怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ベトナム五日目

よく眠れないまま朝。ただ妻はベッドとトイレの往復でろくに眠れていないし下痢と嘔吐が止まらない。僕がなんともないから別々に食べたものかもしれないが、食べたもの全部から考えると怪しいのは明らかにハマグリ。妻は牡蠣にもあたるし。暑さや疲れも原因だろう。
近所のコンビニで7upのアイソトニックドリンクを買い、ルームキーパーにトイレットペーパーをもらう。
とりあえず妻を置いて一人ギンコTシャツへ・・・と思ったが、チョロンを存分に楽しめなかったことを思い出しそのままバスでチョロンまで。今度は地区の中心あたりで降りた。
大通りは別に変ったこともないのだが、それはそうと朝食代わりにチェーでも飲みたいなと思ったのだが、角のお店で聞くと今はやってないそうだ。朝から飲むものじゃないのかな。しかたなくまた少し歩くと、路上カフェをやってるおばさんを発見。早速ミルクコーヒーのホット、すなわちカフェ・スアを頼んだつもりが出てきたのはカフェ・スア・ダー。まあ別にいいです。路上でプラスチックの椅子に腰かけ、行きかう車や人を見ながらのんびり。視線が低いのがまた新鮮。おばちゃんがおいしいか聞いてきたり、おなじみさんに日本人が来たよと自慢したり、なんかほほえましい。バイクで男がやってきて荷台から緑の資料袋みたいなのを下したと思ったらクーラーボックスに氷をどさっと詰め込んだ。なるほど、そういうシステムね。のんびりできたので2万ドン払ってさようなら。細い路地を抜けてアンドン市場へ向かう。ベンダンやベンダインと違って観光客やお強引な客引きはなく、かなりのんびりしている。ここで紅茶用のポットを探すもなかなか見当たらず、熱心に聞いてくれた女の子のお店でコーヒー器具を買った。15,000ドンだからベンダンの半額。値交渉もなしにきちんとしてくれるのがうれしい。最初からこちらに来れば楽しめたのに。名残惜しく市場を出てまたぶらぶらしながらバス路線のほうへ。確かに華人が多いというだけあって、宝くじ屋が並んでいたりする光景は10年前に初めて行ったころの台湾を思わせる。今ではだいぶソフィスティケイトされてしまった台湾よりも、こちらのほうがずっとそのころらしい雰囲気がある。あの時代の台湾はタクシー強盗だとかいろいろ危ない面もあったわけで。路地も台中でさまよった路地の空気があり、住民に不審がられるのも同じ。まあ観光客に来られても迷惑ですよね。
そんな一画に屋台があり、鉄板で餅のようなものを焼き卵で包んでいる。台湾にこういうのがあった気がする。うまそうなので近づいて注文。おじさんはすごくうれしそうだ。観光客なんてほとんど見ないような、というか辛うじて車が入る程度の地元民しか来ない場所での出会い。僕もうれしい。2万ドンのその食べ物を持って食べるところを探し、大通りの石段に腰かけて食らいつく。水を忘れたのが残念だったが、一気に食べきった。おいしかった。
バスに乗り、ギンコへ。試着して買おうとしたらお金が足りないことに気付き、クレカは3%乗せだというので取り置きを頼み、またバスへ。バスにだいぶ慣れたところで、勝手にチケットボタンを押してしまい運転手に猛烈に怒られる。しかもすぐ車庫に入るのか全員降りてしまい、僕も降りる。普通なら様子見するがまた揉めたくなかったし。で、ホテルまで歩き。
ホテルに戻ると妻の様子は相変わらずでフロントに行って時間延長を交渉。次の予約の様子を確認して2時間延ばしてくれた。こういうところがホスピタリティあるわ。チップも受け取らないし。
僕は再度ギンコへ行き、無事お金を払って、チェーの店へ。適当に指さして頼んだのだが、立派な英語メニューがあるとは知らなかった。タイ風を頼めば良かったと後悔したが、来たのは薬膳チェー。ロンガンや蓮根や海藻が入ったチェーはなかなか手ごわかった。生春巻はおいしかったが、食欲があまりない。どうも僕も体調が優れないようだ。妻には黙ってるけど。
ベンダイン市場へ行き、軽く見て回ったがキッチン用品の店を見つけられないまま時間が来てまたホテルへ。
今度は荷物もまとめてチェックアウト。
妻を連れて統一会堂へ。妻は向かいの公園で待ってるというので1時間ほどかけて見学。外観を見ていたらベトナム人だかの女の子に声をかけられ、一緒に写真を撮ってくれというので喜んで応じたが、こんなおっさんでよかったのだろうか。
妻と一緒に歩いて市場方面に行き、ケム・バクダンでアイスとホットミルクコーヒー。ホットはなかなかキツいな。ホットというか、ちびちび飲むのに向いてる。ほどほどに休んで市場へ。今度も妻は公園でお休み。僕は無事紅茶用のポットを3万ドンで購入。その店は観光客もあまり通らないような細い道に面する小さな店で、おばちゃんも感じのいい人だった。
公園で合流。現地の人らが羽のようなものを蹴って遊んでいる。自由に参加するようだ。見ていて飽きない。
ここで空港までバスで行けばお金が節約できる、どうせ時間はあるし、と思いバスセンターに確認に行ったが、やはり最終は6時らしい。なんでやねん、だが仕方ない。
サイゴンキッチュを再訪しお土産を追加。もう日が暮れてきたしホテルのロビーで休むというのでホテルに向かおうと大通りを渡りきる直前、バイクが僕と妻の間を通った。ベトナムではバイクがすり抜けていくのは日常茶飯事だが、それにしてもちょっとこちらに向かいすぎると思い僕は立ち止ったのだが、妻の背中側を通る時、手が引っかかった。すり抜けはともかくとして服や装飾品などがバイクに引っかかると危ないとは思っていたのでそれかと思いひやりとしたのだが、それが引ったくりだった。妻によるとかなりの力で引っ張られ、数秒間がんばられたという。ただ妻は鞄を前にまわして体調が悪いせいもあって抱え込んでいたのですぐに力を入れることができて助かったらしい。僕から見るとそう何秒もがんばってはおらず、すぐにあきらめたようにも見えたのだが。時速30kmとすると1秒間に8m進む計算だから実際のところは手をかけたまま1〜2m程度引っ張ってダメならあきらめて次、なのではないだろうか。鞄はともかく、妻が引きずられなくてよかった。道路の向こうの人らは何が起こったのかわかってないのか日常茶飯事なのか、全く何もない。最後の最後に嫌な出来事にあってしまった。
ホテルに戻ってロビーで休憩。
僕は近くのフォー24へ行き、コムタムを注文。肉はそこそこだが、やはりクズ米はどうもなあ。全部食べたけど。最後にTechcomBankで10万ドン下ろす。手数料はかからなかったが、それがデフォなのか金額が小さいからかはわからなかった。
ロビーに戻り、妻の様子を見ながらタクシーの手配。ビナサンと指定すると嫌がることもなくやってくれてほっとした。
妻を乗せてさようなら。ベルボーイはまたチップを求めてきたがまあいいけど。
タクシーはトヨタでピカピカ、運転手も若くて真面目そう。途中携帯でずっとしゃべってたけど。メーターの上がり具合も正常で、ほどなく空港に到着。119,500ドン。13万ドン渡したけど、もう少しあげてもよかったくらいだ。
空港ですぐチェックイン。地上職のお姉さんが美人でうれしい。
妻は端の椅子で寝そべる。もう少し早めに空港に行っても良かったかなと反省した。
しばらく様子を見た後、空港周辺を探検。なぜ地元の人らが多数たむろしてるのかは全くわからない。最上階のカフェなどが高いなあとか思いつつ7upを買う。日本人のおっさんが1000円札を出してお釣りがドンならいらないとか日本語で言ってるが、あんな恥ずかしい日本人がまだまだいるんだなと思う。
空港のセキュリティチェックを通った後、そういえば鞄の中にペットボトルのドリンクがあったなと思いだしたが全く咎められなかったけど大丈夫かこの空港。
空港は小さいし夜も遅いが免税店はそれなりにあって、クリニークもあったので瀕死の妻が買物。搭乗券のチェックは美人の地上職お姉さんがいたのでまたお願いしました。ビジネス担当だったけど、遅く行ったのでやってもらえてラッキーだった。
機内に入り妻に毛布を与えたまではよかったが、コーヒーの匂いで嘔吐。スポーツドリンクを所望するも用意がなかったりだけど、嘔吐袋やその処理用の袋やティッシュ、マウスウォッシュ、スポーツドリンクに似せた飲み物などいろいろ対応してくれた。エコノミーの貧乏客なのに申し訳ない。JAL、ほんとうにありがとう。ひと騒ぎののち、妻は安らかに就寝。