怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

福岡の一日

会場の壁

起きて風呂に。うだうだ準備してロビーでコーヒーを飲み、出発。平和台ホテル天神、いいホテルでした。イムズに向かっていると、名前を呼ばれ、つい振り返ると大学の同級生。特別仲が良かったわけでもないのによく覚えてくれていたものだ、よく声をかけてくれたものだとそれだけで感激。聞くと仕事の分野も近いようなので何か今後お付き合いできればいいが。同窓とかそういうのは敬遠してきたけど、いいものだなとふと思った。
予定より少し遅れてイムズのアルティウムへ。住んでいたころは何度か来たはずだが、こんなに小さかったっけというのが正直な感想。国立国際美術館でいうと展示室1つ分くらいだからボリュームは全然で、えっここで終わり?と思ってしまった。だがこの「ジャラパゴス」展、作家数も作家ごとの点数も作品の大きさも「ジパング」展より見劣りするはずなのにそうはならないのが面白いところ。それぞれの作品にたっぷり時間をとって向きあえる。幸いお客さんも少ないし、僕も起きたばかりで元気いっぱい。なので、結構面白かった。さほど気に入らない大作が発するノイズにやられなかったのがよかったのだろう。かぶっている作品は近藤聡乃「てんとう虫のおとむらい」で、今回椅子はないのだけれど、ゆったりした気持ちで見れたので、地味な女の子がひっそりとひたる妄想世界がじんわりと味わえた。底流には性的な部分もあるように感じたけどどうだろうか。池田学、松蔭浩之、山本竜基もよかったしチームラボもまあまあ。加藤泉の彫刻はやはり素晴らしい。原始的な生命力に満ち尋常ならぬ違和感を発散する様子に目が離せなくなる。目をそらすと襲われるんじゃないかというような。一番じっくりと見たのが会田誠。以前は毛嫌いしていたのだが、1年前から大好きになった。今回は愛ちゃん盆栽の新作と切腹女子高生。いやあ、実物はすごいですね。表情とかポーズとか、完璧。これだけで400円の価値はある。切腹女子高生は裏側から銀色の文字が書かれていて、「死死死死」「斬る斬る斬る斬る」「美少女美少女」「女子高生女子高生」「ネコネコネコ」「ギャルギャルギャル」といった感じ。中央の子の胴体部分の文字が判読できなかったので画集で確認しようと思ったら、画集のは文字なしバージョンだった。画集に収めようとすると確かにあの文字は邪魔になるので、そういう意味でも今回実物を見ることが出来てよかったよかった。1時間以上見たのは僕くらいのものだろう。さらに会田誠の「MONUMENT FOR NOTHING」のサイン本が置かれており、ミズマのサイトで注文しようかと思案していたところだったので迷わず購入。送料が浮いてよかった。京都のジパングはサイン本ではなかったと思ったけど、品切れだったのだろうか。にしても、ミズマで定価で買えるのに高値をつけてる業者さんてなんなんだろう。
披露宴後、舞い戻ると松蔭さんのトークショウが終わるところで、締めのお言葉だけは聞くことが出来た。時間がもう少しずれたら参加できたのだけど、2時間以上もやっていてくれたからこそ少しでも聴けたのでラッキーだった。松蔭さんの金原ひとみもポニーもよかったので、作品集買ってサインもらったらよかったかな。

ジャラパゴスが意外に小規模だったのでギガに行こうと思ったら閉店してました。仕方なくJUKEに行ったら12時から。畜生と思って歩いていたら黒木書店でCD半額コーナーがあったのでじっくり探したが収穫なく、披露宴会場へ。
ちょうど練習が終わったところのようで、軽く挨拶して着替えて席へ。皆さん様変わりしている人もいれば変わらない人もいて、それでも口を開けば昔のままで、楽しかった。同窓会的なものには全く興味ないのだけれど、そういうのを求める気持ちが少しわかった気がする。
披露宴は、祝辞など含めて、すごくよかった。遅い結婚だけれど、その分皆の祝う気持ちが伝わってきて、こんないい披露宴はめったにないんじゃないかと思う。お二人もよくお似合いだし、本当によかった。
宴のあと一つしかない更衣室を女性に占領され、結局トイレで着替え。会場も少しは考えてほしいよ。なので皆さんと挨拶することもなく。
JUKEは値付けが高いな。昔なら妥当だったと思うけど、時代に合ってない。よほど欲しいものがあれば別だが、ちょっとこれでは。ティーンエイジドリームはさらにひどくて、棚が古いまま。ブートは豊富だけど、ネットの時代にプレミア付けすぎだし、ちょっとなあ。昔から客のいない店だったけど、益々だわ。
ホテルで荷物を引き取り、死にそうな大荷物を抱えてバスへ。車窓の風景もずいぶん変わった。
博多駅はグルーヴィンに寄ったあと、お土産を買い、かしわめしを探すが品切れでした。残念。
新幹線で帰途に。お幸せに。楽しかった。