2006-07-08 考える、いや考えない 「真説光クラブ事件」を読了。 取材と資料収集は相当なものだと思ったが、事件の焦点である山崎の人間性に関しては隔靴掻痒、資料が無いこともあるがいまひとつ詰め切れていない感がある。 こうした数十年前の世相を書いた本をみるにつけ、若くして人が死ぬことがさほど珍しくない時代にあって、死と生は今現在私の実感としてあるものとは大きく違っていることを感じざるを得ないし、それは幸福なことであると思う気持ちもある。死とは、生とは、所詮人間の実感のなかで処理されることでしかないのだ。