怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ある人のブログで、「CDが売れない時代」というのはちょっと違うんじゃないか、そういう空気に呑まれてるだけじゃないか、という考察があった。
そこで書かれているのとは少し意味が違うけれど、空気に呑まれてしまうというのは確かにある。
バブル崩壊後に僕が自分に課した思考訓練に、「この状況をバブル崩壊という言葉を使わずに説明する」というのがあった。バブル崩壊というのは便利なキーワードで、こう言うだけで説明は大部分省略できる。最近だとリーマンショックとかも同類。でも、それは思考停止でしょう、きちんと言葉にして考えることをやめてるんじゃないか、という思いがあった。ほとんどの人には理解されることはないものだったけれど、この発想は僕の中に今もある。
「CDが売れない時代」というのもやはりそうで、そう言ってしまうことで既成事実として受け入れてしまい、その先の部分しか考えない。
でも、本当にCDが売れない時代なんですか?
本当は売れているというつもりはない。確かに売れてないんでしょう。でも、売れないというその内実は結構ばらばらで、売れない原因をひとくくりにしていませんか、と思う。特に音楽業界の人が合言葉のようにそう言ってしまうのは、一種の知的怠惰なんじゃないか。
帰り、タワーレコードでバウンスをぺらぺらとめくると、往時に比べ厚さが半分くらいになっている。せつない。