怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

オオハラ・コンテンポラリー・アット・ムサビ@ムサビ

雨模様だが、たいしたことはなさそうなので武蔵野美術大学へ。きっと人里離れた山奥にでもあるんだろうと思っていたがそこまで僻地ではないようで、新宿から40分ほど。ただ回数券を金券屋で売ってないのは地味に痛いですけど。
ただでさえ田舎っぽい西武新宿線から本格的に田舎な鷹の台で下車。ぼちぼち歩く。時代錯誤にのんびりしたところでなかなか居心地がいい。しかも大学へ行く道のりは玉川上水のほとりを歩くようになっており。新緑が雨で輝いて美しい。深く切り立った流れはほとりからはよく見えないが、削られた土手の茶色に水音が反射してくる。駅から遠いというより、普通に散歩したくなる道なんだから20分ほど歩いても楽しいばかり。
武蔵野美術大学は芝生に低層中層の建物が散らばるきれいなキャンパスで、そりゃ美術と名乗るからには美しいに決まってるわけだが、僕が通った大学の暗さからみるとまぶしいばかりで、こんなところに通ってたら居心地悪そうでしょうがない。
とりあえず空腹なので12号館地下の食堂でMAUランチ410円。ハンバーグと半熟卵に山菜ご飯とみそ汁。味はごく普通。学食的な殺伐さは堅持しつつも時代に応じたオシャレ感がある。食器を返す時、おばはんに「〜〜〜!!」とストレス発散のように大声で注意されたが、あのおばはんはたぶんあれを楽しみにしてるんだろうな。気の毒に。
というわけでオオハラ・コンテンポラリー・アット・ムサビ。大原美術館で行ったものを縮小展示した企画で、なぜか無料。無料といっても学内の美術館でちゃんと監視員も配備してやってる、普通の展示。ていうか学内にこれほどまともな美術館があるってすごいな。学費高そうだな。
国内の若手〜中堅作家の作品が並んでおり、正直なところ大半が僕にはピンとこない。たぶん大原美術館の選定・収蔵センスが僕と違いすぎるのだろう。やなぎみわ小沢剛は今日ここに来た主な理由でもあるから当然よかった。ほかによかったのは、齋藤芽生密愛村〜 Immoralville」、小谷元彦ロンパース」、福田美蘭ゴッホをもっとゴッホらしくするには」あたりだろうか。それから予想外によかったのはヤノベケンジ「幻燈夜会―倉敷」で、近年のヤノベ作品に首をかしげてた僕にとって大きな驚きだった。なるほど、そうまとめてきたわけね。いや、すいません。
そんなわけで不満ありつつも結構満足して、最後にトークイベントに顔を出したら一般人の僕には学術的過ぎてついていけなかった。
帰りも楽しい玉川上水。もう少し歩きたいくらいだ。
思っていたより遅くなり、夕食の支度がバタバタに。なんとか麻婆茄子を作り、そこそこお褒めの言葉をいただく。