怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

朝からJRに乗って大津に出た。尼崎でも雪はちらついていたが、大津は少し積もってる。さすがだ。バスでプリンスホテルに着いた。豪華すぎるうえにシンポジウム関係のちょっとかしこまった雰囲気に戸惑いつつ、アウトサイダーアート展〜パリ展に行く作家達〜を鑑賞。約100点ってことだったが、やや誇大広告か、所要時間は1時間もかからない。ただレベルは高く、文房具を組み合わせた造形や、おなじみ枡次崇の作品など、いいものが多い。「青いタヌキ」は現代美術のようなセンスがある。ニュースを再構築したものは、アウトサイダー的な狂気を感じさせるが、確かに流して聞いていればこういう感じだと思わされる。同じ部屋でギャラリートークをやっていてガンガン聞こえてくるので作品に集中できないのは残念だった。というより、多分ギャラリートークが主で展示は添え物なんでしょう。ただ、展示のみの料金で実質ギャラリートークも聞けるってのはどうなんだろう。まあたった3日のことだからそこまで考えることはないのか。関連書籍を眺め、「この世界とのつながりかた」の図録をやっぱり買おうかな、と思うが川内倫子の写真は数点だし、やめといた。あと、昨春のイベントの図録が結構レベルが高かったのだが、躊躇した末に結局購入せず。ポストカードがあったが、このサイズにはあまり興味がない上にものもあまり好みでなかった。
びっくりドンキーで昼食。昔山科に行っていた頃は近くだったので時々行っていたが、あのころうまいと感じたのが今はそれほどでもない。もちろん値段からしたら十分だけど。帰り際、カメラを忘れてしまい、ウェイトレスさんが持ってきてくれた。ありがとう。
街道沿いのオウミ堂なる古本屋に行く。コンビニ跡を使っている店構えに失望したが、中は硬軟取り混ぜていてなかなか。なぜか煙草を売っているのも可笑しい。
徒歩で浜大津方面へ歩く。町並みは特に思うところなし。下村製菓所にて黒豆飴を購入。声をかけたらえらく腰の曲がったおじいさんが出てきて、寒いところを申し訳なかった。本当はバラで買いたかったが、面倒そうだったので黒豆だけにした。こっちは客だ、面倒そうなそぶりを見せるのは商売失格だ、なんて全然思わない。寒いところほんのちょっとの客のために腰の曲がったおじいさんが奥から出てきているわけで、そこは人間同士のつきあいなんだから、人間臭くやったらいいんだ。どんな状況でも笑顔で接客されても機械と話しているのと変わらない。正直、いろんな味を試したかったという気持ちはあったが、この黒豆飴がえらくおいしいので結果オーライであった。
古今書房は特になし。数件隣の澤五車堂(という本屋)に新旧の岩波文庫がとりそろえてあるので見てみたが掘り出し物はなし。昨年出たばかりの久生十蘭短編選もあったから、仕入れもきちんと続けているのだろう。本屋の矜持を感じる。電車道沿いの古本屋は今日も開店していなかった。数年前に来たときも開店時間でありながら閉まっていたが、よほど縁がないらしい。
京阪電車で三条に出て、ブックオフを物色して、歩いてギャルリー宮脇でフランソワ・ビュルランの残り物を鑑賞。実はやっぱり買うつもりだったが、今日見るとそれほど心に響いてこない。良いものは売れてしまったのか、それともそれほどのものでなかったのか。早く決断すべきだったのか、決断しなくてよかったのか。まあいいや。100000tで澁澤龍彦「滞欧日記」500円。良い店だ。TORADORAは収穫なし。HMV(ちっちゃい。タワーだったときはもう少し量があったような気がするが)を覗いて、焼芋屋をふと見たら並んでるのが3人。そのうえ出来上がりまで10分余り。こんな機会は二度とないと思い、並んで小さいのを3つ購入。1100円でした。大きいのを3つの人は2200円だったから、結構違うようだ。匂いが強いと思っていたが、実はそうでもなく、あまり迷惑にならずに(多分)電車で帰宅。収穫多き楽しき一日だった。焼芋の食べごろは二週間後くらいらしい。楽しみだ。