怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

昼前に出発。電車は普通の混み具合で、やはりみんな以前ほど自粛はしてないようだ。

ロームシアター京都サウスホールで中川裕貴「アウト、セーフ、フレーム」。椅子をかなり間引いているなか、ベストな席をゲットして開演を待つ。

公演は中川さんの挑戦の現時点をまとめるもので、一見かなり難解だ。難解というのは解読しようとしているから出てくる感想で、ただ見たままに感じるのだとすれば難しいことはなにもないのだが、さてさて。僕は当分頑張って食い下がっていきたい。

KUNST ARTZに立ち寄り、大石茉莉香「ラクリモーサ」。滴る水を使った作品と、壊れかけたテレビを使った作品。どちらもセンスの波長が合う。テレビの壊れ具合の良さだとか、水を使った作品を許してくれるギャラリーの度量とかを話し、さっきまで中川さんの公演を見ていた話まで。モツレクが繰り返し流れる中、ずいぶん話し込んでしまった。

マルシン飯店が空いてたので熟成餃子と炒飯とビール。おいしいけど高いわ。特にビールが高い。小瓶で530円は、要するに酒は置くけど飲むなってことかな。回転悪くなるし。

一澤帆布で妻に言われたトートバッグを買う。ここに来るのは久しぶりだが、見てるといろいろ欲しくなってくるなあ。今のラインナップは信三郎帆布が中心で、現代的なものが多い。これはこれでいい。

ほろ酔い気分が残るなか、通りすがりにみつよし路地というのを見つけた。正々堂々と入れる路地は味気ないがありがたい。早速探訪したところ、奥にごろねという店があった。店のひとに聞くと、障害者の作った雑貨と喫茶とのこと。コーヒーを飲んで休憩。数名入ればいっぱいだし先客がいると入りづらいが、休憩にはいい。蚊取り線香焚いてるのも好き。ビールの酔いを醒ました。

炎天下を京都芸術センターへ。「ニューミューテーション#3 菊池和晃・黒川岳・柳瀬安里」という若手作家3人の特集企画で、もちろん柳瀬安里が目当て。ちょっと意外なかたちだったのでびっくりした。それにしても作品ほしいなあ。

KCUAは展示替え中でした。調査不足。無駄足。暑いのに。

この勢いでクレモナに行こうとしたけど、さすがに疲れたので断念、通りすがりのJINという喫茶店に飛び込む。住宅地、完全に常連さんで成り立ってる店でなんの変哲もないのだが、雑然としたカウンター、変色した風景写真、諸々と惹かれる。

二条ハイツ地下の大粒の泪へ向かう。そろそろ暮れどきで、あたりは古びた街並みが興趣あり。ごく当たり前の町屋、捨てられた家、少し開けられた窓、すべてが好ましい。

さて大粒の泪。昼は古着屋のこのスペース、ごく小さいがそこに柏木さんのサイケデザインが炸裂して四方八方から圧迫される感じ。これはいい。

まずウンヌラから。急遽決まったために秋葉さんが欠席らしく、ウンラヌではなくウンヌラと。小さいので、スピーカーというよりアンプの音を聴くことになり、またそもそもバンドの編成からして歪んでおり、そうした諸々がおかしなサイケ感を生んで、これはこれでいいかもしれない。秋葉さんのドラムは音も絵面も最高なので、もちろんちゃんとした形で見たいけど。

次が黒岩あすか。久しぶりなのはもちろん、ソロはもっと久しぶり。急に決まったのであまり準備ができてなくて不安と言っていたが、僕にとってはまずなにより黒岩あすか is backというそれに尽きる。黒岩さん自身の生活に変化もあったから、コロナ自粛を経てライブから遠ざかる可能性もあり得たけれども、そうならなかったのはうれしい。僕はただ待つことしかできないし、いくらラブコールを送ったところで本人がやらなければそれまで。でもこうして黒岩さんは来てくれた。うれしい。もううれしさしかない。

黒岩さんはソロのほかに澤野さんとのduo(実は初見)、ウンラヌメンバーとのバンド編成も。いや最高ですよ。

最後にウンヌラの演奏があったけど、ここで帰宅。正直、この時点でもかなり遅くて、今後に影響が出かねない時間なんで、後ろ髪引かれても帰るしかない。いろいろ制約はあるけど、妻の理解は欠かせないし、わりと自由にさせてもらってる自覚もあるんで。