怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

東京3日目

朝、有名な喫茶丘に9時すぎに出かけてみるも、開店してない。待つわけにもいかないので近くのマドンナーに変更したところ、意外にも中は今風でどうもつまらない。ウェイターのお兄さんは小気味好い動きで見てて楽しいし、常連ぽいお客さんとのやり取りなんかも面白いのだが。まあでもボリューム満点の朝食ばかりでなくこういうのも入れていくのはいいことだ。次回もなにか考えよう。
上野の森美術館へ。石川九楊展。独特の書、というか解読の困難な線が並ぶ。この制約を課した抽象画のような作品群は確かに勇気の必要な道だったろうと思うが、僕には必然性の部分が得心できない。書というところからスタートしたからこそのこの作風なのはわかるけど。石川九楊さんがサインをしており、一冊づつ丁寧にしたためていたのが印象的。
早くも空腹感が出てきたので急遽ゴーゴーカレーでカツカレー。食べ始めたら結構満腹で、これはいったいなんなんだろう。食べたけど。美術展の時間を取るために二食ペースにしてるのがそもそもおかしいわけで、やっぱりこういうのよした方がいいのかね。
六本木のnanatasu galleryに寄ってから恵比寿。Postで川内倫子。こちらは映像もあるし静かに鑑賞できてよい。しかし写真集高いなあ。手が出ない。
写美でTOPコレクション「コミュニケーションと孤独」展とダヤニータ・シン「インドの大きな家の美術館」展。コレクションはたくさん持ってるだろうにあれもこれも見たことあるというのは如何なものかとは思うが、ただその分いいものには違いなく、何度目でもまじまじと見たくなる。ギャーギャー騒ぎながらカメラ老人の団体が来ていたが写真には関心ないのか素通りに近いスピードで歩き去ってくれたので問題ない。あいつら何しに来たんだよ。ダヤニータ・シンは社会派の姿勢が色濃く、また展示方法も特殊で、悪くないけど僕にはあまり合わない。すいません。
そのあとはナディッフに寄ってMEMのアントワン・ダガタ。これがもう強烈。アンダーグラウンドのダークサイドにどっぷり浸かって撮影された写真群に囲まれてなんとも言えない気持ちになる。死と隣り合わせの快楽とはこういうものなのか。僕のような常識人には触れることのできない世界。ご本人がいらっしゃってニコリとしてくれるのだが、これがまた怖い。クエイブラザースも離れがたかったがこれもそうだ。作品集にも惹かれたのだが、あの空間を体験してしまうと紙のページでは見劣りしてしまい、結局見送った。買えばよかったかなあ。難しいよなあ。
渋谷経由で表参道へ行き、hpgrp GALLERYで吉田志穂「砂の下の鯨」とRat Hole Galleryの荒木経惟「花幽園」。吉田志穂は資生堂アートエッグにも選ばれてるし期待の俊英なのだろうと思うが、写真を主にしたインスタレーションという手法がどうにも手垢のついたように思われてしまう。見ていて良さはわかるけど、2017年に見るべき若手という目で見るとちょっと首をかしげる
ワタリウムのバリー・マッギー+クレア・ロハス「Big Sky Little Moon」にも行ったがこれは蛇足だったか。実は完全に忘れてたけど、渋谷のディーゼルのに行けばよかった。そっちのが僕の好みなんだし。
一旦表参道に戻り、首尾よくゲットして、時間なので新宿へ。大荷物を抱えてモーションに向かう。ありがたいことに受付横にこの大荷物を置かせてもらったので安心してライブを見れる。
Emily likes tennis。コントを交えてのライブは人気あるんだなと思うし面白いけど、僕はもっと音楽に集中したものが好み。
花園distance。初めて見れた。これは軽く始まって徐々にハードになってゆくライブは結構好み。また見たい。
まっくら学芸会。演劇性の高いライブで、これはこれで中毒性高いんだろうな。
底なしのバケツのようにざらざら。
最後がHOMMヨ。男装の麗人みたいな衣装がよく似合うニイさんがただならぬテンションで、さらにキクイさんのドラムが数段良くなっている。まだまだ進化するのかよ。好きなバンドだからというひいき目だけでなく、これは恐ろしいほどの名演。セットリストの良さとかもあるんだろうけど、ぶっちぎりの高揚感が凄まじかった。当然のアンコールに応えたニイさんが珍しく手すりに立って「わしらパンクバンドじゃー!!」と叫ぶ。目眩がしそう。なんでこんなにカッコいいんだよ。頼むからまた関西来てくれよ。ほんとに。
出たらKさんも来ていたようで、23日の復活ライブのフライヤーを頂く。フライヤー配りに忙しいだろうにポスターの自慢をしてしまってすいません。そりゃあのライブの後じゃ僕のテンションもおかしくなるよ。
上野でスーパーに寄って宿へ。いや、いい1日だった。