怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

六本木界隈へ

赤坂のなんとかヒルズでカキを食べられると聞いて出かける。
ちょうど10時ごろ着いたが、すでに200〜300人くらいの列がある。もう少し早く来るべきだったが、あとからあとから人が来て列がどんどん伸びてゆくのでまだマシなほうだった。隣の女が無言で体を入れて順番を変えようとするのには閉口した。ひと言でも何か言ってくれたらこちらも配慮はするのだが、まったく。
結局1時間ほど待ってようやく焼きガキとカキ鍋を頂く。本当は焼きガキをもっと食べたいところだが、2食までと決まっているし寒いし鍋は白菜と豆腐も入っていてボリュームがあるので。有料でいいからもう少し食べたかった。それにしてもみんな暇だなあ。
食べ終わってAXISビルのタカイシイギャラリーへ。リナ・シェイニウス展はいかにもここらしい軽みのある写真で、作家自身は荒木経惟などを敬愛しているそうだが、荒木のような血と肉はなく、表層的に感じられる。
AXISでは多摩美のメディア芸術2015という催しもやっていたが、記憶に残るものはなし。IMA CONCEPT SOREでは川島小鳥「明星」と「JAPANESE PHOTOGRAPHERS #2」をやっていた。平面と立体を新鮮に提示する加納俊介の視点は興味深く、今後も要注目かと思う。
WAKO WORKS OF ARTで横溝静、ジョーン・ジョナス、フィオナ・タン。
OTA FINE ARTSで草間彌生版画展。前々から思っているが、近年の草間彌生はもうほとんど出がらしのようなもので、この版画に100万円出すのはサインを買っているのと同じことだと思う。若手の作品を20点買ったほうがよほどいい。
六本木ヒルズマクドで昼食。JALの券を使ったので安上がりだった。場所柄か騒々しさがなく落ち着いているし、店も綺麗でマクドっぽくない。マクドハンバーガーは久しぶりだったが、それなりの味わいがあったのは自分でも驚きだった。朝から立ちづくめだし寒かったが疲労を回復できてよかった。
国立新美術館へ。「DOMANI・明日」展。今回は出品作家のほとんどを知らず、辛うじて青木克世の作品は見覚えがあるだろうかという程度の真っ新な状態で、作品が身体に入ってくるのに時間がかかった。いろいろ見て歩いているようでも、こういうところで素養のなさが出るのだろう。
例えば奥谷太一は複数の人物画をひとつの画面に収めているだけと最初は見てしまうのだが、しばらくするとそこから異様な現実性が立ち上ってきて、画面構成の力もあってちょっと感心させられる。
たまたまギャラリートークをやっていて、青木克世を学芸員が、梶浦聖子を本人が話していたのだけど、青木克世が絵画的であるという評や梶浦聖子にストーリー性がありインスタレーションに長けているという話は興味深かった。なんとなくは感じることだけれども、言語で伝えられると重みがある。そのほかにも濱田さん小林さんらの姿もあって、その身近さもこの展覧会の魅力の一つかな。タイトルはどうかと思うけど。
TOTOギャラリー・間で「丹下健三が見た丹下健三」。知ってはいたがまさしく丹下の撮ったフィルムを見るという展示で、建築に対して極端に興味があるわけではない僕にはなかなか難しい内容だった。
予定より遅れて帰宅。
急いで夕食を作りながら買い物に行ったりする。焦るので気が立ってしまったが、鶏肉の白ワイン煮はまあまあの出来栄え。
妻はこれをしょっちゅうしているわけだから大変なものだ。