怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

兵庫県立美術館で「山村コレクション展」。また切符をなくしておろおろしてしまった。山村コレクションは、その名のとおり山村德太郎という個人が集めたコレクションから成るもので、特筆すべきは評価の定まった過去の大家のものを金にあかせて買い集めたのではなく、自らの眼力で同時代の新進作家の作品を買っていったというところにある。言うのは簡単だし、僕も同時代の若い作家を務めて見ているけれども、それを大枚はたいて買い集めるとなると話は別だ。いくら大企業のオーナーとはいえ、海のものとも山のものとも知れない作家の大作を買うとなると、ひるむことだってあるだろう。著名な作家の作品を買えば安全だ。それでも自分の感覚を信じて果敢に買い求め、実際驚くようなコレクションを作り上げた。敬意を払わざるをえない。59歳の若さで亡くなったそうだが、あと20年生きていれば先見の明をさらに示せたことだろう。それぞれの作品の良さもさることながら、山村氏への敬愛の念がこの展覧会での思い出になった。

見終わったあと、喫茶室でコーヒーとドーナツ。安価なセルフ式でコーヒーも紙コップ。味気ないが、昨今そういうものだろう。

帰りにBBプラザ美術館が関西文化の日プラスにより無料との張り紙を見て初めて訪問。「開館10周年記念 イラストレーター・灘本唯人の全貌 ―男と女のレシピ―」とのこと。そういえばなんか見たことあるぞ。肩の力が抜けるようなふわりとしたイラストで、県立美術館のあとデザートをいただいた気分。

夕方家に帰って炒飯を食べる。

夜はベアーズへ。迷いクジラのレコ発。

最初がヰタ・セクスアリス

次がみのようへいと明明後日、黒岩あすか。黒岩さんは斜め後ろを向くスタイルで、曲に集中する形になっててかなりいい。もともと演奏してるときは客はそんなに見えないだろうが、照明とかもあってやりにくさを感じていたのだろう。しばらくこの形でやってみてほしい。演奏はもちろん良かった。

最後が福岡から来た迷いクジラ。捨て鉢なというか明るいような自棄っぱちなようなボーカルがちょっと新鮮だった。なんとなく福岡らしさを感じる。