怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

みんなの戦艦

朝から「カイロの紫のバラ」を見る。
主人公は美しいが不遇で映画だけが唯一の楽しみである女、という時点でこのウッディ・アレンの映画は成功が約束されているも同然だ。しかも演じるのがミア・ファローときたらもう。さらに映画の登場人物がスクリーンから抜け出し、現実世界はもちろん映画の世界もしっちゃかめっちゃかというスラップスティック要素はきちんと踏襲しながら、ラブロマンスあり音楽あり。映画を描いた映画が映画そのものなのだから、面白くないはずがない。
そしてラスト、選んだ男に裏切られたことを知るミア・ファローの寂寥感。悄然として入った映画館でジンジャーとフレッドのダンスを見ながら少しづつ、少しづつ笑みを取り戻してゆく名演技。この情感は言葉では説明できない域に達してる。
お昼はニシンそば。食べて慌ただしく六本木、みんなの戦艦へ。なんとか開演に間に合い、最初がoono yuuki。前の方で見たんですが、どうも音が悪くて少し下がった方がよかったみたい。でも久しぶりに聞けてよかった。次がよしむらひらく。これもよかった。その後下山。最近の下山はこんな感じなのか、と思いつつ。OORUTAICHIは初めて聞いたけど宇宙感あってよかった。やっぱりライブを生で聞いてなんぼだなと。ただ、体調を気遣って選択したレッドアイですら酔いが回ってふらふらになり、あんまりきちんと聞けてないのが残念。そんな体調悪いとは思わなかった。次のテニスコーツ、なかなかいいな、ぐらいの感じで聞いてたけど、だんだんだんだん盛り上がってきて、もう居ても立っても居られない具合に。そこへノイズが入ってきて、誰がやってるのかと思ったら下山だったんですね。ああいう下山は本当に素晴らしい。ここがもう最高潮でした。これがライブの醍醐味だろうというライブ、まだ半分も終ってないのに今日のベストアクトが確定したほど。テニスコーツのふたりがフロアからステージに向かって歩くところは神がかっていた。2マンをやるそうなので見に行かないと。
久土'n'茶谷の時はだいぶ死んでた。とはいえ、いいライブやってるのはよくわかったので、また次の機会に。nontroppoも初めてだが、これもいい。いいといっても僕が好んで行くという意味ではないので、機会があればということになるが、そういう時に楽しみにできるバンドだとわかった。
次は劇鉄だが、ここで休憩と食事を兼ねて離脱、バーガーキングでアブルワッパーチーズMセット。ドリンクはリアルゴールド。満足。体力も少し回復し、耳も休ませることができた。僕の場合、耳を休ませるのは結構重要で、長いイベントをずっと聞いているとダメージがかなり大きい。普段からスピーカーの前に立たないとか色々意識してるが、途中30分でも普通の環境に戻ってリセットできると全然違うのは経験でわかってる。今日も再入場できなかったら来てないだろうね。
fresh!は結果的に全然好みでなかったのでここで休憩にすればよかったな。まあでも仕方ない。その次のhenrytennis、これはよかった。センスあるし演奏うまいし、ちょっと予想外でした。
最後がNATSUMEN。例のSEで入場して演奏。もうこれは凄かった。最初はちょっと不調かなと思ったけどなんのなんので、いやいやさすが。みんなの反応がおとなしすぎると思ったほどいいライブ。来てよかった。
みんなの戦艦、いいイベントでした。アーティストの選択がいいし、OORUTAICHIからテニスコーツへの宇宙から宇宙へのような並べ方とかもいい。あと個人的には禁煙と再入場がポイント高かった。主催はもちろん、スタッフの皆さんにもお礼を言いたい。ありがとうございました。
寒い中余韻をかみしめながら帰宅。これがいいんだよね。
帰ってチャイを作り、甘いチャイがまたぴったりだった。