怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

RedBull Music Academy→太平洋不知火楽団

今日は学園祭などいろいろなイベントが重なっていてどこに行くべきか悩みどころ。
しかし今日しかやっていないイベントといえばRedBull Music Academy。オープン時間に合わせて渋谷へ。ビルの一部がRedBullMusic Academyとして機能しているようで、音楽関連施設に現代アートを展示しているものを今日だけ一般公開という催し。行ってみると案外人は少なく、僕が見学していた90分間に来たのは多分50人にも満たないだろう。あまり宣伝しているとは言い難いし場所もわかりにくいしほかにもイベントの多い日だしいろいろ理由はあるのだろうが、なんとももったいない話。
作品はChim↑Pom加藤泉、キュンチョメ、安村崇、毛利毬子、西野達など。映像作品や一部の作品はこの状態でずっと展示され続けていいのか疑問に思うところもあるが、それにしてもこのコレクションは立派。金額ではなく、先鋭的な作品をこれでもかと取り揃えたラインナップはいかにも創造的で、Music Academyにふさわしい。
1階はスタジオになっていて、バンド用とドラム用とボーカル用に分かれている。本格的。卓もアナログの目茶苦茶高そうなやつが鎮座していて、詳細はわからないけどなんだか興奮してくる。思わず写真なども撮ってもらった。
4階は小部屋が円環型に並んでいて、それを取り囲む木製の「縁側」もまた作品だそうで、さらにそこを小鳥が放し飼いになっている。びっくりした。ここで一番人気はChim↑Pomの部屋だそうで、確かにややカオスな雰囲気は一番ぴったりしている。美術書を重ねてスピーカーなどの台にしているのは賛否が分かれそうで、僕は正直ちょっと嫌だった。
5階はパーティ・スピーチルームのようなところ。1階と4階はスタッフもとてもフレンドリーでいろいろ教えてもらったが、このあたりから壁ができてきたような感じ。まあそもそも一般に見せるようなところではないし、ましてスタッフも複雑な心境だったりするのだろうから仕方ないところ。僕としてはただありがたい。
6階は全くのミーティングルームで社員さんらが普通に打ち合わせ中。といっても設えがまたアーティスティックで、こういう環境を提供することで創造性ある仕事をしてくれということなんだろう。僕が社会人になったころには、こんな労働環境なんて夢のまた夢で、これを目指す気持ちなんて誰も持ちえなかったと思うから、今の若者は恵まれているようにも感じてしまう。
それにしても各部屋にレッドブルがぎっしり詰まった冷蔵庫があるというのは、喜ばしいことなのかどうなのか。勧めていただいたのでありがたく一本頂戴したけど、常用するのは考え物です。
なんにせよ、無料でこれだけのものを見せてもらえてしかもこのホスピタリティ。感謝しかない。
個人的には、以前に見た安村崇「1/1」シリーズを再見してようやく真価を理解できたのがうれしかった。なるほど、こういうことかと。
予定より時間がかかってしまったが早稲田に急ぐ。楽しそうな催しはいろいろやっているのだろうが、7号館の「イヤーワーム!」へ。一番手のまちぶせが終わるころだったが、ここは聞き逃しても悔いはない。二番手がTHEラブ人間。熱い。今日も熱い。さっき来たばかりの僕はまだ気持ちがついていかなくて、ちょっと置いていかれた感じ。
三番目が井乃頭蓄音団。やっと気分が乗ってきた。粘っこく湿っぽいこの種のバンドは好きなような嫌いなようなで複雑な気持ちになるんだけど、見れて良かったです。
最後がお待ちかね太平洋不知火楽団。3年ぶり。前回は壊れかけ目当てで行ったら出ていたという認識で、今思えば一緒にツアーを回っていたんだろう。また見たいと思いながらその後は活動休止などもあったので、結局見れずじまいだった。今回も限定復活なのでもしかするとこれが最後かというところ。笹口さんのエモーショナルな曲とギターとボーカルが存分に発揮されて、これは本当にいいライブだった。笹口さんが「またやろう」と言うのもわかる。ということは、活動が続けられないのは他のメンバーの意向ということなのだろうけど。できることならもっと長い持ち時間でやってほしかった。
終演後、アルバムとシングルを買う。笹口さんにUFOでのソロの話を振ると少しあわあわしてたのが面白かった。
もう5時を回っているので外に出ると皆さん片付けの真っ最中で、せっかく学園祭に来ているのにライブ見て帰るだけではさびしいけど、まあこればかりはね。
小雨が降ったり止んだりのなか高田馬場まで歩く。道すがら両側に古本屋が点在しおそらく10軒は優に超えるだろう。学生が日々この道を歩いていること、そして多くの古本屋が成り立ってきた知性があったことを思わずにいられない。
高田馬場ディスクユニオンあらかじめ決められた恋人たちへ「Document」Patti Smith「Banga」を購入。さらに近くの特設会場で神聖かまってちゃん「みんな死ね」309円。逆に巡回すれば100円引きだったのだが、もうしんどかったので。
予定より1時間ほど遅れて帰宅。遊んでばかりの夫でごめんなさい。