怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

パリ2日目

起きてシャワーなど。もう洗濯しなくてすむのは地味にありがたい。
まずプランタンの近くにあるモノプリへ。追加のサックを買い、パリ柄を発見。そのあとラファイエットとプランタンへ。ヘレンカミンスキーはここにもなし。靴もめぼしいのはなさげ。どっちもモンクレールが入ってて、関税と割引で22%オフになるが身分不相応かなとも思う。ポールでリンゴのパンとパンオショコラ買い、モノプリでレッドブルを買う。昨日比較的頑張れたので今日もこれで乗り切ろうという魂胆。
ギュスターヴ・モローへ向かう途中の教会前の公園で食べる。子供向けになっているようで、柵の中は子供とお母さんでいっぱい。楽しそうだ。
ギュスターヴ・モロー美術館は5年前にも来ているが、あまり時間がなくて雰囲気程度だったので再訪。今回は1時間ほど堪能。上から下までモローに包まれるこの環境は素晴らしいし螺旋階段もハマってる。前回全く見れなかった自室も見れたので満足。残念だったのは、引き出し式になっている絵画に鍵がかかっていたこと。なにか事故でもあったのだろうか。暑さのせいで蝋製の彫刻も引き上げられていた。ただそれでもやはり来てよかった。
12時前にルイヴィトン財団へ。1つだけバスに乗ったが、そもそも方角がずれているから乗る意味があったのかどうか。バスがすぐに発車したからまだいいけど、待ってまで乗る意味はなさそう。
今回パリの美術館で最高なのがここだった。約2時間半滞在して14ユーロはポンピドーと同じだが、体感型で満足感がある。決して他では味わえないものだから、これだけは外してはいけない場所だった。行きの飛行機で思い出したのだが、ほんとギリギリセーフとしか言いようがない。テラスの吹き抜け感、外から見た偉容。もっとも冬は寒いだろうから、この季節だからこそかもしれない。もちろんイマイチな作品もあるし作り付けの作品は毎回同じものを見ることになるわけだから、何度も行くべきかどうかはわからないが、そんな心配は無駄か。残念だったのは図録がなく、建物についての本ばかりだったこと。まあ豊島美術館のように建物自体が作品なのはわかるが、それだけでもないでしょ。
シャトルバスで凱旋門へ戻る。クイックへ行きジャイアントセットを頼むが、冷めてるせいかまずい。なにしろ客が多くてレジ待ちだからどんどんどんどん作ってて、少し不人気なものだとこうなるのかも。以前食べたときはこんなこと思わなかったのになあ。
その近くのルイヴィトン本店へ。もちろんショッピングではない。係の男性も実にスマートで、上階のエスパスまでエスコートしてくれるのそのエレベーターが途中真っ暗になる仕掛け。テンポラリーな死の感覚があってこれ自体がアートのようだ。面白い。
だが展示はイマイチ。前回の図録があったらくれないかと聞いてみたがないとのこと。残念だが好評だったのならそれはそれでいい。
帰りは店経由になったが、店内を見渡すと中国人が多い。そしてディズニーランドのような喧騒。高級店というのは普段ひっそりとして稀に客が来るものと想像してたけど、現実はこうらしい。
ここからはショッピングタイム。マドレーヌで靴とシャツとクリームを見る。
靴はまずクロケットに入ったが決断できず。やけに長身の店員さんでさすがの僕も気圧された。シャツは途中でおっさんが入ってきて店員がその相手に追われて大変そうだったので一旦でて、戻ってちょっと変わったシャツを買った。スリムフィットは白は作ってないんだよとのことで残念だった。今回の店員さんは若い男性。店は昔とあまり変わらない、地味でちょっと雑然として落ち着いた店。あのときの美人な店員さんは今どうしてるかな。昔話をしたけど割とスルーされた。まあそんなもんか。
デュランスはややぽっちゃりの店員さんで、愛想よくさくさくとお買い物。エンシャントローズを2本。これが5年前の美人だったら泣くが、まあ別の人なんだろう。僕が懐古してるだけで、店員さんは移り変わるものだ。
靴はもう1軒、アッパーシューズという店に。若い男性店員といい感じで話していたところに痩せて威厳たっぷりの店主が帰還。威圧感あって苦手だ。ただセール品にはこれといったものはないし、そうでないものもあまりピンとこない。エドワード・グリーンなどを置いていて店の格は高いのだろうが、ちょっと僕には難しいのか。Wネームのシューズが目に留まったが一日考えてみると言い残して出る。
オペラのカンペール、試着するがそこまでいいわけでもないかなあと考えあぐねる。場所柄観光客に慣れてるのだろう、日本とあまり違わない接客でありがたい。
ホテルもどり、一息ついて帽子を見に行く。馬鹿馬鹿しいが、妻のおかげで旅行できているのだし数時間潰すのは割り切らなきゃいけない。最後の望みだったがプロヴァンスの10はなく12のみ。どう違うのかはわからんが、どっちみち値段は変わらなさそう。イルビゾンテへ。意外と小さな革製品の店って雰囲気。英語のできるマダムが接客してくれた。フレンドリーで一緒に選ぶ感覚。候補はピックアップしたが勝手には決められない。
駅に向かう途中、EMLINGという靴屋を見かける。値段は手ごろだしデザインも質も悪くなさそう。考えてみることに。ほかにもカンペールの代わりになるスニーカーを物色するが、やっぱり微妙にダサいんだよなあ。安いけど。
ニューモーニングへ。駅を降りると9割黒人だし惣菜屋みたいなのも品ぞろえが完全に別物だしで黒人の多い地区なんだなとつくづく実感する。
店に着くとなぜか行列。もう開場時間過ぎてるはずなのに。開演時間の8時過ぎてもダメ。なんなんだ。ちらっと見える白い紙にはオールスターズの表記と遅くなってる開場開演時間が見える。変更か?それで客が増えたのか?
やっと開場しエントランスに近づいたところでコンプレの文字があるのに気づく。大行列の時点で列の先頭まで見に行って確認すべきだったが、今更。1時間の立ちんぼが水の泡。ダメもとで聞いたらやはりコンプレと言われ、すごすご帰る。まあ今から開演待ってとなると超絶に遅くなるからこれはこれでよかったと言い聞かせる。よくねえよ。
時間を無駄にしたが、夜が空いたとなるとパレ・ド・トーキョーしかない。腹減ったけど、とりあえず行く。
パレ、受付のにいちゃんが日本語少々できて楽しい。ニヤニヤしてしまうなあ。
展示は玉石混交だが、前よりはいい。特に誰だかのカオス的なインスタレーションは天才ハイスクール解散展にも似た体感でなかなか。また、スワロフスキーの誰だかの作品は、なんてことない3点組の絵画が、作品に近づいてある領域に立ち入ると途端にスモーキーになり幻惑される。すごい作品だなと思ったが、観察してると何も感じない人もいたようだ。
ボートの作品は、まあ面白いんだが遊園地的なだけじゃんとも言える。にしても、よくもまああれだけの水を入れたもんだ。
不愉快だったのは、係員に英語で質問したら聞き取れないと言われたことで、これ英語力というよりは僕のモゴモゴのせいだと思う。このときは喉渇いて特にモゴモゴだったし。まあ聞き取れなかったんだろうけど、相手の英語が上手いから劣等感はありますよ。
帰りにショップも楽しみにしてたけどクローズしてて、そしてそこでロッカーを発見。荷物を持ってるとやはりなにかと動きが悪くなり楽しみが減るのでこれは残念だった。
さてさすがに何か食べなければいけないが、5年前通ったケバブ親父が開いてればそこでいいけれども、さすがに11時となると怪しいのでモノプリでサラダとビールを買う。ビールは4本組が破られていたので僕もそこから1本取ったのだが、バーコードでは読み取りできなくてレジのお姉さんが本を引っ張り出して入力しなければいけないようだった。迷惑かけてしまった。
ビールはもちろん瓶なので無理やり開ける。
飲みながら明日の下調べして夜遅く就寝。