怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

井上有一展

午前中にクリーニングを出しに行くつもりだったが妻が仕分けをしてないので延期。
お昼は焼うどん。味付けの濃淡がこれほど違うんだなと実感。
お出かけ。まず東京タワーに立ち寄る。入り口で猿回しをやっている。この手の余興は動物虐待に見えてしまって大嫌いなので通り過ぎる。そりゃ人間様は一生懸命だろうけどさ。
タワーに上るチケットの列に並んでみたが、よく考えると展望台には興味がない。展望台がどうなっているかは見たい気もするが、特に面白いようなものは見つからないだろう。だったらいいか、と思い直して離脱。エレベーターで上がろうとしたらチケットを見せろと言われたのだが、そんなに混んでるわけじゃないし途中で下してくれればいいのでは。
そんなわけで2階と3階を見て回ったのだが、2階は古くからやってそうな土産物屋が軒を連ねてる。ホーチミンの国営デパート最上階みたいな感じで、今どきこの風景を見れるとは思わなかった。そしてこの土産物屋がそこそこ外国人観光客には人気があるようで、まあまあ商売はやっていけてるようだ。似顔絵描きや占い師もいて、これぞ観光地といったところ。レストランだのワンピースのテーマパークだのには何の関心もないが、まあ面白かったかな。タワーを真下から見上げることもできたし。
歩いて智美術館へ。都心のようでいて一歩入ると静かな住宅街でもあったりして、こういうのは東京独特だなあと思う。
智美術館はまず傘立てや玄関や階段のスタイリッシュな作りがいい。展示の内容以前に、一度は立ち寄っておきたい美術館だなと思う。
展示室は地下というのもこだわりの産物で、さらに元々現代陶芸を専門にしているから展示室の作りも独特。面白いっちゃ面白いが、書を展示するには不向きなのが残念だ。
というわけで「遠くて近い 井上有一展」は作品数が50点程度だったろうか、さほど多くはない。「仏」「音」「貧」などの一字書はそのうち1/3もあったかどうか、残りはコンテ書や陶芸その他。国立国際美術館で「愚徹」に魅せられた僕としては不完全燃焼ではある。とはいうものの、井上有一の作品をまとめて見ることができる機会は多くないし、コンテで書かれた書もまた独特の魅力がある。なにより、実に静かでひと気がなく、ゆったりした気分で見ることができるのはありがたい。
まずまず満足して帰途に。新宿のクリクリでドーナツ。省資源のこともあるから手提げ袋をくれないのは仕方ないとは思うものの、あの袋を指でつまんでずっと持ち帰るのは結構疲れるものですよ。手提げ袋を出したくないなら、もっと紙袋を工夫できないのだろうか。
夜、実家に報告。喜んでくれてもいいだろうに驚いてばかりで、正直なところがっかりだ。