怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

念願のPICNIC DISCOと賢いユリシーズ、さらに美術展など

朝は予定通り起床し、清掃の済んだシャワー室へ。弁当を食べて荷物をまとめ、次のホテルに持ち込む。
予定より早めに電車に乗って芦屋へ。余裕があるので川沿いの緑地をぶらぶら歩く。開館を待って芦屋市立美術博物館に入り、「アートピクニックvol.3 マイホーム ユアホーム」展を見る。アートピクニックはアールブリュットを取り上げた企画なので毎年見ているのだが、どうも作品選択になじめず、今までフラストレーションがあった。今年も行くことにはしたものの、期待は大きくなかった。しかし行ってみると、そのテーマがアールブリュットにぴたりとはまっているうえに現代の作家たちとの相性もよく、なかなかの好展示。沢田マンションの資料展示は見ごたえがあるし、浅田政志の作品も家族の実在と非実在を行き来する感覚がよい。一番心に残ったのは秦野良夫の作品群で、50歳を過ぎてから描き始めた家の絵が、幼少期に過ごした記憶のなかの絵だったという背景は深い感動を起こさせる。微妙に細部の違う室内、何と書いているのかわからない掛け軸、大きさのおかしい物体、そして無言で暖かく立つ父親。数十年経ってから記憶を掘り起こして書かずにいられなかった心情が染み入る。
満足感たっぷりでバスに乗り芦屋川経由で京都へ。見慣れた景色だが、どこか少しづつ違ってきていることにも気付かざるを得ない。
河原町からMEDIA SHOPとART ZONEへ。「東北画は可能か?〜まなざしの解放〜」展は、玉石混交ながらも意外に見ごたえあり。
バーガーキングでワッパーランチ。関西にいる間は食べ続けるしかない。
三条のブックオフ久生十蘭「従軍日記」450円。
JETSETに立ち寄ってから100000tアローントコに行こうとしたら、道すがらの蔵丘洞画廊というところで長谷川加奈さんという新人版画家の個展をやっていた。メインになっている親指姫のシリーズが非常に素晴らしい出来で、入って見るとほかの小品などもひと癖あってよい。通りすがりに良い出会いができたが、正直なところ画廊の人ってなんであんなに胡散臭いんだろうか。いや、商売だしわかるんだけど。ていうか、僕そんなに素人でもないんで、もうちょっと相手見て話した方がいいですよ。
100000tアローントコはかつてこの辺で営業してた100000tの後継店で、当時贔屓にしてたので復活はうれしい限り。値付は少し上がったかな。でも棚は変わらず見ごたえがありました。Alva.Noto「Transrapid」500円を購入。
本当はArtRock No.1に行きたかったけどもう時間もないので、そのまま歩いて京都芸術センターへ。「dreamscape ─ うたかたの扉」展は大西康明と松澤有子の作品展示で、これが無料はありがたい。どちらも儚く美しい作品で、歩き疲れた身体と心をほっと癒してくれた。簡単な図録まで提供してて、いいのかなとさえ思う。もう少し居たかったし、結果的には居られたのが名残惜しい。
地下鉄で今出川へ、そして出町柳へ。有名な皿洗い王将を外から眺めたが案外お腹が減ってないのでどうしようと思ったところに、ふたばの隣の肉屋でコロッケを売っているのを発見、早速ふたつ買って食べた。まあ揚げたてなので油まみれだが熱々ほくほくでおいしかった。ごく普通のコロッケなんだけど、2つで100円は安いなあ。
そして開演間近のはずのソクラテスへ。ライブハウスとは思えない愛想のよい店員さんにリハが押してて入れないと聞いて、再び外へ。結局30分押しでした。まあ出演者多いしね。にしても、店員さん感じのいい人でした。
そんなわけで始まったイベントhoホmeメoオsスtaタsiシsス1998。最初がいきなり賢いユリシーズ。長内さんの恰好が実にドンピシャで、行ったことないけど汚点紫に居そうな感じですごくいい。音はといえば、音源で聞いていたのと違ってダイナミックで荒ぶっていて、これがまた素晴らしい。音源とライブは別物なのだと再認識した。別というか、かつてpiu mossoをやっていたことを思い起こさせる音。聞けてよかった。
続いてPICNIC DISCO。ジャケット姿でアダルトになった小鉄さんとイケメン新メンバー。モモコンさん亡きあと曲も変わって来ているけど、絶妙のセンスで繰り出されるポップスと惹きつけられるパフォーマンス。初見の人がほとんどだったと思うけど、すごい盛り上がりでした。来た甲斐があった。
終わって外に出ると長内さんが一人座っていたのでチャンスだと思って話しかける。僕としては珍しくよくしゃべって、PICNIC DISCOにも紹介してもらった。長内さんは例のアートでたんぼで見たというので、僕と接近遭遇してたわけだ。小鉄さんに以前行ったライブのことを話すと、覚えてくれていたようでうれしかった。
三番目がkoo*nee (aka SHUT UP MERRY)。これもめちゃめちゃ面白かったな。自分が好きなアーティストが好きな人たちは、自分も面白く感じるんだなとつくづく思った。
4番目EMERALD FOUR、最後がしたっぱ親分。だいぶ疲れたけど、満足でした。
最初押したのでひやっとしたけど、10時前に終われたし。
最後に長内さんに会釈だけしたらわざわざ送ってくれて、なんか申し訳ない気分です。小鉄さんも呼びとめてくれて、なんか暖かかった。ありがとう。
いい気持ちで電車に乗った。
少し余裕があったので半額のパンを買いホテルへ。外人の団体客に先を越されかなり待たされたのは酷かったなあ。汗だけ流して就寝。