怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

よかった探し

伊勢の駅を降りると、それなりに立派な町並みだというのに歩いている人はほとんどいない。車も多くはない。随分とひっそりとした街だ。
用事を済ませて伊勢神宮に向かう。お伊勢参りというくらいだから参道に土産物屋や宿屋や食堂が並んでいるだろうと思っていたのにそんなことは一切無く、それらしいものといえば写真屋が数軒あるだけだ。
境内に入りお年寄りのツアー客に混じって参拝する。中には入れず、お宮の遥か遠くから拝むだけだ。境内の雰囲気は確かに荘厳な雰囲気があるが、多分それは玉砂利や樹木の手入れが完璧であるがために世俗感が削ぎ落とされているのだろう。
松阪で昼食でも、と思い有名な和田金に向かってみるが、表にメニューがなく、値段がわからない。わからないが、お昼だしそう無茶な値段でもないだろうと考えたが、入るなり案内係に「ご予約は」などと慇懃に聞かれる。何と2時半まで予約で満席だという。随分大きな店だというのに景気のいい話である。
仕方なく三松という店に行ってみるがこれは店先にメニューがあり、一番安いステーキが約9000円となるとこれはさすがに入れない。結果的に和田金に入れなくてよかったようだ。
仕方なく駅前の「かめや」というところで特撰上焼肉定食3150円也を注文。出てきたのは100グラムあるかどうかの肉を焼いたものだった。量は少なくても味さえ良ければ、と思ったが、肉質もたいしたものではない。大阪で平日の昼に同じ金額でもっとマシなものが食べられる。間違いなく。そのうえ、肉にタレがからめてあるのだが、このタレが塩辛く濃く、タレの味しかしない。こんな味付けのどこがいいのか。おそらく、この店が悪いのではなく、松阪で提供される肉はこういうものなのだろう。いつか夫婦で来てみるつもりだったし、その時には二人で食べる事になっていただろう。損害が一人分ですんで良かったと思うべきだろうか。