怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

教訓

我が闘争」をやっと読了。
別に難しい本ではなかったのだが、退屈すぎるので読み進まなかった。
どう見てもプロパガンダ満載のこの本が、そしてヒトラーが、いったいどうしてドイツ人に受け入れられたのか。あらゆる脅威をユダヤ人の陰謀と決めつけ、何の根拠もなくアーリア人優秀説を唱え、独善的で排他的。ナチスのその後を知っているというせいもあろうが、一読して「胡散臭い」という感想しか起こらない。
しかし、それが受け入れられてしまうのが当時のドイツであった。こういうものに手もなくのせられてしまう人間はいつの時代にもどこでもいるだろう。それが一部の層だけではなく、大多数を占めるようになってしまった時が破滅の始まりなのだ。
それは80年前のドイツで起こったことは、現代でも、そして日本でも起こりうる。
ネットを中心に見聞きする外国人排斥論や陰謀論、勇ましさを好み自らを心地よくさせるような主張に警戒心もなく同調する人間はたくさんいるのだ。

この本を読んで、「おやおやヒトラーさん、ユダヤ人ってそんなに優秀な民族なんですか?」と返せる人間はいったいどれだけいるのだろう。