怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

アール・ブリュット★アート★日本2展ほか

朝早めに起きて簡単に荷造り。
1階に下りて和定食を食べる。おいしいが、普段食べつけない珍しさで加点しているところもあり、続ければ4日くらいで飽きそうな気がする。大学生くらいの若者2名が寝間着で食べていたが寝間着が自分たちしかいないことには気づいていない様子だった。
荷造りを済ませチェックアウト。いつもながら忘れ物をしていないか気になって仕方ない。荷物を預けて近江八幡へ。若干だけ寝不足だが、車内で眠れたのですっきり到着。見慣れた町を抜けてNO-MAへ。「アール・ブリュット★アート★日本2展」とは酷いタイトルだがそんなことはともかく、NO-MA会場はアドルフ・ヴェルフリ展になる。もちろん以前にも見たことがあり、もしかしたらローザンヌでも見たことのある作品も交じっているのかもしれない。旧家の空間で見るヴェルフリは力強く迫ってきてやはり素晴らしい。出るときに受付の方にプチ自慢というみっともないことをしてしまった。前回展の図録を購入。今回のは今日届く予定だが時間は不明とのこと。
次は奥村邸。前回は庭奥の蔵で郗万里絵がフィーチャーされていたのだが、今回は蔵は別のことに使われている様子。作品もここはそれほどではなかったかな。舛次崇はもちろんいいが、もはや別格と言える作家だから。
町中展示を眺めつつ尾賀商店へ。ここでは岩城敏夫の展示もあったが、それ以上に、アール・ブリュットの魅力をわかりやすく表現されている大西暢夫の写真に魅了された。これは青南病院で実物も見てみたいなあ。
かわらミュージアムへ。ここは今までの町屋と違って鉄筋建築で暖まる。去年もそうだったが、寒い町屋でじっと作品を見るのはだんだん骨身にこたえてきて辛いものだ。こうして暖房の効いたところに入るとほっとする。ここでは公募からの入選作品が展示されていて、それぞれ点数は少ないながらもすべて未見だから見ごたえがある。
旧吉田邸では齋藤勝利の作品にじんときた。このピュアなセンチメンタリズムに弱い。
最後に旧カネ吉邸。既知の作家もあるが、水村英喜によるジオラマが圧倒的な迫力。密集した家屋や道路や線路は埃を吸着している効果もあってブレードランナーの世界を彷彿とさせる悪夢のような光景で、しかし本人にとってはかつて見た懐かしい光景なのだ。彼が懐かしさを確かめ意匠を加えるたびに作品は一層偏執さを増していく、それがアール・ブリュットならではの作品世界だろう。村田将吾の作品もよかった。
アール・ブリュット★アート★日本2展とは別になるのだが、旧伴家住宅にも。
最後にもう一度NO-MAに立ち寄ったところ、今回の図録が入荷していた。ラッキーなタイミングだ。もちろん購入した。受付の方が覚えていてくれたのがうれしかった。ついでにもう一度ヴェルフリを鑑賞。
この時点でもう2時を回っているのだが、朝食をしっかり食べているおかげでたいして空腹ではない。とはいえ夜までもつか心配なので、平和堂でおにぎりセットを買って駅で食べる。それはそうと、以前は大阪との切符は近江八幡で4枚組を買うのが割安だったはずだが、今回は3枚組でしかも割高。料金改定が影響したのだろう。これからは大阪で買うのがよさそうだ。
帰阪。荷物をピックアップして今日の宿へ。ロビーが大改装されている時点で嫌な予感はした。以前は住人もいる新今宮の安ホテルだったはずだが、もはやその面影はない。完全に観光客相手にシフトチェンジしたのだろう。嫌な予感は的中で、僕の予約は学割プランだから学生証を見せろときた。覚えがなかったので確認しても見当たらなかったが、よくよく見れば実際にその通りだった。これは僕の確認ミスだったのだが、通常はその1000円増しだという。冗談じゃない。そんなわけで予約はキャンセルに。ホテルには迷惑をかけたが、もうあそこには二度と行かないだろう。
次に思い浮かぶのはジパング。というわけで荷物を抱えて行ったのだが満室。今日はここらのホテルはどこも満室だよと言われ蒼ざめる。
悄然と引き返す途中で見つけたのがホテルマルモトで、1200円からとの看板に惹かれて飛び込むとあっけなく空いてると言われた。あとでわかったが、ここは住民主体のホテルでたぶん旅行会社とは提携してないからなのだろう。料金は1700円だったが綺麗で大きな部屋に入った。文句なし。
ただ、宿の性格上寝間着もなければタオルもない。風呂の時間も限られてるし門限は24時。チェックアウトも7〜9時と結構制限は厳しい。予約していたホテルでいろいろ想定していたので困った。狭い部屋の1200円ならともかく、そうでないなら僕には不向きかも。
とりあえずタオルを求めてうろうろ。これがまた時間の空費で、玉出で買って戻ると風呂は混んでるしゆっくり楽しむこともできなかった。
さらに今日予定していた大寅はまた臨時休業なので、シンズキッチンに行ってビリヤニを食べようとしたらビリヤニは売り切れ。まあ時間が遅いから仕方ないのだが、今日はほんとついてない。しかたなくわなかでたこ焼きを流し込んだが、12個600円て結構高いな。
急いでみんなのいるところへ。別に友達がいるわけではなく、そういう名前のバーです。
行ってみるとお客さんがいっぱいで、チャージが安いとはいえこんなに人気があるのかとびっくり。病気さんファンが多いのかな。
最初が豊川座敷。バーのオーナーという立場上、演奏を済ませて裏方に回るってことかな。予想はしていたので急いでよかった。始まる前にギターを探しておろおろしてたのが座敷さんらしい。
声は今日も潰れていて、これはこれで味なんだけど、この声を前提に作ったわけではない曲には辛いものもあり、そこらへんが気になると言えば気になるのだが、ざわざわした中で引きこまれていく快感はいつも通り。
次が西岡拓真ソロ。ギター弾き語りは意外だったが、実は結構無難にこなしていて、甘い口当たりはこっち方面でもいけそう。店内は混んでてしんどかったので通路で聞いてたけど、そっちのがむしろ聞けた。
最後が病気マサノリソロ。ほとんどアカペラで最後だけ弾き語り。唐突な終わり方といい、完全に自分のスタイルでやはりいい。
これで終わりかと思ったら最後は3人でトーク。お題を求められたので「なれ初めは」と振ってみた。面白くもなんともないお題だが、こういうのは喋り始めたら勝手に進んでいくのできっかけだけあればいい。トークの中身はあんまり覚えてないけど、座敷さんが病気さんの女性ファンの多さを心底羨ましがってる様子が一番おかしかった。
さらに最後は3人でセッション。座敷さんが病気さんのギターと西岡くんのミニドラムでたのむくれを熱演。
ここで帰ってもいいんだけど、開店祝いみたいな気持ちでもう一杯飲んで帰る。
ホテルに戻り簡単に荷造りしたりして寝たのだが、エアコンの温度調節ができなくて暑いのが非常に困った。