怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

朝、早々に客人は外出し、戻ってまた早々に帰った。悪い人では決してないのだが、ホッとした。

僕は京都へ。第2回うたのゆくえというなかなか強烈なイベント。なにが強烈かって、とにかく出演者が豪華。僕にとってはサマーソニックなどよりも豪華だから、これは行くしかない。僕にしては珍しくチケットも早めに買った。実際、2日目券と両日券は売り切れたようだから早めが正解だった。

もちろん開演前に着いて、OAの小川さくら。

続いて本日休演は後ろのほうからのんびり聞く。

屋上で吉田省念。風が強くてまあまあ大変。しっかりしたテントもないので、昨日なんて大丈夫だったのか。なんにせよ、青空の下で聞くライブというのはいいものだ。屋上ステージの一段下では七輪で焼き鳥などをやっており、誘惑に負けて早くも2本目のビールを飲んでしまった。このあとしんどくなるのに。

メインステージのVOXhallに戻り、えでぃまぁこん。ちょっとびっくりしたのは、コーラスのまどかさんの代役で井手さんが参加してたこと。昨日は見に行きたいとか言ってたくせに。サプライズか。珍しいものを見れたが2本目の代償でだいぶぐたぐたである。

再び屋上で東郷清丸。こういう、名前は前から聞いてるんだけど見る機会がなかった人を見れるのはありがたいことだ。今日は好きな人がたくさん出てるが、ライブで一番楽しいのは新しい発見だ。

次のすばらしかもやはり初見。だんだんお客さんも増えてきたので、好きな位置で見るのは難しくなってきたが、粘りのあるグルーヴがよかった。バンド名からの先入観で、もっと直線的な若さを想像していただけにうれしい驚き。

屋上最期の出演者はmmmさん。陰翳深い歌と屋上は不釣り合いのようでいて、でも楽しみにしていたのは、明るい空の下だからこそmmmさんの歌が映えるのではないかと思ったから。強い風には悩まされていたが、まさにその通りのライブになった。根っこは明るさのあるmmmさん、明るさに隠して心情を吐露するようなライブは出色だった。初見のマーライオンにも心は動いていたのだが、見てよかった。

そして必見のSea Came山本精一&と付けるべきなのかどうかよくわからないが、僕は付けたくない。なぜなら、このトリオは山本精一のバックバンドでは決してないから。リーダーは山本さんだし曲も山本さんだが、意識としては間違いなくスリーピースのバンドである。山本さんもそう考えているはずだ。数ヶ月前に羅針盤の初期メンバーでなんとかいうライブがあったが、あれは山本さんやりたくてやったのか。そうではないだろうと僕は勝手に決めつけている。つまらないでしょ、解散して再結成もしないと宣言したバンドの、しかも一日きりのライブなんて。その点、このSea Cameはいい。同じ曲であっても、若い血がエネルギーを放っている。ギターボーカルとドラムとキーボードといういびつな編成も、聞いていると全く気にならない。必然としかいえないバランスがある。senoo rickyと西滝太の二人も堂々と渡り合っている。これは本当に刺激的なバンドだ。

十八番でEmerald Four。じゅうはちばんなのかおはこなのか。このエメラルドフォー、滝沢朋恵さんの外公演で対バンしてたのは記憶にあったが、あの時は確か二人。今回はバンド編成。そのバンド編成がまたよかった。外でみたときも、妙なところを漂うサイケ感が記憶に残ったが、バンドはさらに変。曲といいボーカルといい、普通っちゃ普通なのにその現れが変。ちょっと稀有なバンドかもしれない。終演後、CD-R1枚買ったが、2枚とも買うべきだったかもと思ったのは、このライブを最後にボーカルが抜けることになったから。ボーカルはかなり鍵になってるし簡単に見つかるとは思えない。バンド編成はもちろん、本当にこれが最後になることもある。それがバンド。

超満員のカネコアヤノ。堂々たるもんだよ。文句のつけようがない。僕ももしかしたら熱狂していたかもしれない。その価値は十分にある。

黒岩あすかは、今日は鍵盤を多用したライブ。僕の頭には昨日の圧巻さが残っているが、黒岩さんのピアノはギターとはまた違う色があるので、この2日間のライブを見れてよかった。個人的に後悔しているのは、出番前の黒岩さんに話しかけてしまったこと。出番前にはあまり話さないようにしてるし、なんなら出番後もだけど、それがつい。もちろん人によって違うだろうけど、ライブの直前に話すのは、演者がやりにくくなりそうで、極力遠慮してるのに。反省しなければ。

そして中村佳穂。自由、奔放、遊び、楽しさのあふれるステージはライブの醍醐味。こういうイベントでしか見てないんだけど、でもワンマンだって普通に楽しいはず。

十八番の最後はこれも初見のギリシャラブ。女子が熱い視線を送る、ある意味古典的なバンド。半分くらい聞いて折坂悠太を待ちに行ったがすでに超満員。さすがだな。一聴、難しいことやってんなと素人にもわかる高度さで、僕の趣味ではないにせよ、まあこれは評価されるわなと。

疲れたのでアンコールは待たずに帰途。なにせ休む暇がなかったからね。いいイベントでした。