怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ストム・ソゴー 甘美から発作へ

警察には届けなし。誰だよ。ちゃんと届けようよ。
夕方適当に仕事を終わらせて新宿へ。パークタワーは結構遠い。人の流れに逆らって歩くのはいい気持ちだ。
イメージフォーラム・フェスティバル2013は昨年とは会場が違うが今年も豪華なビルで、経費が心配になる。
入口で見まわしていると牧野さんたちがやってきたのでチケットを拝領する。少し話していたのだが友人が来たのでバトンタッチし、席で呼吸を整える。ああいうことの後なので財布などを落とさないか慎重になってしまうが遅いってば。
そしてLプログラム「ストム・ソゴー 甘美から発作へ」。一番古いものでも13年前だからそう昔でもないのだが、時代感がある。理由の一つにはソゴーさんの作品がストムさんがこれまでに見てきたイメージをもとに構築されていて、これまでに見なかったものを作ろうとする作家ではないからではないかと思う。それがよく表れているのが「シルバー・プレイ」だろうか。全体的にドラッグカルチャーらしさが強く(といっても経験はないけれども)、光の重なりや明滅がどこかバンド演奏のパートのように聞こえる。そう、聞こえる。映像単独で見ても音楽のようだし、音楽と合わせて見ると一体の音楽のように見える。そして最後の「シンク―アップ・エレメント」が素晴らしかった。ウィリアム・バシンスキーの音楽を使った映像はそれまでの作品を踏襲しながらも圧倒的な美しさを持っている。あとで牧野さんも言っていたが、何を映したものかわからない部分が多いのだが、それが美としての映像を構成している。バシンスキーの音楽とともに痙攣しながら死を迎えるかのような終盤は見事で、なるほどこれは牧野さんを熱くさせるはずだと思った。
終わって改めて牧野さんにお礼。いくつか教えていただいたことがあるがそれは割愛するとして、ソゴーさんが早世されたことは残念でならない。僕より若いのに。
葉山さんにもご挨拶して、また作品を見たいと伝えたところベネツィアで上映されるというので後で調べたらベネツィアビエンナーレだというからこれはまた。たしかに「INITIAL VAPOR」ははいい作品だったけど。さらにアルバムも出したそうで、なんだかすごい勢いになってきたぞと思うと圧倒されてしまいしどろもどろに。
まあそんなわけで楽しく帰宅。
届いていたスピーカーを設置してみたところ、場所の関係で音があまり良くないので何か手立てを考えた方がいいかも。