怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

Vampillia@compass

起きてばたばた支度。まあまあ。家を出てローソン100で弁当を買い、電車に乗る。順調に渋谷、そして品川。土曜なのに出勤らしい人が多い。
新幹線に乗り込み、自由席へ。すぐ寝る態勢に入り、一瞬検札らしい声が聞こえたがそこから起こされることもなく、うつらうつらと静岡あたりまで。そこからもぼんやりしながら米原でお茶をもらいに降りる。停車時間が6分あるというのに結構どきどきする。おにぎりを食べてからは新大阪まではあとわずか。5月の時は帰ってきたという気持ちが強かったが、今回そこまでの感慨はない。こういうことに慣れたのだろうか。東京のひとになったのだろうか。
新大阪で切符を忘れて降りてしまったのを近くに座っていた人が教えてくれた。前回は寝袋を忘れて走って取りにいったし、物忘れがひどい。
エコカードを買い梅田経由で肥後橋へ。少し雨が降り出したなかを国立国際美術館へ。最初に「<私>の解体へ:柏原えつとむの場合」展。絵画のようなものを制作するという行為を通じて思索していくという、広く言えばもちろん美術ではあるが、「美」に対する感動というよりはその試行錯誤に意味を持たせているタイプの作品群。だから展示されている作品そのものよりも、その制作資料に意味があり、流されている音声を立ち止まって聞かなければならないわけで、となるとそれは展覧会という場ですべて吸収するには無理がある。展覧会はその端緒に触れる機会に過ぎず、2800円の図録を買って家でひもといてはじめて意義があるというわけだ。僕はそこまでする気はない。ただ、明らかに集客は見込めないだろう意欲的な企画をときどきやってみせる国立国際美術館の姿勢は好きだ。
続いてコレクション展。一応「展」としての体裁はあるものの、前回のコレクション展から同じ場所のまま展示されている作品も相当数ある。よい作品だから何度も見るのは差し支えないのだが、やはりそれなりに入れ替えてほしいものだ。一番奥の特集展示「紙の上で」は割とよかった。
「リアル・ジャパネスク」展のほうは、日本現代美術の先端ということらしいのだが、美しさに心が動かされるというところがない。驚きがないし楽しくもない。評価されている方々なのだろうが、例えば水内義人さんのほうが僕にはよほどよい作家に見える。
意外とあっさり見終わって、動物園前へ。ホテルジパングはすぐに見つかり、こんなところに似つかわしくない、感じのいいお兄さんが受付。まあ館内は裸で歩くなとか注意書きがあるわけですが。部屋は禁煙室を希望し忘れたので少し臭いが、まあ廊下からし生ごみ臭いのでどうでもよろしい。きれいではないが、我慢できない不潔さもないので、特に問題なし。1500円なら十分でしょ。ポイント使って1泊500円なら尚更。
弁当を食べてライブまで遊ぼうかと思っていたが、新幹線に乗ってきた疲れなのか、どうもだるいのでホテルで休憩。シャワーを浴びて横になりだいぶマシになった。
心斎橋へ。sunsuiからcompassに名前が変わってから初めてだが、ラウンジが少し変わった程度でほぼ同じ。開演時間の5分後に着いたが丁度PAIPAN PUNKが終わったところらしかった。そこから30分以上DJ。これならゆっくり来てもよかったわけで、最悪のタイミングだった。しかも発泡酒1本がかなりまわってしまう。体調悪いとは思っていたが、ここまで悪いとは思わなかった。まあMORTALIZEDは特に関心もなく。Sighも。いや、なんというか、メタルっていうジャンルそのものが受け付けないんですよ。だっさいなあ、という感想しかうかばない。なんでこんなしょうもない小芝居を、とか。好きな人にはそれがいいわけで、なんで僕が迷い込んできたのかという感じですが。来ちゃったなあ。Vampillia見たければ16日の東京でもよかったんじゃないかとか。まあそれだとデモ音源の入手ができなかったし。
RUINS ALONE。これはなかなかよかったですね。割とドラムソロとか好きなんだよな、地味に。どうでもいいけど吉田達也さんはARTROCK No.1の松村店長にそっくりだ。
で、Vampillia。いいのはわかりきってるんですが、今日はバンドとしての一体感がすごかった。かつてはオペラさんが前面にでていたし、最近もボーカルがフロントでバイオリンとキーボードが、みたいな音づくりだったと思う。今日も基本的な路線は同じだが、音のうねりが気持ちいいくらいにまとまっていて、旋律が最高潮に達して一点に集約する、その一点にブレがない。ほんとうの意味での、一次元の点だった。これまでの不満というか退屈さを吹き飛ばしてくれた。ゲストボーカルのAttila Csiharもうまくハマっていたし、構成もよかったし。
最後はVoid Ov Voices。音的には一種仏教音楽のようなところがあって、だったらそれでもいいんじゃないですかという。衣装とかギミックに凝るのはお約束みたいなもんなんでしょう。言ってもしょうがない。悪くないけど、僕はそんなに好きじゃないかなっていう。それより12時近くなって終電ギリギリだったので終ってくれてほっとした。御堂筋線でそれだから、遠い人はもう無理な時間。その割にはたくさん残ってたと思うが、アンコールがなかったのはそのせいなんだろうなあ。僕も急いで帰った。終電ひとつ前の電車は意外に普通で空いていた。こういうところは東京と少し違う気がする。ホテルですぐ就寝。