムだったのでそうしたが、今日食べる組が大量にいて、なんなんだろうこの情熱。
bar earでbonstar+大谷能生+藤巻鉄郎。皆さんややノイズ寄りの音でソロもセッションもよかった。この小さなスペースでほんのわずかな人たちの前でいい演奏は起こっている。bonstarさん、関西に来ないかな。
上野へ帰る。夜はなかなか寝付けず、朝入るはずの風呂に深夜に入ったりしてしまったが、これは前夜熟睡しすぎたのかそれともコーヒーの香りにあてられたのか。