怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

僕は廃墟の一部なのだろう

すべてが愛しい

妻が早く出かけたのでつられて僕も早起きし8時前には家を出た。頼まれていたゆうパックを出したり(店員さんが不慣れなのか、思ったより時間がかかった)で登山道に着いたのは9時前。そんなに早くもないか。
暑いと言ってもまだマシなほうだがそれに加えて蚊が多い。いつも以上に疲れ、休憩したので着くまでに40分くらいかかったかな。マヤカンのあたりはすごい茂みになっていて、ちょっと迷いそうなくらい。
夏休みだし遠方から来てる人もいるかもしれないと思ったが、意外に誰もいない。山道に人の跡はあり新しそうに見えたが昨日のだったのかな。窓際にコンパクトが開かれたまま忘れられていて、誰かが昨日化粧でもしたのだろう。もしかしたらあの彼女たちかもしれない。
風がそよいでいて、日向は少し暑いが日陰は居心地がよい。前回の寒さとはうってかわって、登るにはつらいが滞在するにはいい季節だ。最上階は天井からしずくが垂れて水たまりをつくっており、そこに映る影も美しい。外は濃い緑、鳥が鳴いている。おそらくこれが最後のマヤカンになるかもしれないという気持ちもあり、2時間以上も安らいでしまう。ほんとうは護国神社のフリマも見たかったのだが、そんなものはどうでもよくなる。この時間のほうがずっと大切だ。この日に誰ともバッティングしなかったのは僕へのご褒美かもしれない。そんな気がした。
最後に小さなしるしを残す。もちろん建物を傷つけたりはしない。誰にもわからない、僕の記憶の中だけの小さなしるしだ。
いつまでもいるわけにもいかず、山を降りケルンでパンを買う。バタッペ、フォンデュ、フルーツデニッシュ。全部おいしかった。
夕食はトムヤムクン。意外に簡単でおいしくできる。ナムルは味がかぶってしまったが、いい夕食だった。妻もひまわりと流しそうめんを楽しんだようでよかった。