怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

もし蛇が、そして大阪に戻る

ペイペイでひとしきり大騒ぎしたのち、メガロを出て改めて岡山芸術交流をまわる。

まずは主会場の旧内山下小学校から。それにしても攻めた展示が続くなあ。手強い。パフォーマーがなんかいろいろやったりするのも作品のようだし、どこからどこまでが作品かわからないのもある。僕も四苦八苦してるのに、子供らが見学して大丈夫なのか。

続いて林原美術館。ここはティノ・セーガルの「アン・リー」が素晴らしかった。ピエール・ユイグによる、二次元のキャラクターを解放するというコンセプトも秀逸なら、それを踏まえたうえでそのアン・リーが立ち現われるのも素晴らしい。そしてアン・リーを演じる女の子がまた名演。現実と二次元の境界線上にいる、不安定で知的で気まぐれなキャラクターは、とても魅力的だった。思わず三度も見てしまったが、その価値はある。

岡山城へ。ダーガーを下敷きにしたポール・チャンの作品をじっくり見て、もう一つは流して。というのも、最後の映像作品は時間が決まっているから。そのシネマ・クレール、平日なのに結構お客さんいてびっくり。作品の意味するところは正直わからなかった。ただ、実はこの映像作品、会期では2つ目で、さらに1作品上映するかもという。なんかいろいろ定跡を覆すなあ。面白い。

これで岡山芸術交流はひと通り終わったので、あとは雑事。

中古屋めぐりということで、Groovinで冷泉「夜抄記- Nocturnal Abstracts」770円。ほかにはたいしたものはないのに、まさかここにこれがという。ラッキーだ。

もう一つ、パワープラントという店もあったが、品ぞろえも値付けも僕に合わなかったのですぐ出た。

意外と時間がなく、遅めの昼ごはんをカフェロードという喫茶店で済ませる。元気なおばあちゃんがやってる店で、常連さんも元気なおばあちゃん。いい店だった。

最後にイオンでお土産を買い、岡山駅へ。なんとか電車に間に合った。1本遅らせてもいいのだが、少し余裕を持たせたいから。

というわけで楽しい岡山旅行は終了。あとは帰るだけだ。

帰宅して、荷物を置いてから今度はハードレインへ。

最初はJap Kasai。折々見てる人だが、機材を駅弁売りスタイルにしてフロアライブ仕様、だんだん進化している。今日がこれまでで一番よかった。

加納良英&サマーエッグスという形態は初めて。

燻裕理のソロ。意外と初めてかも。

最後が黒岩あすかと深夜。ベースの須原氏が肺炎とのことで急遽ウンラヌ柏木氏が弾くことになったとのこと。初めての編成になる。黒岩さん以外の3人はウンラヌでやってるからもちろん息は合ってるし、柏木さんも次のUrBANGUILDでは深夜として弾く予定だったこともあり曲はわかってるにせよ、たださすがにまだ弾きこなすところまではいってない。しかしバンドというのは面白い。須原という力のあるプレイヤーが抜けたことで、澤野さんが自在に弾く余地が生まれ、おそらく精神的にもリラックスできたのだろう。バンドの核として存在感が倍増し、見ごたえのあるライブになった。これこそがライブに通う醍醐味だろう。身体はかなり疲れているのだが、来てよかった。

黒岩さん柏木さんにもお土産兼お祝いを渡せたし。

自転車で帰宅。楽しかったが疲れたな。

水島散歩など

ネットカフェを出る。ペイペイを使うと割引になるというので今さら使い始める。やりたくはないが、まあ金のためだ。

大好きな岡ビルへ行き、盛業中のお店を眺めてから松下うどんで朝食。とりあえずおいしかった。昔ながらの店ではなく、最近若いひとが始めたのかな、ここ。

JRで倉敷へ。ここから水島臨海鉄道に乗り換えるつもりだったが、大原美術館の看板を見かけたのと、せっかくだから倉敷観光もいいかと思い、案内所に行くと、大原美術館は開館しているとのこと。休み明けだから閉館だと思ってた。しかも割引券までくれたので、もう行かない手はない。以前、青春18きっぷの旅のとき訪れたことはあるが、かなり疲れてたからあまり鑑賞できなかった記憶がある。今日は大丈夫だろう。チケットはまたペイペイで払った。

平日の大原美術館は人が少ない。ゆっくり見れそうだ。そして作品は名品ぞろいで、僕の趣味と合わないことなんてどうでもよくなる。このレベルならさすがに眼福だ。キャプションも丁寧で、展示方法も言うことなし。さすがとしか言いようがない。

記憶にはなかったが、本館の最後は現代美術もあるし、別棟にもあった。陶芸は相変わらずわからないが、棟方志功も日本の洋画家も、いいものを見せてもらった。

そして黒宮菜菜が横溝正史を題材に制作した新作が、ものすごくよかった。黒宮菜菜はKCUAなどで見て注目はしてたのだが、その期待を大幅に上回っていた。作品のスケールの割に展示室が狭かったのが残念で、いつかもっと大きな空間で再見したい。

庭や別邸などで休んでから駅へ。

水島臨海鉄道、本数が少ないようで、急ぎ足で乗り込んだ。

地図を見て直感から降りる駅を選ぶ。とりあえず弥生という駅がいいだろう。

駅前には、かつて新興だった住宅地が広がっている。かれこれ40年前というところだろうか。当時ここに住んで水島の工場に通った人たちは老人となり、今の工場はオートメーション、子供たちは岡山や大都市に出て行ったのだろう。平日ということを差し引いても寂れてる。かつて栄えた痕跡があるだけに物悲しい。僕の故郷も似たようなものか。うろうろと四方をうろつく。見えるのは死にかけた街だ。そして昼をとうに過ぎたというのに、飲食店は見当たらない。困ったもんだ。どうにもならないわけはないが、せっかくだからここらの飲食店でなにか食べたい。ごく普通に。しかしその飲食店がない。ロードサイドでも飲食店は成り立たないようだ。時間が経てば経つほどランチタイムが終わってゆくぞと焦り始めたところに、役所を発見。市役所の支所らしく、ありがたいことに食堂が併設されていた。かなり安いので本来は職員食堂だったのかもしれないが、今の時間帯は一般のお客さんばかり。それにしてもいい食堂を見つけた。味とか安さとかそういうことではなく、このどうでもよさ、何気なさが好ましい。うれしいことだ。まばらなお客さんが醸し出すのどかな雰囲気はよい。安っぽい店のあちこちをよく見ると売店跡のようでもあり、そういうディテールもいい。お腹も満たせたし。

満足してまた歩き出す。

栄、そして常盤の駅前あたりになると少し商業施設も見られるが、閉店した店や息も絶え絶えな店、新規オープンした店が入り混じる。工場は今もあるが、労働者はここにいないか、いても買い物や飲食はロードサイドに流れているから、この辺りでは商売にならないのだろう。歩いているのは僕だけで、タクシーも暇そうだ。すまん。

歩きに歩いて、休憩に喫茶店でもと思ったが、思い直してマクドナルドに入って無料キャンペーンのコーヒーを飲む。携帯の充電も少しする。新しい出来たてのマクドナルドも暇そうだ。

工場へ向かって歩き出す。工場の近くまで行っても、たいして何も見れないだろうが、しかし水島に来て工場を見ないわけにもいかないだろう。てくてくと歩き、とうとう三菱自動車JFEスチールなどの工場まで来た。夕方になり、退勤の労働者が車で出てゆく。通勤が車なんだから、鉄道は客がいないし飲み屋も潰れるのが道理だ。水島臨海鉄道は通勤用に引いたようなものだってのに。

道路からは工場の様子はあまり見えないが、それでも雰囲気は伝わる。僕が企業城下町で育ったせいか、工場というものに愛着がある。歩き回ったあげくにこんなことしてるのは馬鹿だけど、でも楽しかった。

ますます暮れてきたので足早に来た道を戻る。途中、小高い山があり、登ると小さな展望台があって、そこから工場の夜景を眺めた。ピカイチの場所ではないだろうが、瞬く工場の光は美しかった。散歩だかジョギングだかのひとに胡散臭く見られながら、水島駅方面へ。

もうすっかり夜で、暗い道をとぼとぼ歩く。さすがに疲れ果てた。でも水島の駅前あたりまでは歩いてみたいし、岡山に戻るには水島まで歩くしかない。荷物が重い。置いてくりゃよかったなあ。

水島の駅前あたりがどうも一番栄えてたし、今でもそこそこ栄えているようだ。あくまでも比較的だけど。

歩いてて見つけたのは「ラーメン」とだけ書いた提灯をぶら下げたボロ家。冗談じゃなくボロい。家としても人が住んでるかどうか疑わしくなるくらいだが、灯りが点いてるし客らしい母子もいる。

思い切って入ってみると、さすがボロだけあってメニューが見当たらない。ラーメンはあるだろうしおでんも煮えてる。値段はわからない。ばあちゃんとじいちゃんがやってる店で、頑固で愛想もなさそうだが、常連らしき母子とは仲よさそうだ。

さてラーメン、これがめちゃくちゃ旨い。コショウとニンニクがかなり効いてて、そのバランスが絶妙。驚きの旨さ。このボロ家でやっていけるのはこの味があるからだろう。看板すらないんだから。おでんは普通だったが、ラーメンはおそろしく美味い。もしほかにも出せるなら食べてみたいものだが、そんなに食べられないし、愛想のないばあちゃんとじいちゃんに話しかけるのは厳しい。それにしても大当たりだった。

水島から常盤にかけては、新しいビジネスホテルがあるし歓楽街もあってスナックは5軒に1軒くらいは生き残っているようだ。客引きがいるから風俗店もあるようだが、「若いコいるよ」っているわけないだろ。

いろいろ侘しさも募るエリアだけど、いろんなものが見れてよかった。水島なんて、歩いて楽しいのかなとも思ってたけど、いや楽しかった。来てみるもんだな。30年前だったら、かなり違う風景が見れたんだろうし、そう考えると昔歩いたあちこちも今は変わってしまってるんだろう。それが衰退する日本の現実なんだろうな。

香水の匂いがするお姉さんと一緒に水島臨海鉄道に乗り、倉敷でJRに乗り換え再びメガロへ。昨日と同じ店員さんはまたかよと思ったろうが全く表情に出さず昨日と同じ場所を割り振ってきた。やるな。

ところでこのメガロ、マンガや雑誌がめちゃくちゃ古いんだけど。こういうネットカフェもあるんだな。

エントロピーの楽園 第2章

早起きして岡山へ。切符を作ってもらってたら遅くなり、1本乗り逃したが、大阪駅で挽回。余裕もって行きさえすれば、みどりの窓口が混んでようが駅員がもたもたしていようが、焦ることはないんだけど、なにしろ早朝なんで。

乗り継いで岡山到着。暇を持て余す鈍行列車の旅といっても、所詮2時間半なので楽勝なのだが、せっかく途中下車できるのにただただ列車に乗ってゆくのはどうもつまらない。しかし岡山の目的のことを考えると、時間は使えない。まっしぐらに向かうしかない。

到着してまず駅前のブースで岡山芸術交流「IF THE SNAKE もし蛇が」のチケットを買う。「もし蛇が」という、なんとも落ち着かないタイトルに興味がそそられる。実のところ、参加作家の名前はほとんど知らないのだが、それでも面白い予感がするのはこのタイトルによるのだろう。すでにイベントのスタート時間は過ぎているが、公式には3時間半で周れることになっているそうだ。無理だと思うけど。でも、今日だけで鑑賞に2時間取れるわけだから、明後日も含めれば足りなくなることはないだろう。

とりあえず路面電車で城下方面へ行き、所要時間の短そうな各館をまわる。

岡山市立オリエント美術館、岡山県天神山文化プラザ、旧福岡醤油建物。

かなり攻めた作品が多く、現代美術の展示がそう多いとは思えないこの岡山でよくこれを、と驚いた。岡山芸術交流というイベントは初めて来たのだが、ライアン・ガンダーなど前回展示したものを再度出したりもしているようだから、基本的にこの路線なのだろう。ボランティアスタッフさんのなかにはわけのわからぬゲージツに呆れたように見える人もいる。ただ、好きな作品や会場を尋ねるといきいきと語ってくれるひともいるし、実に親切なひともいる。スタッフさんたちの好感度はTRANSより格段に高い。

この3会場でいちばん印象に残ったのは、岡山県天神山文化プラザ。広いスペースを贅沢に使って、特に地下のエティエンヌ・シャンボー「ソルト・スペース」が好きな作品。黒い床に星のように白いものが散らばる。降り立つ足の下で実験用動物の骨がコリコリと声をあげる。その感触と音は、僕らの日々を支えて死んだものたちの静かな声だ。僕はそっとかがんで骨を手にとった。

お昼は岡山城の近くで特産品かなんかの催しものをやってたのでそこでタコ飯などを買い食べる。見てるとおいしそうだが食べるとそうでもないのがこうした催しものの特徴。わかってるんだけどなぁ。

最後にB三共でコーヒーを飲んだ。まだ店をやってるかどうか心配だったが、ご夫婦とも健在のようだ。ただ、ちょうどランチタイムのあとなので、ふたりとも目一杯らしく、かなり荒んだ状況だったのは残念。現実はそういうもので、僕が勝手に願望を押し付けてるだけなんだが、まあでもこんど来れたら、時間は少しずらそう。あと、近くの中華屋に行列ができてたので今度来たらお昼はそこで食べよう。

駅に戻ってバス乗り場へ。今回の最大の目的は、アンチボディーズコレクティブの犬島公演「エントロピーの楽園 第2章」なので、ここからがメインイベントだ。空腹時に備えて山田村のおにぎりを買い込んで乗り場に行くとわりとギリギリだったが、問題なく乗車し出発。特に飾りつけなどない、普通の観光バス。

1時間ほどかけて宝伝港へ。港で少し時間があったので、軽く散策。港特有の細い路地はいいのだが、そのぶん地元の人たちとニアミスするのはちょっと申し訳ない。地元の方々は普段の生活に闖入されるのを好んではいないだろう。

船で犬島へ。短い船旅だが、こうしてなにかを渡って赴くのは、そこに特別なものが待っているかのようでわくわくする。船はもちろん、橋でもいいしトンネルでもいい。僕は異界へ行くのだ。そしてこの船に乗っているのは、皆わざわざアンチボのために来た同志たちだ。なんの面識もなく、共通点もなく、会話することもなく、ただ同じ船に乗る連中だ。そういう繋がりかたは僕の好むところ。もっともあちらさんは僕と繋がってるとは思ってないわけだけど。

犬島に到着。受付の列に並んでいる間、あたりを見渡すと、演者たちがすでに点在している。開演まで1時間ほどあるのだが、気持ちはすでに始まっている。開演だの終演だのはただの区切りでしかない。それがANTIBODIES Collective。だからほかの公演でも開場時間に行くようにしている。

受付の付近を回遊し、Tシャツを見る。Tシャツを買うなんて全く考えていなかったし、現金もそんなに持ってきていないが、ヘンプコットンで作ったというTシャツが少し高めだが手触りもデザインも気に入ってしまい、迷った挙句に買ってしまった。いいよね。ていうか、最終日までよく残ってたな。そんな安堵感すらあるほど気に入った。

さらにあたりをうろついていると、演者から紙片を渡される。時刻と符号が書かれたインビテーションだ。東野祥子さんからも貰えたのはうれしかったな。赤い衣装でラジオを掲げる東野さんは威風堂々で、その姿を見ただけで目的の一部は果たせたような気になる。

また広場では犬島音頭の練習もしてたのでもちろん参加。これが意外と難しい。足の運びをなんとか覚え、リズムをつかみ、だけど上体を起こしてササッと踊るところまではいかない。見よう見まねでなんとかという程度。いやはや情けない。

そして開演。開演といってもステージでなにか始まるわけではなく、島内の各所でパフォーマーたちが同時多発的にパフォーマンスを行うわけだ。もちろん全部は見れない。全部どころか、一部しか見れない。そういうものなのだろう。アレを見たからよかった、コレを見逃して悔しい、そんなものではなくこれは一つの大きな体験なのだ。

僕もあちこち彷徨ったが、全く行けなかったエリアがいくつもある。なんのパフォーマンスも見れなかった時間帯もある。貰ったインビテーションも活かせてない、しかしそんなことはこの公演の価値を損なわない。

東野さんに身体をあれこれ動かされ、「柔らかいな」と呟かれたのはうれしかったし、ケンジルビエンさんが驚異的な身体能力を見せていたのを目撃できたし、そういう細々したことはあるが、そういったパフォーマンスの果てに、全員が海辺の広場に集まり、そして隊列について歩き、精錬所前での群舞に向き合うその圧倒的な物語こそがこの「エントロピーの楽園 第2章」だった。見上げれば旗がなびき、屋根の上で舞踏が行われ、その向こうに暮れゆく曇り空、日はとっぷり落ち炎が吹き上がり、この時間よ永遠に続けと願った。遠い犬島、旅費だって嵩むが、それでもこれは来るべきものだった。いや、なぜ去年来なかったのだろう。それが悔しいくらいだ。

この感動はなににも代えられない。

最後は浜辺での祭になだれ込む。櫓を囲んでの犬島音頭。僕もさっきよりは上手く踊れるようになった。

あとは飲んで、食べて、踊って。

帰りの船の時間が来るのが辛かった。こんなことならキャンプすればよかった。そしたら焚き火が消えるまでここに居られたのに。もし明日の公演があるならもう一度見たいくらいなのに、帰らなきゃいけないなんて。

思い切って東野さんにありがとうと声をかけたら、「コラボしましたね」と覚えててくれた。うれしい。いっしょにしばし踊ってくれた。最高の思い出だ。

集合して港へ向かう道すがら、スタッフさんと少し話しをしたりもした。高揚感が止まず、ぺらぺらと喋ってしまった。

慌ただしく港からフェリーに乗り、名残惜しいが犬島を離れた。もっともっと楽しみたいが、こうして来ただけでも僕としては思い切ったほうなのだから、悔やむべきではない。今日の記憶は死ぬまで残るだろう。

宝伝港からバスで岡山へ。アンケートはその前に出さないといけなかったらしく、結局出せなかった。それも心残り。

バスが着いてしまえはもうそこはただの岡山駅前で、少し寂しかった。あの魔法はもう過去のものなんだと知った。でも、来年もまた魔法にかけられる機会があれば、ぜひ来ようと思った。

岡山駅からぐるぐる回り道しながら、メガロというネットカフェへ。安いのでサービス面は劣るし、階段があるのは面倒だが、静かだから寝るには充分そうだ。おにぎりを食べて就寝。

横になって思い浮かぶのが、あの最後の祭りで、ほかの屋台の陰になりひっそりとおばあちゃんが腰掛けて粥を売っていた姿だ。よそ者が浮かれてるその島は、おばあちゃんが守ってきたのだ。そのことは決して忘れてはいけない。お粥、おいしかった。

昼から妻と音ビルへ。忘れものをして妻を先に行かせるという大失態だが、着いたのはちょうどふだんの演奏が始まったあたりで、なんとかセーフかも。

ドリンクは強制ではないし、ソフトドリンクなら持ち込み自由というゆるさに敬意を表し、日本酒を飲んでみる。微発泡でなかなかおいしかった。おいしい日本酒は多いが、いちいち名前を覚えるわけではないので常に適当である。日本酒好きなひとってどうしてるんだ。不思議。

久しぶりでもないその他の短編ズ。関西のライブは珍しい。ライブ中におろおろしてるミュージシャンも珍しいが、この2人はそれがいい。この素人さが続いているのは奇跡だろう。

ラッキーオールドサンは初めてかな、たぶん。でもかなりよかった。妻も気に入ってた。

柴田聡子はこの種のイベントでは常連で、安定したライブ。

次のHomecomingsもよかった。以前はギターの男性メンバーが前に出てたが、少し変わったようだ。

最後は曽我部恵一。子どもを連れてきたとのこと。いろいろ大変だな。

名村造船所でもなにかイベントをしてたので妻と足を伸ばし、ラバーダックを見たりポップコーンを食べたり。そういうのがいいよね。

明日の岡山行きに備えていろいろ。所詮2泊3日とはいえ、慣れない岡山なので緊張感もある。楽しみ。