怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

東京へ

たぶんいつもより早い出発。 お茶を忘れたことに気付き、すぐそこにあった自販機で60円で買えたのは不幸中の幸いかな。
しかしオリジンが4分余りでできるというので作ってもらった弁当が5分余りかかり、その遅れが環状線の乗り遅れ、そして混み混みの新幹線へと繋がった。静かだと思って最後尾にこだわったのだが、指定席満席だから自由席も満席で、寝てるところを起こされる始末。そのうえ腕をしばしばぶつけてくるし。次からは無理せず出来合いにしておこう。そのほうが確実。
上野の東京都美術館ではゴッホゴーギャン展を求める平民の群れに巻き込まれたうえにまごまごしてしまったりだったがようやく第84回版画展に入場。閑散。公募展なのでピントを絞れないから流し見のつもりだったが、なにしろ作品数が多い。18室ってなんだよ。お目当の長谷川可奈さんをようやく見つけ、あとは数点のお気に入り作家さんをメモ。池谷奈保「めぐる」山田彩加「孤月への誘い」。こうしてみると僕の好みが偏ってるのを自覚するし、旧弊だと偏見をもっていた展覧会が新しい感覚と実験の痕跡があちこちに見られたりで、これはこれで有意義だった。
日光館へ行きおじいさんを呼ぶがなかなか出てこない。聞こえないというより、時間外だから放っておかれてるような気がしてならないが、まあ一応対応してくれて無事チェックイン。つまり11時前は危なっかしいので10時前がベストの模様。 2人部屋にしてもらえてラッキーだが、それにしてもぶっきらぼうなおじいさんだこと。
そこからミズマでヘリ・ドノ、Yumiko Chibaで山城知佳子、wakoでミリアム・カーン、YKGで向山喜章「Luminous / Lunar」、IMAでMilK JAPON、タケニナガワでシャルロッテ・ポゼネンスケ、TERRADA ART COMPLEXのユカツルノでホセ・バルラほか、エルメスでミシェル・ブラジー、スカイザバスハウスのカプーア展と巡回。
山城知佳子のはやはり肉屋の女を超えてはおらず、むしろ本編より群像のように流されてる映像のほうがぞわぞわした。
MilKは、まあとにかく可愛いわな。天使だ。思わず写真集買ってしまいそうになったが、ページで見るとそんなに魅力的でないのがまた不思議。
ホセ・バルラは見事の一言。うっかり値段を見てしまったが完全に無理。もう見れただけで満足。
エルメスのミシェル・ブラジーは気楽に楽しめる作品でアートらしさは薄いが案外悪くない。ていうか、以前と路線が違う気がするが担当者が代わったのか。
最後のカプーアが予想以上によくて離れがたかったりあちこちで少しづつ時間ロスがあったりで、もはや時間のない状況だが、根津にあったかめやという定食屋で日替り定食。注文から10分で食べ終わるというスピーディさのおかげでO-Nestには10分の遅刻。
may.eを若干見逃したが許容範囲。 ドリンクはハニージンジャーというのを発見して飲んでみたら、なんか効く。疲れがみるみる抜けていくのでこれは今後重宝しそう。
王舟バンド編成はやはり何度見てもいいもの。堂々としている。
エマーソン北村はいままで見逃し続けてきたので初見。リラックスして聞ける一方で凝った音作りをしてて、これはいいアクトだった。
最後はレコ発の1983。音源はそんなにピンときてなかったが、楽しそうに演奏しているのがいい感じ。お客さんもたくさんだった。キーボードの谷口さんはキーボードのほかにコーラス、パーカスと大活躍で才人ぷりを発揮していた。
渋谷の喧騒を抜けて宿へ。
この喧騒はなんとなく好きだ。空虚なお祭り騒ぎの中、誰にも見られることなく漂う僕。そこが僕の居場所なのかもしれない。