怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ライブのハシゴとか

午前中うだうだしていたらもう11時前で、妻が蒸してくれた肉まんあんまんを食べて高田馬場へ。人が多い。もしかして皆学園祭に行くのだろうか。恐ろしいことだ。バスもあるようだが待っているより歩いたほうが早いだろうと早足で向かう。
目的地である戸山キャンパスには開演時間の5分後くらいに到着。ということは、一本早いのに乗れば間にあったということだなあ。我ながら残念。所要時間を甘く見ていた。こういうの、昔なら事前にキッチリ組んでいたのに、最近おろそかになっている自覚がある。
バッファロードーターなので曲も長く、外で数分待たされてから中へ。まあ1曲聞き逃した程度かな。それはいいとしても、大して混んでるわけでもない前方ブロックに入れてもらえずに後方で見なきゃいけないのは残念。しかも前方ブロックの連中で幾人も出て行ってる人らがいるのにだ。なんかなあ。大ビジョンを2面使ったりするのはいいけど、その辺臨機応変でいいんじゃないの。帰りも規制退場とかしてたけど、ちょっと大げさすぎる気が。
バッファロー・ドーターとテレフォンズという2バンドのこの「UBC-jam」というイベント、もっと人が入ってもいいだろうに、フロアは半分も埋まってなくてびっくり。
そのBuffalo Daughter、ライブを見たのはBIG CAT以来だから何年ぶりだろう。あの時はライブで見なきゃいけない必然性みたいなのをあまり感じられず、以後遠ざかっていたのだけど、こうして聞いてみるとライブはすごくいい。サポートドラムの松下敦がすばらしくピッタリなドラムを鳴らしていて、むしろここが本体なんじゃないかとさえ思う。少なくともアツシがドラムをやっている間はライブを見に行く価値があることがはっきりわかった。新旧とりまぜてだけど、やはりいいのは最近の曲。ベストを出したそうだけど、ベストよりは最新作の方を聞きたい。そういえば数年前に出たやつは買ってないし。僕が入ってから40分くらいはやってくれたので満足なんだけど、やはりワンマンかツーマン、つまり1時間以上のセットでより映えるような気がするので、今度ライブの予定を確認してみよう。たしかズボンズのラストライブの日がワンマンだったんだよね。そしてどちらも結成20周年だった。
続いてはDJ Novoiski。割と有名な人らしく、学生さんらも盛り上がっている様子。僕は休憩タイムです。
最後がthe telephones。数年前に何かで見る機会がありそうなところを逃した記憶だけがあり、ちょうどいいリベンジ。音楽的にはまあいいんだけど、みんなで一斉に手を上げたりサークルモッシュをはじめたりと客が気持ち悪いことこの上ない。まあファンなんて他人から見たらみんな気持ち悪いものだけど、それにしたってあの動作には嫌悪感を催さずにいられない。まあサークルモッシュ自体が嫌いなんだけど。誰が始めたんだろ。さっさと終われ。
それでもいちおう最後まで見たんだけど、なんと規制退場でさんざん待たされることになり、こんなことなら終盤で帰っておくべきだった。
少し雨の降る中、早稲田キャンパスに移動。とにかく人が多い。なんじゃこれ。で。模擬店も結構高いんだよね。いっちょ前の値段をつけていて、まあ僕もタダでライブを楽しんだ以上いくらかは還元と思うものの、どうにもげんなりしてその気になれない。雨を避ける意味もあってどこかの校舎に入ると、ちょうど早稲田シネマプロダクションというサークルが上映会をやっていた。早稲田といえば映研、というくらい映画製作の盛んなところだし、監督も多く輩出してる。まあサークルもいくつかあるのだろうしこのサークルがどの程度のものか知らないけど、ちょうどいいから見ていくことにした。
入ってみるとなかなかの盛況で、さらに都合のいいことにちょうどラストシーンあたりだった。
椅子を確保して見たのが小林愛佳「IrisFrola」。ありがちな組み立てでその点はちょっとどうかとは思うが、主演女優がなかなかハマってる。感情の移り行きがそれなりに沁みるところもあり、学生映画としては及第点だろうか。諸々の制約から出演者は三人だけ、撮影場所もごく限定されているというところが閉塞感を醸し出して、その息苦しさがよかった。
次が枝優花「さよならスピカ」。刺激的なトピックを並べているところは正直言って必然性を感じられないし、そこをあえて穏やかに描写してこその映画ではないかとは思う。ただ、ある出来事をきっかけに人間が最後のよりどころを失ってゆくというストーリーはうまく表現されているし、主演女優の演技も良い。身内で映画を作ると、脚本がいくら良くてもハマる出演者がいないことも多いわけで、実際そういう制約って馬鹿にならないからね。カメラワークも良いし、ただ音声はちょっとうまくなかった。残念。
まずまず満足で16時となり、さてしばらく歩いてから会場に向かおうか、と思いながらいろいろ眺めていたところ、ふと思い出したのは、曽我部恵一のライブは16時からだった、という事実。テレフォンズが終わって二時間後だと認識しつつ、そのテレフォンズから脱出できたのが予想より遅いわ映画を見るわで二時間経った感覚が全然なかった。
急いで会場に向かい、OAが長引いていることを祈りつつ中に入ると、よかったまだOAだ。後藤玲美という人。まあまあ。
続いて曽我部恵一・・・の前に、この「音楽と出会う場所」を企画した方々のお話。アナウンサー志望とかなのか、妙に型にはまった口調に嫌悪感を覚える。変な抑揚をつけたりせずに、熱意を込めてしゃべった方がよほど伝わるんじゃないかと思います。
まあそんなあとに曽我部さん。アコギ一本での弾き語りで、サニーデイありソロあり、僕の好きな「砂漠」ありでいいライブだった。曽我部恵一で悪かったことなんか一度もないと思うけど。この大隈記念大講堂は音がよく響いて、生音でも後ろの方までピンと聞こえてくる。曽我部さんの声量もさることながらホールの良さも素晴らしい。いいライブでした。
学園祭初日はこれで終了のようで、なにやら盛り上がってる人たちが多数。そういうのとは距離を感じつつの学園祭。
終わって、前回同様曙橋まで歩く。暮れた街は歩くのにもってこいだ。
新宿に着き、大戸屋でバジルチキン。ひじきご飯のはずがなぜか五穀米を出され、伝票を見たら伝票も五穀米。なんやねん。東京の大戸屋って店員の質が悪いと思うことが多い。愛想はいらんから、仕事をしてほしい。
高円寺へ。アニマル洋子の均一箱を漁り、上原虎重「猫の歴史」を100円で。特に興味があったわけではないけど、なんだか本に呼ばれたような感覚。旧仮名は好きだし。
とよんちのたまご、今日も売り切れ。なんでやねん。
少し回り道をして円盤へ。ちょうど丸尾さんが出てきたのでご挨拶して中へ。バスペールエールを飲みつつ棚を物色し、賢いユリシーズ「メトロライブ盤」500円、犬風「Oh! distemper」480円。ここは消費税を掛けられるのが地味に嫌。
最初がポスポス大谷。倍音を駆使した独特のボーカルが癖になる。時々「ポスポス」と呟くように入れてくるところもいい。面白いミュージシャン。
次がムスキ・アルバボ・リー。凄まじい声量でスキャット・・・とは違うけど、意味のない言葉を紡ぎだす。もしかすると歌詞もメロディーも一部は即興かもしれない。圧倒される感じに疲れるけど、これまた面白いミュージシャン。
三番目に丸尾丸子さん。やや疲れめな気がしたけどそれは無理もないとして、いつも通りのアコーディオンと細いビブラート声。何度聞いても好き。心地よい演奏だった。今回も矢田伊織 さんがサポートベースで、極小なベース音がまた絶妙だ。あと、細面でかっこいい。もてるだろな。
最後にもう一度ポスポスさん。最後はギター中心でだけど、面白かった。
ポスポスさんのCD買って丸尾さんに挨拶して帰る。楽しかった。