怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

東京初日

早朝起床し駅へ向かう。妻とはしばしのお別れ。こんな夫ですまん。
時間的には十分早く起きたのだが結局ギリギリに飛び乗る羽目になり、いつもの弁当は買えず。別にこだわってないけど。新大阪駅は早朝から賑わっていて、売り場のおばさんも大変そう。みんな時間に追われて殺気立ってるし。いやだなあこの空気、まるで東京みたいだ。
首尾よく最後尾の席をゲットし、早速弁当を食べる。正直ちょっと苦しいけど。食べたら爆睡し気付いたら新横浜。いい感じだ。
東京駅を降りてコインロッカー探しにかなりの時間をロスしたがなんとか見つかってよかった。
青山通りカナダ大使館へ行き、警備のおじさんに身分証明を見せ名前を書き持ち物検査をされて4階に一旦上がって地下の高円宮記念ギャラリーへ。「変容する景色」展。カトリーヌ・ボルデュック、バルバラ・クラウス、ジョゼ・デュボーのグループ展で作品としてはそれほど面白いものではなかったけれども、大使館内のギャラリーというシチュエーションはなかなか経験できなかったのでそこは楽しかった。誰もいないし。あと、警備員のおじさんはとてもいい人だったが大使館の職員らは超絶に感じ悪い。これは万国共通かもな。
時間があるので歩いて六本木に向かうとちょうど旧乃木邸あたりでモデルさんのような人を撮影中だった。東京だなあ。
六本木でピラミデビルとcomplex665ビルそしてcalm &punk、ギャラリーmomo、ペロタンをまわる。wakoのミリアム・カーンはやはり素晴らしいし、otaのスタッフ作品展はいい企画だった。安月給で働かせるだけではなく、こうして発表と販売の場を与えるのは大事だと思う。小山登美夫の桑原正彦も良作揃い。ファンシーのように見えつつ裏の世界を感じさせるさじ加減は絶妙。calm &punkのColliu「ROOM」展は着想がいい一方でその落とし込みがまだ完成されてなく、その未熟さも含めてよいものだと思う。僕が一番いいと思った作品なども売れていたし、これから売れっ子になっていくのでは。ご本人が丁寧に説明してくださったのもありがたかった。
暑い中をTERRADA-ARTへ。まったくよくやるよ。6つのギャラリーが集まるこの建物、山本現代のアディティア・ノヴァリ作品が美しかった。まあ美しいだけといえばそれまでなんだけど。URANOの潘逸舟は引き出しの多さと出自の複雑さが作品に深みをもたらしていて印象的。ギャラリーの女の子は入ったばかりだそうだけど美術の知識はあまり多くはなさそうでちょっと心配。僕としては緊張せずに対等に話を聞けるからありがたいんだけど。
新橋まで行き銀座方面を周遊。資生堂ギャラリーはそこそこにして、AKIO NAGASAWAの森山大道とYY ARTS、森岡書店の川内倫子、日動コンテンポラリー、南天子画廊の麻生三郎、東京ユマニテ、そしてギャラリー小柳のミヤギフトシ。森山大道は近作のカラーで、どぎつい色と猥雑さを強調したもの。これはこれでいいんだけど、うーん。同じことを繰り返すよりいいのは間違いないんだけど。川内倫子は一転して黒い画面にわずかな光。いい作品だけど作品集はちょっと手が出ないかな。狭い空間に編集者という男が大声で延々話しており、興の削がれる事おびただしい。まあそれが彼らの倣いというものなのだろう。日動コンテンポラリーではキュレーターによる展示をしていて、特によかったのが坂本和也。愛をテーマにしているので春画やタワン・ワトゥヤのアレな作品も小部屋でひっそりとしかしセルジュ・ゲーンズブール流れる中展示されていて、これいいなあ。荒木経惟のポラロイド貼り合わせ作品も出てたし。ここに来たのは2度目だと思うけど、前回もよかったしなあ。また行こう。ミヤギフトシ「How Many Nights」はあの僕の好きな路線で美しく脆い映像と音による散文詩。登場人物が多いせいかどうも混乱してしまって、それが狙いだったのかもしれないけど、何度も見返す時間がない僕には心残り。銀座エリアは他にも行くところがあるけれど時間がなくなり、新宿へ。松屋で夕食をかきこむ。
motionでジャストビルFES vol.6。合計10組が出るイベントで、出演者も興味深かったのでさぞかし混んでるだろうと思ったら全然そうでもないので悲しい。5階のMotionと地下のMarbleをエレベーターで行き来するのは大変だろうと思っていたが全然いける。ちなみにMarbleは初めて行きました。トップのTeenager kick assは全く予備知識もなかったのだが、これがめちゃくちゃカッコいいパンク&ガレージ。リアムっぽいボーカルスタイルも相まって目が離せない。終わるのがもったいない。幸い音源があったので即買い。まだ関西に来た事はないそうだが、ぜひ来て欲しい。中古UFOはもう鉄板。ほかに言う事がない。Marbleの最後になるポップしなないではフロアの熱気が薄いせいかいまいち盛り上がらなかったけどよかったですよ。まあでも確かにライブ向きではないので、その辺ひと工夫欲しいか、でなかったら音源中心に考えるかだなあ。なんにせよ見れてよかったです。トリは神々のゴライコーズ。これも全く知らなかったのだけど、ドラムボーカルのくせに本気でグルーヴィなドラムが凄まじい。これは間違いなくいいバンド。音源がなかったのは残念だけど、いつか関西に来て欲しい。ぜひ見るべきバンド。
満足で上野へ。切符をなくすというアクシデントがあり先が思いやられる。東京駅で荷物をピックアップし御徒町から今夜の宿へ。
隣のカプセルの定住者らしきおじさんに音のことで苦情を言われたがそんなにうるさくないですよ。疲れのおかげで爆睡。