怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ZOOBOMBS Farewell Concert

お昼、妻の希望はカレーだが僕の勝手で製麺店の地粉うどんに。3人前を茹でたら本当に3人前だった。多すぎた。コシのあるうどんで味はよかった。
夕方、早めに下北沢へ。チケット引き換え期限の5時少し前に行くと、皆さんが物販コーナーを設置中だった。Pittくんとも簡単に挨拶。別れがましいことは言わなかった。
古本屋とディスクユニオンを巡回。これからのことを考えるとあまり買い物はしたくなかったのだが、割引と言われてついついSachiko M「Salon de Sachiko」630円、ぱぱぼっくす「1st」350円、ギャーテーズ「第1集」500円を購入。
少し時間があるので、ふと目についたロビーで休憩。後から来た女性二人の会話に少し気を取られつつも身体を休めてベースメントバーへ。
妻と落ち合って、またPittくんと出くわし、中へ。ズボンズのフェアウェルコンサート。フェアウェルなのかフューネラルなのか。
最初はTacobonds。演奏はなかなか良かったです。ただ僕はこのバンドのライブを見に行くことは決してないだろうと思います。これからもがんばって演奏してくださいね。
次がケベックから来たバンド。ベースとドラムの二人で、テンションだけで押し切られた感じ。よかった。さらに途中でステージに上げられたおじさんのパフォーマンスが最高だった。尊敬します。
最後がズボンズ。セッティングに出てくるメンバー。しかしその後、なぜかそのセッティングを崩して、あれっと思っていたら、ステージにはマツオさんのほかにベースを持ったマッタさんとPJのクロダさん、そしてドラムは44Oさん。ズボンズの直系として新しく始まるザ・ランドルフのお披露目ライブだということだ。
肝心の演奏だけど、まだ10日ほどしか経っていないというバンドの割にコンビネーションはバッチリで、マツオさんがやっている限りは何をやっても様になる。ズボンズとは違うバンドだし同じものを求めてはいけないんだろうけど、またライブを聞いてみたい。
そしてとうとう、ズボンズの最後のライブ。最近では珍しい曲も含め、あっという間だった。涙ぐむこともなく、別れを惜しむこともなく、ただただいいライブだった。今日この場を埋めていた観客の半分以上はたぶん久々に、もしかしたら初めてズボンズのライブに来た人たちだろう。彼らがもっと頻繁にライブに来ていればこうはならなかったのかもしれない。言っても仕方ないことだけど。そんな客に看取られて、ズボンズは死んでいく。
ズボンズはいつだって最高だったし、今日もそうだった。何も変わらない。かつてビッグキャットで見たズボンズも、ファンダンゴで見たズボンズも、学祭で見たズボンズも。
もう二度とズボンズのライブが見られないことを僕はまだ本当の意味で理解できていないのかもしれない。でも、今日はいつも通りズボンズのライブを楽しんだ。それしか僕はすることがない。それでよかった、と思う。写真も撮らず、録音もせず。そんなものは必要ない。僕はそう思った。
アンコールで出てきたマツオさんが言葉を詰まらせたのは、ズボンズを葬るというより、ズボンズを通して実現してきた音楽がもう消えてしまうことへの哀悼だったと僕は思う。
終演後、妻とラーメンを食べて帰った。語ることなど何もない。