怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ズボンズ・リ・ユニオン

お昼はチャーハン。まあまあの出来。昨日の残りのフカヒレスープのおかげで豪華な気分に。
夕方下北沢へ。
ディスクユニオンでセールをしていたので5枚。ソフトロック・ドライヴィン【美しい誤解」1573円、キセル「凪」1646円、太平洋不知火楽団「アタラシイヨアケ」926円、双葉双一「R離棟からの手紙」1136円、Homecomings「I Want You Back」926円。ただ掲示をよく見てなかったので、割引は5枚中2枚でした。僕は割引前の価格で購入可否を判断してるとはいえ、予想と違ったのでちょっと落ち込んだ。そもそも手持ち資金も乏しくなってたし。
ほん吉をちらっと覗いてからBasementBarへ。ブッカビリーがDJ中。年齢はもう四十代も半ばのはずだが、ドンマツオさん同様若々しくて音楽での現役感が伝わってくる。
今日はドンマツオのソロアルバム「ARCADIA BLUES」のレコ発、なのだが、当然のごとく客の期待はブッカビリーとムーストップ、つまりオリジナルズボンズに集まっている。対バンはほんとやりにくかったと思う。2番手のソコラノグループもドンマツオとの対バンは初めてではないのに、反応の悪いこと悪いこと。僕はもともとそう好きではないとはいえ、さすがに気の毒になったほどだ。
その点、1番目だったGenius P.J’sはソロとの親和性もあるからか、うまく馴染んだライブだったように思う。ズボンズはヒップホップではないしズボンズファンはヒップホップファンではないだろうけれども、しかしジャンルという枠組みを無視してしまえばそこにあるのは音楽への感性だ。ジャンルなんて後付だよという僕の持論をもってすれば、拒否反応なんかない。
3番目はドンマツオ。これが「ARCADIA BLUES」の布陣なのか、ドラムレスでギターレス。つまりドンマツオはギターを持っていない。なんとも見慣れない光景だし違和感があったのだが、聞いていくにつれなるほどと思うようになった。たしかにズボンズとは全く違うように思えるけれども、そもそも違うメンバーで似たようなことをやるのではコピバンと大差ない。ドンマツオはコピバンという選択を拒否し、あ全く新しい方向に踏み出すことでズボンズを始めた時のスピリッツを甦らせたのではないだろうか。大勢の客で埋まったフロアに戸惑いがあったのは僕も感じたけれども、音楽に体を投げ込んでしまえばそこはドンマツオのマジックの只中であることに間違いない。ズボンズ“のようなもの”だけを求めるのは精神的な死だ。ドンマツオはそう思っているだろうし、僕もそう思う。
そして最後はオリジナル・ズボンズと言うべきだろう。僕がブッカを見たのは一度きり、アツシと交代後にゲストドラマーとして叩いたBIGCATでのライブが最初で最後だったので、この編成は初めてだ。
ブッカの脱退(というか、FIRED)についてはドンマツオのコメントも含めブッカには思うところもあったのかもしれないが、それでもツインドラムを担ったり、ボブディランのライブで偶然会ったのをきっかけにこうしてドラムをやるブッカにはズボンズ愛を感じずにはいられないし、ムーストップ含めまわりに助けられ続けているドンマツオという存在の大きさをまたしても感じてしまう。
ブッカがドラマーとしてどの程度現役なのかは実は半信半疑だったのだが、これが全くの杞憂。そうでなくてもドラムへの要求が厳しく、かつ即興性の高いドンマツオにしっかり応えていた。驚いた。ぜんぜんやれるじゃない。ドンマツオも多少配慮はしてる風で、かつてPittに見せていたキツい顔はなく、少々和やかさもあるライブ。1時間ほどがあっという間だった。
実はブッカさんにサインを貰えないかと少し思ってはいたけど、待ってるのは性に合わないのでソロアルバムとオロモクト・ダイヤモンドとのスプリットライブ盤を買って帰宅。いいライブでした。またぜひやってほしいなあ。