怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

朝、野田駅から出発。

福井駅で乗り換えに少し時間があるので、駅南を散策。区画整理されていてつまらないけれども、それでも歩けば見るものがいくつかはある。どこだってそうだ。しかし暑いな。

加賀温泉あたりで巨大な観音像を見かける。なんだかわからないので帰りに寄ろう。

金沢着。

ブルーアワーに荷物を置き、若いスタッフさんにお勧めの飲み屋を教えてもらう。お目当てもいちおう調べてあるのでどうするかは店を見て決めよう。お盆だし、開いてなければそれまで。

近江町市場の地下にあるカレーのチャンピオンで昼食。コロナ対策で開け放しているのでエアコンはあまり効いてない。暑いので水をたくさん飲む。味は慣れたゴーゴーと大差ない。こっちが本家らしいし、お店としても好感度は高いが、わざわざ金沢で食べなければというものでもないかも。

暑さにくらくらしつつKAMUへ。

最上階の桑田卓郎はそんなに好みではないが、2階のステファニー・クエールが素晴らしかった。粗く手早く仕上げられた塑像はまさに野性で、元美容院のビルの中がジャングルになったような強烈な匂いがする。立ち寄ったつもりが延々と見入ってしまった。

そして1階のレアンドロ・エルリッヒがここの看板で、もちろんいい。カップルが楽しそうに写真撮ってる。スタッフさんが来たので話しかけてみると、なんかいろいろ話が弾んで楽しかった。模型も撮らせてもらった。模型をモチーフにしたグッズとかあればいいのに。

1年を目処にエルリッヒ以外は入れ替えていくそうなのでまた来よう。

さて本題の金沢21世期美術館。ネット予約はスムーズだが、よく考えると会員になってもよかったし、なんとか割引を使えば当日でもよかったのでは。まあいいけど。

内藤礼 うつしあう創造」展。水戸芸術館の「明るい地上には あなたの姿が見える」と当然似てるんだけど、また見れるというだけで素晴らしいこと。やはり来てよかった。初めて内藤礼を見るひとが、落ちる水滴や糸や人形たちに驚き楽しんでいるのもよかった。それもまた作品の一部かもしれない。

17時に灯りが点くというので無理矢理そこまで居た。

予定はしてなかったがもう一つ展示があったのでそちらも見た。「de-sport : 芸術によるスポーツの解体と再構築」というもので、まあタイトルからしてどうかとは思ったのだが。

寒川裕人が作品出展だけでなく、どうも企画そのものに関わってる気もするが、美術界での立ち位置がよくわからない。オロスコのピン=ポンド・テーブルとか、いくつかいいものはあったが、内藤礼の後では何を見ても負ける。

入った時間が遅かったのでプールの整理券はすでになかったが、プール目当ての客がよほど多いのか、恐る恐る言われたのはかえって気の毒だった。怒るひと、いるんだろうなあ。ていうか、プールのために来てる人の方が多いんだろう。

散歩しながらホテルに戻る。夕方になり少しは暑さもマシ。しかし歩いて往復するには遠いなこれ。

ブルーアワーは案の定閑散としているようで、ホステルとしてはぜんぜんいいとこなのになんとも気の毒。誰が悪いわけでもないとはいえ、終わりが見えないのは辛いだろう。

シャワー浴びて近くののんきやへ。思ったより賑わっており、バイトの外国人女子もかわいらしかった。

手取川あらばしりを飲む。あと、料理をいくつか。頑固そうで客あしらいには向いてないオヤジだが、味には自信があるんだろう。こういう店が自分にはありがたい。

さっと飲んでさっと出て、あとは酔いにまかせて散歩。休憩しようと思った喫茶店が閉まってたりしたが、夏の夜の金沢はいい。観光客が少なめなのもいい。東茶屋街の周辺を中心にあちこち歩く。

くわな湯という銭湯を見つけて入る。かなりのお歳のおばあちゃんが番台に座っている。脱衣所にある模型からすると、一度火事で焼けているようだ。観光地のなかで長年やってきたおばあちゃんよお元気で。

ブルーアワーに戻り就寝。いい夜だった。