怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

世の中

割とぐっすり。実家ではよくおかしな夢を見るが、今回見たのは、中島くんの夢だった。顔は昔通りだが体はずいぶん太くなっていた。今どうしているんだろう。なぜ今夢に出てきたんだろう。
お昼は瓦そば。といっても結構別物なんだけど。午後近くのブックマーケットへ。近作とはいえ3000円のCDの中古を2500円で売っている店なので収穫はなし。ただたまに割とマニアックなものもあったりはするのだ。
夕食に近くの春さん餃子があり、僕が焼いた。味は悪くはないが特別どうって気もしない。
窯変源氏物語第1巻、刊行から20年を経て読了。そうか、そんなに経ってしまったのか。出た時、そこそこ評判にはなったが、僕は枕草子がヒットしたのでその延長線上に企画されたんでしょというような気がして、そして伊丹かどこかの古本市場か何かで8巻までを100円くらいで見つけて買い、その後旦過のブックオフで12巻まで、最後の2巻は先日心斎橋のブックオフで買い、ようやく読み始めたわけだ。読んでわかったのは、第1巻末尾に著者が記している通り、源氏物語をベースにした小説だということ。光源氏を語り手にし、心象風景を独白させているところはもはや現代語訳などではなく、独自の作品として完成されている。その分異常にボリュームが増えているわけで、読み終わるまでには時間がかかりそうだ。
寝る前にtwitterを見ていると、東海由紀子氏の発言が非難の的になっているようだと知る。
僕は紅白はそもそも見ていないし、猪苗代湖ズについてはアウトライン程度のことしか知らないし、曲は聞いたこともない。
僕の知っているアウトラインからすると「震災を口実に」というのは事実に反するから、「事実と違いますよ」「ちゃんと確認してから言え」というのは当然の批判であろうと思う。その点、ライターの鹿野氏による東海氏批判はごく真っ当だと感じる。
しかしざっと見た限りだが、東海氏に対する批判の過半数は「うるさいだけだなんて被災者の気持ちを考えろ」「心がない」「音楽がわかってない」などというものだった。もちろん東海氏と違う感想を持つ人はたくさんいるんだろう。僕は聞いたことがないからそこはニュートラルな立場だが、東海氏の意見だってあっていい。被災者を支援したからって称賛しなければならないわけではないし、活動自体は立派であろうが、「うるさいだけ」という感想もまた成り立つはずだ。そうした感想もあるのが人間の多様性であり、それを社会は許容すべきなのではないだろうか。金正日が死んでも悲しくない国民がいたっていいではないか。
多数意見に反する意見を言うと「あんたの感想が正しいとでも思っているのか」などと反応するのには情けなくなる。そういう反応をする人は全員が同じ感想を持つべきで、東海氏が自分と違う意見を言うと自分の感想の修正を要求しているとでも思っているのだろうか。馬鹿げている。東海氏の感想は東海氏の感想でありそれ以外の何物でもない。あなたの感想があなたの感想であるのと等価だ。東海氏は自分と違うことを思ったんだな、というにすぎない。そうした前提すらをもつことのできない人がこれほどたくさん生息し、さもそれが正しいかのように発言するうすら寒い状況を目の当たりにした年末だった。