怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

朝から国立国際美術館へ。「視覚芸術百態」というどうしようもないタイトルの展覧会。やる気あるのか。コレクションからの構成、そして会期も1ヶ月余りと極端に短い。特別展の隙間を埋めたと思われても仕方ない。
が、そこはさすがの国立国際美術館。コレクションは精鋭ぞろいだし、会期が短くても手は抜いてない。もっとも、図録はほぼ写真だけでしたけど。
視覚芸術というとほとんどの美術が該当してしまうけど、そこは言葉の綾というもので、ここで焦点を当てているのは、どういう視点から作品に着目するかというその点だ。展示室に入って最初のテーマは「空間」。そして目にするのはヘンリー・ムーアの「ナイフ・エッジ」。この作品はいつもB1の片隅に置かれている見慣れた作品だが、このB3にあっては威容を誇っている。広々したB1とこの展示室と、置かれる環境でこうも見え方が違うのかと驚くばかりだ。国立国際美術館の展示室は天井は高いしこの展示室も広く作られている。B1の環境と大きく異なる空間だという感覚は薄いのに、それでもこれだけの違いがある。この時点で、この展覧会がなかなか勉強になるものだということがわかった。
ほかの作品も同様で、各コーナーのタイトルを噛みしめながら見ていくと、何度も見ている作品でも何かかいろいろな気づきがある。タイトルのひどさは僕も庇いきれないが、現代美術に限らず美術に関心ある人なら誰でも得られるものがあったのではないか。
ひととおり見終わってからガルへ。6名ほど列ができていたが、まあいいかと並び、再チャレンジということで今度は一番人気というベジラムキーマ。粘っこいラムの香りと食感は他にないものだが、正直これも並ぶほどかなあと。場所がいいから並ぶんでしょうという結論になった。
夕方、ペフへ。かつて光のあったところだが、 ペフになってからは初めて。といっても、ナイスショップスーは形態がつかめないので、初めてというよりはすでにここはペフの跡地なのかもしれない。そもそもここが光からペフになった経緯も、はっきりとは知らない。
オープンから公開リハを経て演奏スタートという、そのスタート前に行ったのですでにほかのお客さんは入りきっている状態。ナイスショップスーのイベントなのでコンセプチュアルなライブが続くイベントで、僕もちょっとついていけない。お目当のTakamitsu Ohtaさんは簡単な動くモノと静物でささやかな音を作り出しており、今回も興味深かった。ただ、場所柄か参加者が多かったからか、音量が大きめに感じられ、僕としてはもう少し小さめの音に聞き入りたかった。
岡村基紀はギター、そしてメインのJ.C.CallahanはPCと楽譜。ダンスミュージックから抜粋した106のコードを横山祥子のヴァイオリンと中川裕貴のチェロで聞くというコンセプト、正直音楽の快楽というものからは程遠すぎて僕の手には負えなかった。
あと、前にホップケンで会った高校生、今は大学生とも再会。成長したなあ。井手さんとはだいぶ違うイベントになぜ、と思ったが、録音担当の女性と知人とのこと。その録音、ライブの後に聞くというのでライブでの聞こえ方と録音としての聞こえ方を比べるのかと期待していたけど、どうもBGM的に流すようだったので帰宅。そうだったか。