怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

フランシス・アリス、セノオGEEなど

お昼前になってチケットを忘れてきたことに気づく。この事態を恐れて財布に挟んでたのになぜ。どうしようかと思ったが、取りに帰るしかない。ゆっくり鑑賞する予定が水の泡である。
まあそんなわけで急いでお昼を食べて急いで帰宅。急いで引き返して東京都現代美術館へ。
最初にフランシス・アリスジブラルタル海峡編を見る。前回のメキシコ編はフランシス・アリスの様々な作品を見ることができて、その多面性もあってなかなかの好展示だったとおもうのだが、今回の展示はほぼ「川に着く前に橋を渡るな」に集約されている。そのメッセージには共感するところも多いのだが、特別展としては盛り上がりに欠ける。点数は多くても、イメージ画のようなものが大半では満足できない。少々がっかりな展示だったと思う。
常設展に行ったら、なんと1階の展示作品がほぼ前回と同じ。一部は変更されているのかもしれないが、同じ。まあ特別展が続きものだし、わからないでもないけど、少々がっかりだ。ただ、時間をおいてもう一度ゆっくり見れたと思えばそれも悪くはないけど。
3階も同じなのかとおそるおそる見に行ったら、こちらは全部展示替え。よかった。ホンマタカシの「東京の子供」シリーズは、解説がなければ気付きにくい視点を持った作品で、なるほどと思う。
その後がChim↑Pomの「I'm BOKAN」プロジェクト。初見でしたがこれは面白い。ジャーナリスティックな掘り下げとメッセージ性、批評性と諧謔。「アコムカンボジア行き」「制作費?そうね100万円くらいかしら・・・たいしたことないわ、ただの借金よ」という馬鹿さ加減。100万円かけて100万円稼いでそれを寄付。しかしその作品で名をあげるのだから大したものだ。正直、パルコの個展にはがっかりさせられたが、6人いると出来栄えにムラもあるんだということかもしれない。見直した。常設展でありながら個人蔵をいくつも借りてきているし、美術館としてもかなり力が入っているのが見て取れた。
あとは、加藤泉とかかな。最後の展示室が所狭しと肖像画が並べられていて、まるで虫干しのようでした。
この辺で時間がなくなり、丸八倉庫ビルへ。無人島プロダクションにも行くつもりだったけど通り過ぎてしまった。
丸八倉庫ビル、小山登美夫ギャラリーは中園孔二展。僕の好みではないんだけど、いいものもいくつかありましたね。「好きではないが評価はされるんだろうな」という態度ってどうなんだろうな。そういうのは嫌いといえば嫌いだけど、一皮むけたとも言うのかもしれない。
Sproutでは「SOMANYIMAGES」展。相変わらずここは僕のツボを突いてくるので、本当になんとかしたいんですけどね。服部憲明作品が前回と大幅に作風を変えていてびっくりした(それらしきことは小耳にはさんでたけど)けど、新しいものも良かったから、やっぱり好きなんだろうな。前回なんとかしておけばよかったかも。
タカ・イシイギャラリーは畠山直哉「BLAST」展。正直、これは何が「いい」のかわからない。
Shugo Artsでは東京都写真美術館と連動して米田知子展。タイトルを作品の隣に書いておいてほしいものだけど、お客さんではない自分が言うことではないですね。
KIDO Pressでは「阪本トクロウ "Trace"」展。フラットで家庭に馴染む感じがよかったです。いわゆる「芸術」として高く評価されるものではないだろうけど、生活を潤わせるにはいいんだろうなと思う。お手ごろだし。
MIYAKE FINE ARTは原口典之。何度か見たことがあって、直観は「いいな」と思うんだけど、それを説明するのはとても難しい。
かなり疲れた。
歩いて栄華宴。定食を食べたけど、炒め具合がさすがでまあ十分いける味。店員さんの適度に放っておいてくれる、力の入ってない感じもよい。もう少し流行っていてもよさそうだけどね。
その近くにある七針に到着。思えば長い旅でした。持込可だけどビールも何も持っていかなかったのは飲むと寝てしまいそうだから。
最初がセノオGEE+藤巻鉄郎。どう考えてもHIPHOPではないサウンドコラージュで、唯一無二とまで言い切れるほど知らないけど、しかしオリジナリティある音楽だと思う。もっと知られるべきアーティスト。
次がはりやxヒゴヒロシx谷口圭祐。うたもの色のあるセッションで、疲労感もあって眠気が・・・心地よかったから仕方ないんだけど、万全の体調ならと思わずにいられない。無理な行程を組んでしまった。
セノオさん(の奥さん。たぶん)からCDRも買って帰宅。ソファから立ち上がると疲労感がものすごくて参りました。
帰宅して、Oさんに頂いたメロンを食す。少し固めだけどありがたい。もう半分あるので明日にでも食べよう。