怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

うどん、犬島、豊島、直島、そしてピクニック・ディスコという黄金の

犬島の果物

ジャンボフェリーの歌で起こされる。少し足が触れて一瞬目が覚めた程度で割合によく眠れたが、それでも5時前に起きたら眠い。しかも外に出たらバスが来るまで15分も待たされて体が冷え冷えとする。
高松駅近くで降り、駅の待合でしばしぐったり。寒いし寝るとまではいかないが、少しは調子が整ったようだ。懸案の風邪もそうひどくない。弓道部の高校生がいて、中に美少女もいたりして、時をかける少女原田知世みたい、とはその時思い出さなかったが、弓道部の女の子、いいな。
6時半過ぎにのそのそ出発。小雨の中20分ほど歩き、さか枝へ。温ぶっかけ180円を食べる。有名店らしいのだが、そこまでおいしいとは思わなかった。おいしいですけどね。チョイスを間違えたのかもしれない。
次に松下製麺所へ。7時半と聞いていたが5分前に着いたら先客がいて、結構アバウト。ここではかけうどん180円と半熟卵天80円。これもおいしかったが、そこまでは。これもチョイスを間違えたのかなあ。狭いお店の適当な造作は割と好き。
そこから港へ。割とせわしなく出発。直島に着き、せわしなく犬島行きのフェリーに乗る。ここから高速船なのだが、揺れはあまりなく、気分は悪くない。高速船はほぼ満席で、土曜とはいえ結構人が来るんだなと思う。
犬島に着く。家プロジェクトのチケットを買わない人も多く、精錬所に人が集中しそうなので混雑を避ける意味で家プロジェクトから。4つあるが、どれもそういいものではない。雨は上がり空気は綺麗、濡れた緑や雨上がりの鳥の声など、気候には恵まれたのだが。家プロジェクトよりも普通の家々や景色などのほうが心に残り、ただ散策するだけでも楽しいなと思う。
精錬所は30分ごとの開門とのことなので、1時間ずらして行ったところ、かなりたくさんの人々。宝伝からの船で来た人たちのようだ。人は多いしおっさんばかりだしで、これなら先に行くか、30分ずらしにしたほうがよかった。僕らの次の回なんて数人しかいなかったのに。
精錬所も、アートとしてはそれほどいいものとは思わない。柳幸典の作品はベネッセで見たし、そちらはいいものだと思ったのだが、犬島ではコンセプトが空回りしているように感じる。こちらでも楽しいのは精錬所まわりの風景だった。ただ、廃墟というにはいささか整備されすぎた観光地で、見せる側の意図とは違うところに興味を覚えたのも事実なので、そういう意味では褒めているわけではないかもしれない。30分弱で精錬所見学を終え、出口のカフェでいぬじまごはんという炊き込みごはんを食べる。750円は観光地価格だから仕方ないとしても、器の貧相さ、特に器をセロハンテープで留める美意識の無さには泣けてくる。
時間ぎりぎりまで精錬所あたりを散策。名残惜しいがフェリーへ。ショップもちらっと覗いたが、特に気になるものはなかった。犬島滞在は2時間45分、実質2時間半か。長いようであっという間だった。もし次来たらどこにも入らずに島中をうろうろするのが一番かも知れない。
直島と迷っていたがいい天気なので豊島美術館と決定し、フェリーで豊島へ。2度目なのでさくさくと自転車を借りさくさくと豊島美術館へ。見たところ人も少なそうでこれはラッキーとにんまりしていたら、結露で濡れているとか。意味がわからなかったが、入ってみるとなんと床がびちょびちょ。そうかそういうことか。これじゃ横になれない。しかも足にビニールカバーをつけるものだから、そのかさかさいう音がうるさくて仕方ない。うわあ、最悪、と思いつつも陽のあたっている場所は乾いているのを発見しごろり。足音はうるさいが人は数人しかいないし始終動いているわけでもないので、だんだん許せてきた。床に寝そべってぼおっとしているうちに寝てしまった。30分は寝てたのかな。もったいなような気もするが、豊島美術館の楽しみ方としては大正解な気もする。気持ち良かった。残り時間は少ないので、急いで塩田千春の遠い記憶へ向かう。牛の放牧を横目に見たり高台の通学バスを見ながら結構急ぐ。着いたら、なんと冬季休館で20日からスタートらしいが、そこはまあ。二度目でも心の動かされるいい作品でした。
急いで港に向かい、少し時間があったので少しだけ回り道し、自転車を返して終了。やれやれ。結構ギリギリに港に行き、直島へ。
高速船や豊島美術館で少し寝たので寝不足はだいぶ解消されてきた気がする。直島到着時間からすると、地中あたりしか行きようがないが、それでも移動時間にとられて満足な観賞ができるかどうか、そのうえ高松行きもフェリーでなくて高速船になるので費用がかさむ、ということでフェリーまでの40分は直島銭湯に。
行ったら男湯が右側で前回と逆。これはラッキーだった。しかも入ったら丁度団体さんが出るところで、一瞬独り占め。つまりそういうこと。この時間に来てよかった。それに日のある時間なので天井から太陽光が入り、天井のガラスに書かれた彩色が湯船に映るのがいい感じ。満足。出たらちょうどいい頃合いだったし、ほんとついてる。ばたばたとフェリーに乗り込む。
高松に着き、朝早いのとしょぼい昼ごはんで空腹だったので明石家へ。途中にリバー書房という古本屋があり、なかなかの品揃えだが収穫なし。疲れもあって雑然とした棚を丹念には見れなかったせいもあるが。
明石家でぶっかけ大と春巻と白身フライ470円。揚げ物はそれしかなかった。3度目だが、相変わらず意外なうまさで満足。
そこから9時までは高松散策。土曜の夜なのでさすがに賑わってるようでもあるが、閑散としたエリアもあり、面白い看板もあるし昔懐かしいポルノ映画館もある。そういえばこんな旅行をしていたな、と思う。半分は野宿までの時間つぶしだったが、でもあてもなく街を歩き回るのは楽しかった。今日も楽しい。
いよいよ9時なのでZWERGの会場、nattu music cafeへ。歓楽街の真っ只中、スナックなどが集うビル。これクラブはクラブでも違うクラブなんじゃ、という気がするが看板はちゃんとある。しかしなぜか入口がホストクラブと共有という意味不明さ。なんなんだ。そんなところで最初の客になるのはさすがに気後れするので外をぶらついてから入場。入ってしまえば普通でした。
DJイモスケ先生、DJツチノコ、S-DELICと続く。正直、寝てました。音楽が退屈とかそういうことは全然ないんだが、疲れと寝不足でもう全然無理。元気ならそれなりに踊るところだが、全然無理。そうでなくても早寝なのが5時前に起きてたら、23時なんて深夜ですよ。そんなわけで、ピクニックディスコが始まったところで目覚めたのは奇跡かもしれない。
前回いた女の子のうち一人がいなくなって2人組。しかし楽曲はじめすべてがパワーアップ。ダサカッコいいの極地。すごい狭い隙間に丁度はまるような変テクノ。このためだけに来た甲斐があった。お菓子ももらって楽しかった。予想はしてたがケイジさんも来てた。あのノリはなんなんだろう。終わった後、すごくよかったと伝えられた(珍しく)のも満足感高いです。次、東京で見るのはなかなか難しいと思うが、誰か呼ばないかね。高松の秘宝だよ、ピクニック・ディスコ。
そのあとDJAKANAMEを少し聞いて帰る。限界はとっくに超えている。