怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

東京1/4

5時前に起きる。といっても目覚ましが鳴っていたのを全然気づいてなくて、あのままだったら起きなかったかもしれないのを起こしてくれて感謝。
簡単に支度して出発。菓子屋がせっせと仕込みをしていて、毎日こんな時間から働いてるのかとびっくり。順調に到着、席に着く。ラピートはガラガラだ。弁当を食べてうとうとしたところで関空に到着。勝手知ったる関空なので迷うこともなく余裕で搭乗口へ。事前チェックインしておいて預け荷物もないなら登場締め切り15分前到着の電車でも全然大丈夫そうだ。というわけでジェットスターに乗り込んだが、遅れてきた客を案内するのに時間がかかり、出発はやや遅れた気配。機内では寝てたけど、心配していた通り到着も5分あまり遅れてしまった。不安になりつつも事前調査と案内表示に従って通路を急いだら、迷うこともなく駅に到着。小走りとはいえ15分もかからなかったな。ギリギリですらなかったので、これなら今後も大丈夫そう。といっても、DIC川村に行くからこのスケジュールなんだけど。
というわけですんなり京成佐倉駅に到着。JRに比べれば栄えているが、通勤圏ギリギリの匂いがするしょぼいところだ。ほどなくバスが来て出発。平日の朝だというのにおばさまおばあさまがたくさんで、美術館混んでるのかとげんなりするが着いてみるとさにあらず、ほとんどは庭園目当ての客だった。あの見事な庭園で入場料はたった200円、さらに無料送迎バスってほとんど慈善事業みたいなものだが僕もひとのことは言えないか。そんなわけで美術館は空いていたのだが、熱心な美術ファンよりも庭園のついでに来たような老人が多く、ろくに価値もわからない奴にロスコ見せてもしょうがないなという気になってくる。常設は入れ替えはあまりなく、再見が多かったがなにしろ名品だらけなので時間は使ってしまう。そして最後の「ヴォルス 路上から宇宙へ」展。写真、水彩、銅版画、油彩とさまざまだがなにせ38年の短い生涯だし感性で作り続けた作家だからわりと単調。悪くはないけど、他の作家に混じってこそ光って見えるもので、個展向きではないような気がする。僕は油彩が一番好きかなあ。
最後はもちろん庭園をひと回り。桜は散りごろだし春うらら、早起きのせいで相当眠いけどこの第一級の美術品を愛でないわけにはいかない。バスがもっと頻繁ならもう少しいられたけど、まあ仕方ないね。
名残惜しくバスで駅へ。でもこのパターンが通用するなら今後は東京在住時より行きやすくなりそう。アンナの光を見逃したのはいまでも残念だけど。
JRから帰ってもいいが京成日暮里から攻めようかとしたのが間違い。安全運転しすぎの運転手のおかげで時刻表から大幅遅延で到着。一瞬遅く電車に乗り損ねた。駅の直前になってから慌てても遅いだろ。
仕方なくおにぎりを食べて電車を待ち、乗ったら当然爆睡。乗り物に乗るたび寝てるけど眠気と疲労感は消えない。
日暮里からSCAI THE BATHHOUSEへ向かう途中、谷中せんべい信泉堂でせんべいを買って食べる。至って普通のせんべいであった。
スカイザバスハウスの宮島達男「LIFE (complex system)」、ビジュアルはいろいろ工夫してるとはいえ、いつまでこの数字シリーズやってくんだろうか。
そこで貰ったフライヤーを見て急遽旧平櫛田中邸で行われているという北條知子 + ラヘル・クラフト「Reborn Homes Through My Voice」展へ。路地奥にある旧家はめぞん一刻を彷彿とさせる親しみやすさと威厳がある。この家を存分に使って家族の営みの記憶を音で表現するこの企画、しんとした家の中だけに胎内回帰したような気持ちにさせられる。折しも桜の花は縁側に溢れ、畳の上は気持ち良く寝転がれる。あそこでこのフライヤーを手にとって、そしてその場で眺めてよかった。
鶯谷から駒込へ。駒込、今後来るのかどうかわからないが、下町の風情がいい。僕はこういうところに住みたかったな。ライブに通うには不便だけど。駒込倉庫での「Spring Fever」はゲスト参加とはいえやはり加藤泉の存在感が圧倒的。若手作家の作品が霞んでしまう。今後も面白い企画をやってくれればまた来ることもあるのかな。ところで倉庫なんていうから、正直もっと汚いとこかと思ってた。普通にギャラリーでした。
神田に行ってgallery N 神田社宅で二藤建人「凍てつく雲のふわふわ」。もがき苦しんでひねり出された作品なのだとは思うが、見てて楽しくはない。アートには多かれ少なかれカタルシスのような部分が必要だと思うのだが、概念だけでそうしたカタルシスが感じられないのはちょっと。
TARO NASUへ行く途中で閉店する卸屋さんか何かが靴下をワゴンで出してて、無人販売ばりに100円玉を箱に入れるようになっていたのが気に入って1足購入。
TARO NASUでジョージェ・オズボルト「For better or worse」。ここはどうも僕好みの作品を見せてくれるのにあまり行ったことなかったんだよな。面倒ではあるけど行けない場所でもないのに。今回もひねりの効いたアート。
この辺はもう猛烈に空腹になっていて、へろへろになりつつ阿佐ヶ谷に到着。キッチン男の晩ごはんという剛毅な名前の店でチキンカツと豚バラ塩焼きの夕食。味もいいし量はたっぷりだしトイレ行ってる間に出来上がってドンと置かれてるのも評価高い。ここはまた行きたいな。店外の自販機で食券買ったときにお釣りを取り忘れたのを店員さんに注意してもらい事なきを得たけど、いくら眠くて疲れてるからといって初日からこれでは思いやられる。
食後は商店街をそぞろ歩き、ブックオフまで行って引き返す。
開演直前にハーネスに到着、坂口さんに挨拶。
川口雅巳穂高亜希子、坂口諒之介の順。約10歳づつ違う3人が年上からというこの企画。根はサイケでありつつその現れ方はそれぞれ違うというのが面白かった。たぶん誰のファンであっても最初から最後まで楽しめたのではないだろうか。眠い眠いと言いつつこのライブの間は一睡もしないのだからよくしたものだ。
前から気になっていたが買う機会があるかどうかと思っていた坂口さんの音源を購入。思いがけず昔のもあった。
JRで上野へ。よく考えたら御徒町でもよかったけど。場所は一発でわかるのだが久しぶりのカプセルシステムにまごつきながらTHE NELL UENO OKACHIMACHIに投宿。この辺り焼肉屋がたくさんあって、その歴史的経緯も気になるけど一度行ってみたいものだ。
宿は改装して新しく、外からはラブホテルのように見える。内部もまっさらで気持ちよく眠れる。ガサゴソ音を気にしないといけないのだけはカプセルの難点だなあ。いびきとかはどうでもいいけど。