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お昼前から西宮大谷記念美術館へ。関西に戻ってからは初めてのはずだからかなり久しぶりで最寄り駅も覚えてなかった。香櫨園だったのか。
今回は「山沢栄子 私の現代」展で、山沢栄子という写真家に格別の興味があったわけではないのだが、久しぶりだしいいかなと。構成は、まず晩年のものから始まって古いものを見てゆくという珍しいもので、つまりいわゆる現代写真の作品がどう成り立ってきたのかを探ろうということだろう。「私の現代」ではまさに現代で考えられている写真がプリントや写真集で作品とされている。この写真集、おそらく貴重なものなのだろうが、気軽に手に取れるようになっていた。プリントとしての作品と、写真集としての作品、どちらも作品であって、そこに優劣はない。希少性はもちろんプリントが上だろうが、希少と優劣は別の概念だし、目指されている作品性は別のものだ。
百貨店で写真室を持っていたという女性であり、もともと現代写真を志向していたわけではないものが、ふとしたところに萌芽した興味が育ってここに至るというような、どこか数奇な成り立ちも見て取れる。
一風変わった含みのある写真展であった。
最後に庭を一周。これ、お金払わなくても見れるんじゃないかと思うが、いいのかな。
電車で元町へ。
昼食はどこでもよかったのだが、名前が変わっているので気になったホープ洋装店というカフェで定食。このレトロで洒落た内装で普通の定食が出てくるとは珍しい。
ハーバースタジオへ。意外と駅から近い。
Baycamp Kobe 2019、若いお客さんとアイドルオタクのおっさんに二分されており、僕などはほんと居場所があるのかというわけだが、所在無さげに過ごすのは慣れたこと。
錯乱前線から。なんだかんだと徐々に人気が出ている模様。いいバンドなので頑張ってほしい。しかしなぜ売れてるのかはわからない。
曽我部恵一は若めの客層に合わせた選曲で、珍しいようなちょっと違うような。阿らずやりたい曲やってくれるのがうれしいけど、プロなんだからそうはいかないってのもわかる。
眉村ちあきはとにかく元気。いちおうアイドル枠なのかな。
新しい学校のリーダーズは、始まって間もなくただならぬ雰囲気を感じ取って休憩所から駆けつけたのだが大正解。ダンス中心のアイドルで、そのダンスがまさにプロ。所詮アイドルなんだからでお茶を濁そうという気のさらさらない、本気のダンス。高校生だしいちおうアイドルとして活動しているようだけど、これはダンスユニットとして敬意を持ちたい。高校生とチェキ撮るために並んでるおっさんもどうかと思うが、それがこのプロフェッショナルの活動を支えてるなら悪くなかろう。でも俺はやらないけど。
お目当ての一つ、おやすみホログラムのバンドセット。バンドはたぶん初めてのはず。中心は2人のパフォーマンスというかカナミル氏の暴れっぷりとはいえ、バンドの厚みはやはりよい。僕はやはりバンドというものが好きだ。ファンが暴れすぎてどうしても近寄れないのはあんまりいいことではなさそうな気もするが、僕が心配することではない。いいパフォーマンスで満足だったし。カナミル氏、めっちゃかわいいわ。ナイキのセパレートっていうのかな、衣装がよく似合ってた。物販はなにか会場限定音源でもあればと思ったが、オフィシャルなものだけだった。残念。
Helsinki Lambda Clubがちょっと拾いものだった。この手のバンド、次に見る機会があるかどうかだけど、なんとか覚えておきたい。
そしてリーガルリリー。今や堂々とメインアクト的なポジションを張っている。ライブの出来としては今日はさほどかなとは思うが、これからも折々見ていきたい。
僕としての最後がTHIS IS JAPAN。終電は人それぞれだろうが、だいたいこの前後あたりがクロージング的な位置付けかなと。汗臭く男臭く、しかしクールさもあり、いいバンドだ。
終わった瞬間元町駅へ急ぎ、無事終電で帰宅。オールナイトなのであのまま朝まで楽しむひともいるだろうが、僕は昔からオールナイトなんて無理だったんで。まあわりと休憩スペースがあったんで、あちこちで寝転がってんだろなとは思うけど。
このイベントで面白かったのが、アイドルのチェキ会ってこうなってんのかと初めて間近で観察できたこととか、アイドルファン同士が話し込んでる様子とか、そういうのも面白かった。興味ないアクトのとき無理せず休憩スペースに行ったのがよかったんだな。
あと、彼氏かなんかと撮った写真から1枚を真剣にチョイスしてさらに修正に次ぐ修正、彼氏の存在はもちろん完全に消し去る、みたいなSNS利用を横でやってるのを見て、女は怖いなと思ったり。まあ一般人ではなく出演者とかなんかの職業的なもんかもしれないけど。大変なんだな。