怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

This is (not) a POP SONG

忘れ物なく出かける。
夕方早めに仕事を終わらせて渋谷へ。急げばなんとかなるもので、思ったより時間があったので小麦房でおろしぶっかけうどんとゲソ天を食べる。
O-nestに着いたら6時半前で、数分後に壊れかけのテープレコーダーズが始まった。
ややゆったり目なペースで、バランスもいいし悪くないけどなんか物足りないな・・・と思っていたところに新しい曲、「聖者の行進」。僕は正直なところ特に好きな曲ではないのだけど、この1曲から空気が変わった。壊れかけの魅力はどこにあるのか説明するのは難しいけれど、僕が思うにそれはコモリさんが醸し出す音楽への切迫感だと思う。何が何でもロックをやりたいというような、音楽に急きたてられているような、そんな焦燥感を切実に感じ取れるバンドはなかなかない。そのときステージにあるのはロックという名の一瞬で、それはレコードには封じ込めることのできない特別な体験だ。そしてただの演奏がスペシャルなものに変わる瞬間はたまらなくスリリングだ。今日の壊れかけは彼らが持つ独特の魅力を素晴らしく発揮していたと思う。「聖者の行進」から先は言わずもがなの良さでした。終わった後、物販に人だかりができていたのが見えたけれども当然だと思う。僕が最初に壊れかけをハードレインで見て、その時物販にあったCDを全部(といってもファーストとライブCDRだけだけど)買わずにいられなかった衝撃をあの人たちも感じたのだろう。ようこそ、本当のロックンロールへ。
次がクウチュウ戦プログレというものに結局あまりなじめなかった僕としては感想がなかなか難しいのだけれど、ただこれを求める人にとってはすごい魅力があるはずだというのはわかる。上手いしね。キーボードの人がアグレッシブで、僕の中でキーボードさんをマシラさんと名付けたが悪意はありません。面白かった。
3番目に埋火。前半昔の曲でスローに、後半新し目でヘビィに。どちらも埋火。尻あがりによくなってきて、「テレパシー」はもう最高でした。見汐さんの非対称な髪形や志賀さんの叩きっぷりなど見どころも十分で。実は志賀さんがサインのことをツイートしていたのを見て、それじゃあと思い機をうかがっていたのだけれど、なぜか行きあわずに終わってしまった。仕方ないけど残念です。
最後がサカシマ。埋火を高校生のころから聞いている(たぶんサニーデイも)というのがよくわかる。初めて聞いたけど普通にいいバンドでした。普通にいい曲、いい演奏、いい情感。ぐいぐい来るとは言わないけど、最後まで聞いてしまう系の。
楽しい気分で見終わったけど、帰り嫌な振る舞いにいくつか出くわしたりして、東京ってやだなと思ったりもした。