怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

早起きの日。眠い。
夜はシネヌーヴォへ。EXP2017の何日目だっけ、とにかく牧野貴作品集の日。
「On Generation and Corruption」
「Eve」
「The Picture from Darkness」
の3本。
「On Generation〜」は去年のEXP京都編で上映されたものの完成形。僕としては全くの初見になるけど、まず驚くのがジム・オルークの音楽で、ギタリスト・ジムのイメージを覆す、パーカッシブな部分もある、新しさを感じさせるもの。京都編では生演奏だったはずだけど、こういうものだったのか、それとも変えてきたのか。ジムさんが「アイディアがある」と乗ってきたというから、相当な野心作でもあるだろうけど、この音楽を僕が聞いてて思うのは、とても映像的であるということ。牧野貴作品の音楽に対して言うのはおかしいかもしれないが、映像に対して音楽を付けているというより、ジムさんは自分なりに牧野貴のような映像を作ろうとしているように思える。牧野貴作品は以前から非常に音楽的で、特にノイズらしさを感じるけれども、映像的な音楽と音楽的な映像のぶつかり合いがとてもいい。映像と音楽がリスペクトしあった結果の作品だろうと思う。
「EVE」は最初期の作品なので、有刺鉄線の部分などクエイ兄弟の影響を感じられるけれども、驚くのが多重露光で作られたということ。わかる人にはわかることだと思うが、多重露光なんて写真でやるのでも相当難しいのに、それを1巻のフィルムでやろうというのは気狂いじみている。しかもその結果がこのクオリティ。若かったからこそということでもあるだろうけど、クエイ兄弟に会いに行ったエピソードと並ぶ、空恐ろしい話。
最後は再び「The Picture〜」。「ブルー」からの流れで得た感動はさすがにないが、単独で見ても素晴らしい作品。
最後にピーターと葉山さん、牧野さんに挨拶して帰宅。葉山さんの作品は2週間後に見られるはずなので楽しみだ。特に、小田香さんという未知の作家の作品も併映されるのがうれしい。
自転車の帰り道も寒くなってきた。