怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

堂島リバービエンナーレ2011

これだけでも見たらいいと思う

だらだらしているとすぐにお昼になってしまい、あわてて出かける。窓を閉め忘れ、クーポンを忘れ、取りに帰ったクーポンが間違っていたから取り替えて、最後に定期を忘れていたことに気がつき、結局1本あとに乗ることに。
大阪駅前ビルで頼まれもののチケットを買う。
暑いがだらだらと歩いて堂島リバーフォーラムに到着。池田剛介「Exform」が展示されていて、底面に載った水玉がとてもきれいでよい。上から水が落ちて低く弾ける音もすばらしく、これが本展の最高作かもしれない。
中はかなり暗くなっていて、仕切りはなく自由に見て回れるスタイル。安部典子の作品がよかった。重層的なことばで作られた世界をえぐり見せるイメージは出色だと思う。杉本博司の海景は、波を動かしてしまうともうそれは何か別物だなと思ったりもするが、水平線を感じさせる三面鏡システムはなかなか見ごたえがある。磯崎新の孵化過程も好き。ただ全般的に言うと、やはりエコソフィアというテーマと震災の後というタイミングもあってか、見る人を誘導する意図を感じてしまい、そこに違和感が残る。テーマが悪いというのではなく、様々なアーティストがひとつのテーマにのっとっているところが好きではないのだ。おそらくその作品のどれかがコレクション展の一部として展示されたら、僕はもっと違う感想を持てるのではないかと思う。そういう意味では少し残念に思うが、それは僕がこのイベントの意図と違うところに立っているからなので、イベンターとしてはそう言われても困ってしまうだろうね。
2階は柳原照弘の作品が、波の描写が面白くて思ったよりもよかった。
4階にマーティン・クリードの5秒ごとに点灯・消灯する作品があり、作品はいいと思うのだが、展示方法には疑問を持った。ライトがそこにない展示物を照らすように傾いているなら、展示室と同じ明るさにしてほしかった。つまり今回は1階と同じ暗さ。もちろん床やなにかも同じように。非常灯は目立たないように。これではオフィスビルの空室に設置しただけのようではないだろうか。効果としても暗いほうが効果が高いと思うし。クリード氏の了解は得てのうえだろうとは思うが、素人としては疑問を感じた。作品制作当初の設営はどうだったのだろう。
まあわりとあっさりと観賞を終え、コーヒーを買いに。少し酸味の強いものとリクエストしてコロンビアに。Babaginoというお店でチーズケーキ500円。これが町工場以外の何物でもない店構えで、かなり印象深かった。女子供には評判は悪いかもしれないし意図したわけでもないだろうが、あえてこういうお店というのも面白いのではないだろうか。ちなみに箱は市販品にシール貼っただけという徹底ぶり。味はもちろんおいしかったです。
夜、ウッディ・アレンの夢と犯罪を見る。マッチポイントとシンプルプランを一緒にしたような。悪くないけれど、最高傑作はもう望めなくなってきたかなと思う。ただ、編集は相変わらずスマートでテンポのよさが素晴らしく、それがあるからウッディ・アレンは何作でも見られるのだなと思う。