怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ミュシャとノイズと六本木

昨日の疲れでぐったりとしているのに、妻がテニスに出かけるために早く起こされる。困るんですけど。
午前、「アーティスト」を見る。ほぼ全編無声で通しているにもかかわらずそれを感じさせないセンス。最後に一声美声を聞かせるところがしびれるね。
お昼はタイカレー。ご飯を焦がしてしまった。鍋でうまく炊くのは難しい。
チャイを作って飲んでいると外が黄土色に煙っており、どうやら霧らしい。なかなか珍しいものを見た。
六本木へ。裏通りからしてなんか腹の立つところだが、まあそれはともかく森アーツセンターへ。コインロッカーがないとか中にトイレがないとか美術展にあるまじきことだけど、要はレジャースポットだからね。怒っても仕方ないです。
今日はミュシャ展。入ってみて改めて思ったのは、そういえば僕はミュシャそこまで好きじゃなかったかなあ、ということ。身も蓋もないけど。堺のミュシャ館やプラハミュシャ博物館に行ってるし、よく考えたらそんな勢い込んで行かなくても。なんだけど、それを行ってしまうところに魅力があるということでもあるし。
というわけで、作品としては見たことのあるものもそれなりにあり、特にミュシャの魅力の中心となるべき女性画ポスターはそんなに多くはなく、特にすごい見どころというのはない感じ。画業・生涯全般にスポットを当てるのは堺でやってたし。ステンドグラスはプラハで実物を見たし。ただ、下絵や習作だというのにミュシャらしい妖艶な表情や目つきがふんだんに見られるのは驚きで、これはほんと凄まじい。
で、会場を出てわかるのはメインイベントは物販だということ。物を買わせるために美術展があるといってもいい。まあそのために来てるようなものだったりするわけだし。大衆の消費財としての美術、ですかね。ここの展覧会は来るたびにげっそりします。
見終わるともう時間もないので食事。時間が余ればたまにはショッピングゾーンでも、と思っているのだが、幸か不幸かいつもギリギリだ。
強風によろめきながら大戸屋。豚と野菜の蒸しものでヘルシーだが満腹になった。財布を落としたのを教えてくれた外人さんありがとう。
時間を見計らってスーパーデラックスへ。ジョン・ダンカンの映像作品を上映していたので早く来ればよかった。これ、普通の部屋をどんどん破壊していって最後は殺人事件があった部屋みたいになるというなかなか面白いものでした。
最初は非常階段。序盤は抑え気味ながら段々と盛り上げていき、最終的には強烈なノイズカオスが出現して、やはりいいなあと。ジョン・ダンカンも参加していたがあまり効いてなかったような。
2番手がジム・オルークアンビエントっぽく始まりノイズを入れながらという、僕の好きなジム・オルークでした。ギターより歌ものよりこっちのが断然いいと思う。
最後がジョン・ダンカン。音量に頼らない繊細なノイズはちょっと独特なものがあり、もう少し聞きたかったけど。
寒さに震えながら帰宅。風呂で少し温まり、寝る。思ったほど大音量でなかったので耳のダメージはあまりないかな。労りながらライブ通いを続けたい。