怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

写美とか

午前中は昨日の疲れを取る。楽しみすぎて体が痛い。
お昼はパスタ。味付けが薄いと怒られる。
のんびり目に恵比寿へ。
東京都写真美術館はまずキヤノン写真新世紀から。最初に目に入るのは須藤絢乃「幻影 -Gespenster-」。芦屋では展示されていなかった写真も多く、見ごたえがある。アーティストとしては失踪した少女が永遠にその当時の姿のまま残ることを意図した作品とのことで、加齢を考えてしまう若い女性アーティストならではの切り口かなと思う。僕からすると失踪とは人々の記憶の中から少しずつ薄れ消えてゆくことを意味しているので、年はとらないが残るのとは違うというイメージがある。ただ、僕のような見方で見ても良い作品だと思う。椹木さんが選出したのが頷けるコンセプト。
ほかの優秀賞4人もほぼ同等で、どれがグランプリでも全くおかしくない。しかも審査員がそれぞれの信条で選んだことがよくわかるコントラストがあるので、衆目が一致するということはなさそうだ。
あえて言うなら、草野庸子が僅差のようにも思えるが、南阿沙美も捨てがたいし。
佳作は1点づつの展示なので記憶に残りにくいが、こちらもいい作品が揃っていた。
「フィオナ・タン まなざしの詩学」展は写真というより映像を記録することの意味を提示した作品で、なかでもベン・リヴァースを想起させる「ディスオリエント」が白眉。オリエンタルというまなざしの見ているものを裏返しに提示した映像は詩的でありエキサイティング。
ドキュメンタリーは20分ほどのみ見た。
あと2週間で休館ということで、ショップも閉店セールをしていた。William Basinski「92982」を1080円で購入。一応見てみるものだな。
アンデパンダン展を再訪する時間がなさそうなので、歩いて北上。途中に古本屋を見かけたので立ち寄ると、2か月ほど前から閉店セール中とのことで、しかもどうやら最終盤で在庫を車に移し替えている最中。もうろくなものはないだろうと思ったが、せっかくなのでと思い棚を精査すると殿村任香「母恋」の新本を発見。半額なので定価の約1/3で入手できた。ありがたいことだし、誰も手を出さなかったのが不思議。大わらわのご主人と奥さん、楽しい隠居生活をお祈りします。
代官山の蔦屋でカードを作成。女性店員さんが丁寧にやってくれた。
予定より大幅に遅く帰宅、ご飯を炊いてガパオとウインナーで夕食。
夜、野球から妻が帰り、先日の僕の物言いに凹んでいるとの話。事実ではあるのだが、僕もちょっと身勝手に言い過ぎたし自分にも責任があることなのに言うべきではなかったと反省。最終的に決めたのは僕なんだから、責めるようなことはひと言も言うべきでなかった。申し訳ない。