怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

現代美術のハードコアはじつは世界の宝である

もうほんと無理やりだが資生堂ギャラリーに三度目。ある程度は目星をつけていたつもりだったのだが、それでもわかりにくかった。でもまあなんとか。多少は目が慣れてないと難しいし、覗き込んですぐ見えるものでもない。なによりメガネ越しにはちょっと。それでも一応は確認できたのでまあよかった。ほっとした。次から次にお客さんが来る状況だった。
大丸でお土産にねんりん家。めんどくさい。外人さんが1本買っていったのはガイドブックにでも載っているのだろうか。
午後、九段下のぴえもんというパスタ屋にてぺペロンチーノで昼食。お冷がアイスティーというのは初めてで、ちょっと変わっている。ただ味は少し芯を残した茹で具合が嫌いだし、味も平凡。もちろんモノによるだろうが、再訪する気にはなれない。
セミナー。突如睡魔に襲われたらしく、知らない間に10分ほど経っていた。もちろん多少の眠気はあったにせよ、我慢する暇もなかった。
その後国立近代美術館の金曜夜間開館で「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である」展。もっと早く来ていればよかったのに、どれほどのものかという気持ちで予定からギリギリ外れていたのだが、常設展に好きな作家が出ていると知り、ならばとやってきたもの。この展覧会は台湾のヤゲオ財団が所有している作品で構成されており、個人コレクションとしては相当のもので、億円単位のものがずらりと並んでいる。とはいうものの、さまざまな作家のさまざまな傾向の作品が並んでいるのだから、順路を歩いていて意識があちこちに飛ばざるを得ない。ただ、これを逃すと簡単には見れないものも多々あるのだろうし、実際グルスキーやリヒターなどを堪能することができた。それに、名前も知らなかった中国の作家が実は世界的には高く評価されていることなども知ることができた。作品を見てもそこまでのものと思えなかったが。
普段ならここで4階に上がるのだがもう時間は少ないので2階から。楢橋朝子、村越としやと僕の好きな作家の作品を十数点。お二方とも、国立近代美術館にコレクションされているとは知らなかったが、もちろんその力は十分あるものだった。村越さんの限定版は楽しみだし、楢橋さんも改めてあの作品を思い出した。
もう少しだけ時間があるので、3階へ。ここで思いがけず河原温の物置小屋シリーズと対面。浴室シリーズと並ぶ河原温の名品を見ることができてよかった。もしかしたら見れずに終わっていたかもしれないわけだから、自分の幸運さといったらない。
そそくさと帰社し、残りの仕事を片付け、出発。ナチュラルローソンで夕食を仕入れようとしたらさすがにナチュラルと名乗るだけあってカッコつけた商品が並んでいる。他をあたりたいが時間もないのでサンドイッチなどを購入。
羽田空港に到着。ラウンジでぼそぼそとサンドイッチを食す。食べ終わる頃には人影もまばらになっていた。
ギリギリに搭乗口に着いたところ、機体の到着遅れで20分ほど待たされる。それでも到着から30分ほどで出発できているわけだから、頑張って急いでくれたのだろう。
機内では炭酸が飲みたかったが用意がなかった。残念だ。
北九州空港では管制関係なのか着陸やり直しとなってさらに10分の遅れ。余裕のあったはずのバス便のちょうど出発時刻に着陸となった。
次のバスまでしばらく待たなければいけないのかとしょんぼりしつつも出口に向かうと、バスは待っててくれた模様。ありがたい。そして待たされた先客の皆さんごめんなさい。
最寄りバス停で降り、乗り継いでも歩いても大して差はなさそうなので夜風に吹かれて歩く。幹線道路の両側は決して景気が良さそうではないけど、一歩一歩家に近づく感覚は楽しかった。
普段なら寝てるはずの時刻、両親が待っていた。ありがとう。そしてその老いを改めて感じる。