怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

朝、渋谷に出てまたバーガーキングでモーニングと思ったところ、材料切れとのこと。そんなことがあるのか。びっくりしたが、そうなると選択肢が難しい。仕方なく近くのマクドナルドに行ったが、少なくて不味くて高くて混んでるのには閉口する。混んでるのは延々と席を占領してる連中が多いからで、店がなんとかすべきじゃないの。ひどいもんだ。

時間を見計らって松濤美術館へ。今回は「廃墟の美術史」という企画で、廃墟好きとしては見逃せない。主に近代以降連綿と好まれ取り上げられてきた廃墟という主題を、極めて美術史的にオーソドックスに取り上げて掘り下げた内容。ちゃんとしてる。作品も佳作を取り揃えて興味が続く。見応えある展覧会になっていた。

その後DIESEL ART GALLERYでトーマス・ドイルの展示。面白いっちゃ面白いけど、なんかスノッブさが合わないなとも思う。そりゃディーゼルだもんね。

表参道のルイヴィトンでヘスス・ラファエル・ソトの展示。おねえさんからファンダシオン・ルイ・ヴィトンをお勧めされたので行きましたと自慢したところ話が盛り上がった。行ってきましたなんて人、あまりいないんですね。おねえさんに羨ましがられてめちゃくちゃうれしかった。ヴィトンのおねえさんにだぞ。

sakurado fine arts平野遼の個展。いいんじゃないかと思って行ったのだが、期待以上のものだった。ベーコンとの類似を言わざるを得ないのがつらいとこだが、ベーコンに遜色ないほどに人間に迫っているように思える。金さえあれば、てとこだが。スタッフさんに詳しく話を聞いたのだが、そうだよねという感じ。見る人が見ればこれはわかるだろうと思う。

久しぶりのタンバリンギャラリー、時吉あきなさんの展示。作品としては「ナニワんゴシップ」をこじんまり持ってきたものなのだが、おしゃれタウンの片隅で放たれる濃い大阪下町感が異色の魅力を持っている。もしかするとこの人は東京で見たほうがいいのかもしれない。

続いてエンケン大博覧会。原宿のビームス3階はヤン富田さんのライブを見た、トーキョーカルチャート by ビームスだ。エンケンさんゆかりの品を見るつもりで来たのだが、衣装や楽器が見れるだけでなく、多くは購入もできるらしい。エンケンさんの汗がしみこんだ衣装も興味はあるが、実際なかなか難しいので、小物を中心に見てゆき、ツアーに持ち歩いたというミニスタンドを3,240円で購入した。説明してくれたスタッフは単なる店員さんではないようで、使い方などよく知っていたし、その隣の小柄で柔和なご婦人はもしかしたら奥様だっただろうか。出口まで見送ってくださり、エンケンさんの思い出を少し語ってくださった。貴重な時間だった。

ビームスの袋に入ったエンケンさん愛用のライトは、これから僕の傍らにある。エンケンさん、ようこそ。

ギャラリーAM荒木経惟「涅槃少女」。少女の人形をフィーチャーしたもので、首と体を挿げ替えてるかもしれないという話が聞けた。僕もそう思う。

そして、閉館が決まった原美術館へ。なにせお昼を食べてないので、空腹でしょうがないのだが、なかなかそのタイミングがない。原美術館はソフィ・カル 限局性激痛」。約19年前の展示を再現するというのはあまりプライドを感じられないが、しかし再現する価値のあるものだったから結果オーライ。変な展示するくらいならこの方がいい。発端は若さゆえの驕りと捻くれによる失恋話ではあるのだが、それをアートに昇華する発想とその手法がものすごい。これは見ておくべきものだ。

もうすぐ閉館だし、カフェも行っとくかなと思ったが、満席なら待つこともない。Uターン。ただ、案内を待ってる僕を追い抜いて勝手に席に座った女とそれを咎めもしないスタッフは許さない。

坂を降りて、寺田倉庫のANOMALYへ。Chim Pom展、まあいいかなというか、結局何やっても許されるというか。

そろそろ18時前だしライブに行かないといけないかな、なんて思いつつネットで確認して愕然。開演18時。完全に無理。食事とかそんな余裕ない。とにかく京急に急ぐが、1本前に間に合うとかいうタイミングでもなく、乗り継ぎを急いだって駅から走ったって、神保町視聴室に着いたのは18時半を回っていた。泣ける。あちこちで少し早めに行動し電車の時間を意識していれば、もう30分は早く着けたろう。泣ける。

しかも、少ししか聞けなかった路地の演奏がすこぶるよかった。泣ける。何やってんだよ。

泣いててもしょうがないので、次のミンモア、最後の秘密のミーニーズのライブを楽しむ。しかし一番好きなのは路地だったから悲しい。まあミーニーズもよかったし、メインボーカルが欠席でなければもっとよかったのかもしれないけど。

ミーニーズのフリマでヒカシュー「生きること」を300円で購入。

空腹すぎてどうでもよくなっていたが、帰りに秋葉原の「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。」に寄ってビールとつけそば。美味しかった。やさぐれた。

ホテルに戻り、明日の予定を再確認。今日のような不始末は繰り返さないぞ。