怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ここはだれの場所?

朝から東京都現代美術館に行こうとしたら霧雨。1mm以下なので予報では0mmになる類のあれだ。この程度なら大丈夫かとそのまま清澄白河へ。
開館の少し前に到着。数分前にオープンして入れてくれるのは助かる。
展示はヨーガン・レール、岡崎乾二郎、会田家、アルフレド&イザベル・アキリザンの順番。
まずヨーガン・レールだがコンセプトそのものは目新しくないものの、美しさは抜きんでていてここで心を掴まれる。基本的に子供向けの展示なので、こういうわかりやすさがあると残りも見やすくなってくるし、いい入りだと思った。
続いて岡崎乾二郎。これは子供しか入れない展示…という形になっているが、その形がまさに大人へのアピールであって、入り口に掲げられたコメントはまさに子供を連れてやってきた美術にそれほど通じてない大人へのメッセージ。ただこのコメントをほとんど読まずに通り過ぎる大人が多いのは設営の仕方に問題があるような気がする。もっと正面に嫌でも目に入る位置に置くべきだったのでは。
続いて会田家。会田誠一家の旧作をあしらったインスタレーションで、作品の一部撤去が話題になったのだが、そもそも撤去などされるような過激性はないのでただの言いがかりに過ぎない。子供向けという意味ではもちろん疑問符だが、だったら他の作品はどうなのかというとこの会田家全体がさほど子供向きではないのだから言うなら全撤去だろう。
正直なところ展示のコンセプトとはずれてるように思われるしこうした構成にする必然性もありそうにないし、イマイチだったのは確か。
最後がアキリザンだがこれはよくある参加型のやつで、ちょっとアール・ブリュットっぽいところは面白いかな。単に子供が作ったという童心だけの作品ではなく、それが集合してみると別の意思を孕んだ作品になっているように見える。
割と面白く、そしてあっさりと見終わった。このくらいの軽い展示もいいものだ。
続いてコレクション展。
石井茂雄の作品が数十枚展示されていたが、これが河原温の初期作品によく似ている。もちろん時代も同じころ。あれっと思ったら、次のコーナーで石井と河原がグループを作って活動していたとの記述があって納得。題材からタッチから表現方法まで似ているのはよほど気脈を通じていたのだろう。
コレクション展も今回は割とあっさり目。夏の美術館はどこもそんなもので、レジャーに向いている。それが悪いわけではなくて、そういう時期だってあっていい。
美術館を出て銀座方面へ。霧雨だしたまにはと思って歩いたが結構遠い。そしてさすがに濡れてくる。
途中で見かけたナチュラルローソンに入るとなんとイートインが大充実でカフェみたい。これは助かる。まあそんなオシャレ空間でカップヌードルを食べるのもちょっとどうかって感じだけど、所詮コンビニですから。
そして銀座のギャラリー小柳へ。鈴木理策「水鏡」展。きれいなんだけど、それ以上になにか感じるというわけではない。気持ちいいですけどね。飾るにはいいが所有したいという気持ちにはならず、まあそんな金もないですけど。
帰宅。妻も予定より早く帰宅していた。