怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

暁斎を見る

お盆なので昼食は苦労する。それが楽しみでもある。
今日は少し足を伸ばして川を越え串八珍という居酒屋に。チェーン店だしどうってことはないのだが、これが大当たり。まず立地からして開いてそうにもないのに開いてる。つまり客が少ない。ガラガラ。大丈夫なのか。そして店は川沿いで、さすがに窓際というわけにはいかなかったがぼんやり窓の向こうに川が見えるだけでも十分。そして店内に流れるピアノ曲。カフェかよ。みぞれ唐揚げは平凡だけどご飯は美味かったし、大満足ですねこれは。また行こうかな。まあ狭苦しい部屋もあってそっちに押し込められると大不満かもしれないけど。
夕方東京駅へ。近いようで遠いが早足で。三菱一号館美術館は昔のビルを再生したようなところで、天井が低いから展示のジャンルが限られているのでまだ行ったことがなかった。今回は「画鬼・暁斎 ― KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」展。このジョサイア・コンドルという人はお雇い外国人として来日しこの三菱一号館鹿鳴館などを手掛けた建築家で、暁斎の弟子でもあったということでの企画。そもそもお雇い外国人というのは日本が急速に西洋化を進めていく中で必要だった人材であって、建築家として優れていたかどうかは別の話。ましてやそれが趣味として日本画を描き暁斎の愛弟子であったからといって、鑑賞に値するかどうかは別。結論としていえば、コンドル関係は資料として並んでいるのだと割り切るのが一番で、それ以上のものは何もない。ただ暁斎としては外国人の身で日本文化を愛してくれるコントールさんを気に入っており弟子としては相場以上のレッスン料で報い支えてくれたことをありがたく感じているその交流は絵日記でも読み取れ、そういうのは見てて面白いかな。
肝心の作品は暁斎の多ジャンルにわたる作品を網羅している分まとまりに欠けるきらいもあり、散漫になってしまうのは痛し痒し。ただ、ともすれば妖怪幽霊の類に偏りがちな暁斎美人画春画を見れたのは収穫で、特に美人画の「美人観蛙戯図」「横たわる美人に猫図」に見られる表情の妙は見飽きるものではなく、「見立七福神の内 花見弁天図」の意匠も斬新でハッとさせられる。すべてがいいとはとても言えないし必見とも思わないが、行った甲斐はあったというところか。細かいところでは落款がほぼ全て別バージョンでよくこれだけのバリエーションをと変な感心をした。
それにしても春画(笑い画)って局部が全く劣情を催さないのと対照的に口吸いが妙にエロティックなんですよねえ。
1時間半強で見終わったのでほぼ想定通り。ショップは予想通り充実してて僕はスルー。人出は少なくはなく思い通りの鑑賞ができるわけではないがストレスというほどでもなく、まあ悪くはない。
帰りは小雨がやや降っていたが傘はなくても大丈夫。
帰宅し作り置きのアレンジガパオなどを頂く。なかなかおいしかった。
あとは明日のための準備。というほどの量ではない。すぐに完了。