怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

Don’t Follow The Wind

アロヒディンで弁当。500円だがそれなりに満足感はある。この季節、少し冷えてしまってるのは仕方ない。
夕方ワタリウム美術館へ。「Don't Follow The Wind -Non-Visitor Center-」展。帰還困難区域で行われているDFW展のサテライト展示という趣旨で、最初からこのサテライト展示を予定していたのかどうか定かではないが、そのコンセプトだけで立派に作品として成立しているDFWにそもそもサテライトは必要なものではない。必要ではないが、しかし客にもニーズはあるしアーティストにもそれなりの事情はあるからそこはそれ。「思いを馳せる」というそれだけで作品なのだからいちいちこういう場所に出張っていく必要はないにしても、興味の一環として出かけてみた。
DFW展で展示されている作品の断片とコンセプト説明はあるが、やはりそれらは力強いものではない。サテライト展を銘打っている以上置かざるを得ないから置いているだけで、それらを鑑賞するのは目的ではなく、やはり真に感じるべきは広報紙に淡々と不在を告知するかのような白々としたスペースであったり、そういうことだ。
4階には園子温の作品が展示され、これはサテライトでもなんでもない作品展示。帰還困難区域と東京とミラノ・ベルリンを無言で対比させる作品は痛切だ。これはよいものだった。あえて言うならば、こうしたコンセプトでの映像にエリイさんはふさわしくないのではという点だが。
展示室内にはいずれ公開されるDFW展の鍵やチケットなども展示されており、チケットは販売中とのこと。もちろんチケットというよりは作品としてあるいはドネーションとして考えるものだけど。展示物前のガイドさんからは販売中との説明だけだったので1階か地下1階で買うのだろうと思っていたら、後刻知ったところではまさに展示室内での販売だったとのこと。1000円払って入る美術館の展示室内でお金のやり取りする感覚は僕には考えられなかったし、実際お金のやり取りをしそうな雰囲気も設備も見当たらなかったのだけど、それでも熱心な人なら食いついてくるから完売できるという自信なのかな。個人的にはげんなりしますけど、そこは各々のやり方なんだろう。ていうか、それガイドじゃなくて販売係やん。
というわけで1階と地下1階で時間を無駄にしてから駅へ。思ったよりは早く終わった。
空腹気味に帰宅。早寝するつもりが結局ずるずると。